2022年11月26日に阪神競馬場で行われる2歳重賞の京都2歳ステークス。
過去にはタイムフライヤーやワールドプレミアも出走し、後にG1を制しています。
この記事は京都2歳ステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
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京都2歳ステークス 2022 血統適性評価基準
3年連続で阪神開催の京都2歳ステークスは阪神芝内回り2000mの舞台で行われます。
血統的にはこれといった傾向はないものの、内回り+急坂、2歳戦といった面ではダンジグのパワーが活きる。ダート寄りでもいいからパワーが強い血統を積極的に狙いたい。
京都2歳ステークス 2022 出走馬適性チェック
アイルシャイン
父 ヴィクトワールピサ
母 ベストオブミー
母父 ブライアンズタイム
母はフィリーズレビューで2着。父のヴィクトワールピサは現役時中山のG1を2勝、AWのドバイWCを勝ったサンデー系でもパワー型。母父ブライアンズタイムもダート向きのパワーを今では伝え、母系にはブラッシンググルームを持つのでスタミナパワー型といったところか。新馬戦は阪神外1800mで快勝。4角での致命的不利があって再加速だからポテンシャルと根性は非凡。いかにもパワーがある走りで阪神コースは向くが内回りに変わって器用に立ち回れるかは疑問。距離延長は問題ないと思います。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:B
アレクサ
父 リアルスティール
母 アルテーロ
母父 ハービンジャー
牝祖4代母はエアグルーヴで祖母はドゥラメンテと同血。父リアルスティールは新種牡馬でラブズオンリーユーの兄。ディープ×ストームキャットでパワー型になりやすく、母父はハービンジャーでダンジグ系。パワーにパワーを重ねていったような血統で、ダート戦を使ってきたことは納得できます。雨の良馬場ダート戦で勝ち上がり。先行力を活かして勝ちましたが、芝で切れ負けはしそうです。馬場が渋ってくれれば可能性は浮上すると思います。ただ走り的に大箱向きだと思います。
血統:B 距離:B コース:D ローテ:E
エゾダイモン
父 ハーツクライ
母 メジロツボネ
母父 スウェプトオーヴァーボード
グローリーヴェイズやカヌメラビーチの半弟で、ミッキーバードの甥。母のメジロツボネはJRAで4勝。父ハーツクライは成長力のある中長距離向きの種牡馬で、母父スウェプトオーヴァーボードはフォーティーナイナー系の中でもパワーやスタミナに向く。牝系が由緒あるメジロ牝系でスタミナは豊富。
新馬戦は初戦向きではない感じで4着でしたが、続く未勝利戦は2000mに距離を伸ばしてあっさり勝ち上がり。稍重で力のいる中京コースも苦にしなかった。奥がある血統通りまだまだ成長の余地がありそうですが力のいるこの舞台設定自体は悪くないと思います。前走同様先行して押し切る形がベターか。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:B
グランヴィノス
父 キタサンブラック
母 ハルーワスウィート
母父 Machiavellian
ヴィルシーナやシュヴァルグラン、ヴィヴロスの半弟でフレールジャックやマーティンボロの甥。父キタサンブラックは初年度からイクイノックスやガイアフォースなどを輩出。母父のマキャヴェリアンはヴィクトワールピサの母父でスピードを伝え、バランスの取れた配合。馬体が大きく父に似て如何にもパワー型ですが、母系からのスピード感も上手く遺伝されている印象。
新馬戦は同じ条件を横綱相撲で完勝。さらに時計を詰めなければなりませんが条件的には問題はないです。ただ大箱向きのような気も。馬格があるので多頭数なら外枠が良さそう。
血統:C 距離:A コース:C ローテ:B
グリューネグリーン
父 ラブリーデイ
母 レディーダービー
母父 スペシャルウィーク
祖母はオークスを勝ったウメノファイバーで兄にオールカマーやAJCCを勝ったヴェルデグリーンのいる血統。従兄弟にサンリヴァルやヴァンケドミンゴがいるようにファミリーは小回りやトリッキーなコースに強い。父がラブリーデイなのでパワーが強く、母系からはスタミナが伝えられている血統だと思います。
追い出されてから一瞬で反応する利口なタイプで長く脚を使えるタイプではない分内回りの方が合いそう。距離は現状2000mはギリギリ長い印象はあります。内前でせこく立ち回って良さが出そう。
血統:B 距離:D コース:B ローテ:D
コスモサガルマータ
父 ヴィクトワールピサ
母 エーソングフォー
母父 More Than Ready
母はJRAで2勝。TCK女王盃勝ちのミッシングリンクが全姉にいる血統。父ヴィクトワールピサのパワーと母父モアザンレディのスピードと根性が出ている馬で、2走前の未勝利戦では狭いところを割って出てきての勝利。距離的にはギリギリこなす範囲だと思いますが、飛びが大きく大箱の方が向く。前走のように大外から一気に脚を使う競馬が合うと思います。展開さえ向けば勝ち負け出来るポテンシャルは秘めていそう。
血統:B 距離:C コース:C ローテ:C
サイブレーカー
父 Uncle Mo
母 Downside Scenario
母父 Scat Daddy
米ダートスプリンターのクールカウボーイの甥で、従兄弟に今年のフロリダダービー勝ちのホワイトアバリオがいる血統。父アンクルモーはカロ系の仕上がりの早いダート血統で、自信は米BCジュベナイルを勝っているようにマイル辺りがベスト。母系もストームキャットのラインやゴーンウエストなどが入るので高速決着には向きますが、切れるタイプではない血統なのでゆくゆくはダートに行くのかなと思います。距離は2000mで勝ってきましたが、阪神だと最後の急坂は鬼門で最後止まる可能性も。芝なら平坦のローカル向きでは。
血統:C 距離:D コース:D ローテ:C
シュタールヴィント
父 ロードカナロア
母 マルセリーナ
母父 ディープインパクト
母は桜花賞馬のマルセリーナで、ラストドラフトやヒートオンビートの半弟でグランデッツァの甥。父ロードカナロアは自信はスプリント〜マイルで活躍しましたが母系によっては中距離までの仔を出します。この配合だと母系のスピードと父のスピードが強い分中距離以下がベストではないのかなと思います。
新馬は外に持ち出すのに苦労した分追い出しが遅れ4着。初戦向きではなくて使ってよくなるタイプの典型で、距離短縮してもしっかり先行できました。おそらく大箱マイルがベターなので阪神2000mのコースだと最後甘くなるのかなと思います。先行して直線までにセーフティリードが欲しい。
血統:C 距離:D コース:D ローテ:C
スマラグドス
父 ハーツクライ
母 エメラルドスター
母父 Mount Nelson
母のエメラルドスターは英芝7FのG3勝ち馬で、サジェスの半弟にあたる血統。父のハーツクライは中長距離向きの血統に対し、母父は英芝10FのエクリプスSを勝ったマウントネルソン。血統的にはパワー型マイラーという印象で、父と掛け合わせて中距離くらいがベスト。母父はダンジグ系なのでこのレースには向くと思います。
新馬戦は明らかに緩い状態でしたが、直線に向くと力強く伸びて勝利。如何にもパワー型といった感じで阪神コースは向きそう。一度使って良くなると思いますが、時計的な課題はあります。どこまで詰めれるか。
血統:A 距離:B コース:B ローテ:B
ティムール
父 キズナ
母 ホワイトローズII
母父 Tapit
母は米芝12F重賞勝ち。父はキズナでパワー型産駒を多く出し、母系は米国血統で持続力に優れた血が多い。母父タピットはラニの父でグランアレグリアの母父。ファピアノのクロスを持つ母で、2年前の2着馬ラーゴムも同じファピアノのクロスを持つ母だった点を考えると相性は良さそう。
パワーが強い分切れ味勝負よりも持続力勝負に向くので、内回りでコーナーから長く脚を使う競馬が良さそう。外枠で自分から動いていければ。距離自体は2000mでも問題無いと思います。
血統:A 距離:C コース:B ローテ:C
トップナイフ
父 デクラレーションオブウォー
母 ビーウインド
母父 スピニングワールド
ステラウインドの半弟で、祖母のビクトリーマッハはJRAで3勝。父のデクラレーションオブウォーはダンジグ系で欧州マイル〜中距離で活躍。母父のスピニングワールドは欧州マイラー。血統的にはマイル向き。前走は2000mからの距離短縮が上手くハマった印象。今回は再び2000mに戻りますが気分良く走れさえすれば持つのかなと思います。とはいえ本質はマイラーだと思うので適性の出ていない現状でどこまで誤魔化せるかでは。
血統:B 距離:C コース:B ローテ:C
ナイトキャッスル
父 シルバーステート
母 サダムグランジュテ
母父 キングカメハメハ
母のサダムグランジュデはJRAダートの短距離で5勝。父のシルバーステートはウォーターナビレラやロンの父でロベルトを内包。母系はキングカメハメハにダンジグらしいパワーとスピードを持ち、父の機動力と合わせてこの舞台向きの血統。新馬戦はダートの1200mでデビューでしたが、走りはスプリンターではない感じの追走。前走の萩Sでも勝負所のズブさがありますから距離は伸びたほうがいいと思います。大箱の方が向く走りですが、バテるタイプではないのは魅力。
血統:A 距離:A コース:C ローテ:B
ビキニボーイ
父 ビーチパトロール
母 エバーアンドエバー
母父 ハーツクライ
祖母のサクラフォーエバーはJRAで5勝。父ビーチパトロールはキングマンボ系種牡馬でパワー型。母父ハーツクライですが母母父がブライアンズタイムで全体的に重たく、力のいる馬場に向く血統。内回りは向くと思いますし、前走の札幌2歳Sは前に厳しい展開の中でしぶとく6着。根本的にスピード時計勝負には向かないので馬場が緩んだ方がチャンスはあると思います。距離は2000mでも問題はないと思いますから前目で積極的に運べれば。
(※札幌2歳Sの回顧分析は文中にリンクしております。)
血統:C 距離:C コース:B ローテ:C
ロードプレイヤー
父 グレーターロンドン
母 ホオポノポノ
母父 タニノギムレット
母はJRAで1勝。シンゼンレンジャーの甥で、父グレーターロンドンはディープ系で小倉2歳Sを制したロンドンプランを初年度から輩出。母父はロベルト系のタニノギムレットでパワー型。父がダンジグを持つようにこの産駒は力のいる馬場に向きます。阪神内回り向きで高速決着よりは多少時計が掛かった方がチャンスは浮上する血統でしょう。馬自身は大箱向き。後方一気の脚質的に上位に来るには前が止まる展開の助けが必要かなと思います。
血統:A 距離:A コース:D ローテ:C
ヴェルテンベルク
父 キタサンブラック
母 マルカアイチャン
母父 フレンチデピュティ
母はJRAで2勝、祖母のマルカコマチは京都牝馬特別を勝った。父キタサンブラックに母父フレンチデピュティだとセントライト記念を勝ったガイアフォースに近い配合で、持続力が強い分内回りコースは向きます。小倉を2戦使っているように上がり勝負は向かずで小倉の1800m戦は阪神の芝2000mとリンクするローテなので注意したい。ある程度流れるペースをバテずに持続する競馬が向くと思うので前目でレースを運びたい。外枠の方が向くタイプでしょう。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:A
京都2歳ステークス 2022 適性チェック 上位3頭
✔︎スマラグドス
✔︎ナイトキャッスル
✔︎ヴェルテンベルク
以上の3頭をピックアップさせて頂きます!!
今回は人気薄が上位になりました。当然素質馬のグランヴィノスやエゾダイモンはポテンシャルでこなす可能性はありますが、馬券は人気薄から狙っていくのも面白いかなと思っています。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想はレース当日にパドックを見た後にTwitterにて買い目と共に公開していますのでよろしくお願いします!!
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