2023年9月24日　オールカマー　出走馬適性チェック✔︎

2023年9月24日（日）　中山競馬場　芝2200m オールカマー　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事はオールカマーへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

オールカマー 2023 血統適性評価基準

中山芝2200mで行われる重賞。当週からCコースに変わります。

ロベルト血脈が強いレース。トリッキーなコースで機動力が求められます。その他にもボールドルーラーの好走も目立つのでその点を重視した評価をしていこうと思います。

オールカマー 2023 出走馬適性チェック✔︎

アサマノイタズラ

　父：ヴィクトワールピサ
　母：ハイタッチクイーン
母父：キングヘイロー

モカフラワーの半兄で、曾祖母レディステラはフェアリーS勝ち馬。父のヴィクトワールピサは皐月賞、有馬記念、ドバイWC(AW開催)を制した名馬。母父キングヘイローはブルードメアサイアーとして優秀でイクイノックス、ディープボンド、ピクシーナイトなどの母父。ヘイローの重厚なクロスに牝系のオペラハウスはこのコースには向く配合でしょう。セントライト記念勝ち馬ですし、昨年のAJCCも4着とコース適性は戦績からも高いですから、長期休み明けを1度使い上昇しているのならば面白い存在にはなると思います。後は相手関係でどこまでやれるか。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

アラタ

　父：キングカメハメハ
　母：サンシャイン
母父：ハーツクライ

母のサンシャインは愛知杯で2着。祖母がバルドウィナなのでワンカラットやジュエラーの甥にあたる血統。キングカメハメハ産駒らしくパワー型で、母父がハーツクライなので血統構成的には長距離志向が強く、時計が掛かる馬場に向きます。距離コース共には問題なく走ると思いますが、オール野芝でのこの時期の中山で時計勝負になるのは懸念材料かも。理想は内枠引いた2走前、3走前の立ち回りを活かした競馬が良いでしょう。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

ウインマリリン

　父：スクリンヒーロー
　母：コスモチェーロ
母父：Fusaichi Pegasus

ラジオNIKKEI賞勝ち馬のウインマーレライの半妹にあたる血統。父のスクリーンヒーローはグラスワンダーの後継でジャパンC勝ち馬。ゴールドアクターやモーリスなどの父。母は1勝も中長距離で実績があるので、本馬も距離適性は長いところでしょう。一昨年の勝ち馬でコース適性は高いですし、この辺りがベストディスタンスに感じます。札幌記念は洋芝稍重、淀みのない流れで力尽きましたが、ここでの巻き返しは多いにあると思います。

血統：A 距離：A コース：A ローテ：B

エヒト

　父：ルーラーシップ
　母：ヒーラ
母父：ディープインパクト

母のヒーラはJRA3勝。ドリームビリーバーの半兄で、ニューフロンティアやインナーアリュールの甥にあたります。ルーラーシップ×ディープインパクトはキセキやドルチェモアなどと同じ。母系の奥のデインヒル、サドラーからも斬れるというよりはコーナーからジワりと上がっていく小回り向きでしょう。今年のAJCC2着と実績はありますが、外回りよりも内回りに向くタイプに感じます。ここ最近のスタートが良くないのは父の影響が少し出てきたか。スタート決めて機動力を活かして立ち回れれば上位食い込みも可能。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ガイアフォース

　父：キタサンブラック
　母：ナターレ
母父：クロフネ

母のナターレは地方で9勝。祖母のロージーチャームはJRA1勝馬。父のキタサンブラックは中長距離GIを7勝した名馬で、イクイノックスやラヴェル、ソールオリエンスの父。母父のクロフネにテーストを母系に持ち、パワーと持続力が強化。とにかくスピード持続力に長けたタイプで、マイル路線でもやれていますが本質は2000m前後でしょう。一気の距離延長は不安材料ですが、セントライト記念の時のような強気の競馬が出来れば面白味は十分。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：D

ジェラルディーナ

　父：モーリス
　母：ジェンティルドンナ
母父：ディープインパクト

名牝ジェンティルドンナの娘で、祖母ドナブリーニからはドナウブルーなどが出る名血。近親にはダービー馬ロジャーバローズも出るファミリーで、父のモーリスはマイルGIを中心に勝ちまくった名馬。ダンジグ、サンデー、リファールのクロスを持つ配合で割とどのような条件にも対応出来る血統構成のように感じます。昨年のこのレースを制した後、エリザベス女王杯も制覇。非根幹距離に滅法強いタイプでここも適性は十分。レース中の気持ちのバイオリズムさえ噛み合えば勝ち負けになってもいいでしょう。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

ゼッフィーロ

　父：ディープインパクト
　母：ワイルドウインド
母父：Danehill Dancer

母は仏1000ギニー3着のワイルドウインド。曾祖母はラヴズオンリーミーを輩出しているので、リアルスティールやラヴズオンリーユーなどと同じファミリーになります。父ディープインパクトに母父がデインヒルダンサー。ディープ×欧州血統で奥のある血統構成といえます。重心が低めのピッチ走法で、使える脚が短いですから道中のポジションが大事にはなると思います。中山外回りのようなコースは悪くないでしょう。道悪も熟すし、展開次第で差し込み十分。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：C

タイトルホルダー

　父：ドゥラメンテ
　母：メーヴェ
母父：Motivator

メロディーレーンの半弟で、母のメーヴェはJRA5勝。父のドゥラメンテは皐月賞、ダービーの2冠馬。母父モティベーターはソールオリエンスやステラリアの母父。母系がサドラーズウェルズのラインにミルリーフのラインと重厚感がありステイヤーに。日経賞の圧勝からも中山は良いですし、昨年の宝塚記念からも距離は問題ないでしょう。タフな条件に向くので、自ら淡々とラップを刻んで後続を潰す競馬が出来ればここでも当然勝ち負けでしょう。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

チェスナットコート

　父：ハーツクライ
　母：ホワイトヴェール
母父：クロフネ

ミスターホワイトの全兄で、ダッシャーゴーゴーの甥にあたる血統。父ハーツクライはサンデー直仔で、現役時代は有馬記念でディープインパクトに土をつけた馬。種牡馬になってもスワーヴリチャードやシュヴァルグラン、ジャスタウェイ、リスグラシューなど名馬を多数輩出。母父クロフネらしいスピードの持続力に父の長距離志向を受け継ぎ、かつては天皇賞・春で5着、日経賞2着等の活躍。適性自体は悪くないですが、久々の芝のレースですし、年齢的な面でも厳しいのが現状。まずは無事にと言った所でしょうか。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：D

ノースブリッジ

　父：モーリス
　母：アメージングムーン
母父：アドマイヤムーン

母はファンタジーS3着でタッチウッドの半兄でローレルゲレイロの甥にあたる血統。父モーリスはマイルから中距離で活躍した歴史的名馬でロベルト系。母父アドマイヤムーン自身はジャパンCや、宝塚記念を制した中距離馬ですが、フォーティナイナーの影響もあり血を引く馬達は短距離に適性が向きます。1月のAJCC勝ち馬ですから適性は守備範囲。ただ、時計勝負よりはタフな条件になった方がいいタイプだとは思います。距離ももう少し詰めた方がいいのは確かですが、機動力を活かした競馬でどこまでやれるか。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C

ハヤヤッコ

　父：キングカメハメハ
　母：マシュマロ
母父：クロフネ

祖母はシラユキヒメなので、シロニイやブッチーニなどの甥でイトコにソダシ、ママコチャ、近親にメイケイエールなどがいる白毛一族です。父キングカメハメハに母父がクロフネらしく、パワーがいる馬場に向き、ダートでも活躍経験があります。どの舞台でも脚は使ってきますが、ワンパンチ足りないのが現状。時計が掛かった方がいいのは事実で、一雨欲しい。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

マテンロウレオ

　父：ハーツクライ
　母：サラトガヴィーナス
母父：ブライアンズタイム

サウスビクトルやインスピレーションの下で、マイスタイルのイトコにあたる血統。母のJRA3勝はダート1000m、1200mで、それに父が長距離志向のハーツクライだから中距離馬に出るのは順当で、母系がブライアンズタイムとダンジグで機動力パワーを備えています。中山コースは悪くないですし、距離も丁度いいと思います。関東圏ではもう一つですがそこを克服出来れば。

血統：A 距離：A コース：B ローテ：C

マリアエレーナ

　父：クロフネ
　母：テンダリーヴォイス
母父：ディープインパクト

母のテンダリーヴォイスはワグネリアンの同血で、曾祖母ブロードアピールは芝ダート兼用でマイル以下で活躍。父のクロフネで持続力が高い血統で、産駒の牝馬はよく走ります。先行して器用に立ち回る小回り向きの血統構成で高速決着に自信。距離は少し長いイメージはありますが、立ち回り一つでカバーは出来るのかなとは思います。内枠が欲しいところ。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：C

ロングラン

　父：ヴィクトワールピサ
　母：ノッテビアンカ
母父：Kendargent

ランプシーの半兄で、伊ダービー勝ち馬のトーキョーゴールドの甥にあたる血統。父のヴィクトワールピサはネオユニヴァース産駒らしく中山適性が高く、非根幹距離もよく走ります。母父ケンダルジャンは現役時、特に目立った戦績はないですがフランスやアメリカのマイルで戦った種牡馬。母系はダルシャーンやデインヒルなどパワーやタフさに優れる血ですから、時計の掛かる馬場で前がやり合った時に差し込むタイプでしょう。距離は少し長いと思いますからロスなく立ち回りたい。一雨降れば。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C

ローシャムパーク

　父：ハービンジャー
　母：レネットグルーヴ
母父：キングカメハメハ

母はドゥラメンテと同血統にあたり、祖母はアドマイヤグルーヴと同血統にあたります。曾祖母エアグルーヴはオークスや天皇賞・秋勝ち馬の名牝。父のハービンジャーはデインヒルのラインのダンジグ系。前走の函館記念は適性外のなかでも力でねじ伏せた感のある勝利。本質は大箱に向くと思いますし、中山外回りなら悪くないのかなと思います。ここでも好勝負期待。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：A