2024年4月14日　皐月賞　出走馬適性チェック✔︎

2024年4月14日（日）　中山競馬場　芝2000m 皐月賞　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事は皐月賞への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

皐月賞　2024 血統適性評価基準

牡馬クラシック第一弾。中山芝2000mで行われます。

血統云々は大きく気になりませんが、穴に来やすいのはノーザンテーストやシャーペンアップ、インリアリティあたりかなといった印象。この時期だし完成度の高さが物を言いそう。

皐月賞　2024 出走馬適性チェック✔︎

アレグロブリランテ

　父：ディープブリランテ
　母：センティナリー
母父：フレンチデピュティ

天皇賞・春を制したアドマイヤジュピタの甥にあたる血統。父ディープブリランテはディープインパクトの後継のダービー馬。エルトンバローズやラプタスの父。母系がフレンチデピュティにロベルト系のリアルシャダイが入り小回り機動力に富む印象の血統構成。スプリングSはスローで逃げたのが功を奏し、2着に粘り込み。2000mまでなら圏内でも、ここもスローになるかどうかが鍵に。道悪も歓迎。

血統：A 距離：B コース：A ローテ：C

アーバンシック

　父：スワーヴリチャード
　母：エッジースタイル
母父：ハービンジャー

レガレイラやドゥラドーレス、ステレンボッシュのいとこで、曾祖母ウインドインハーヘアはディープインパクトやブラックタイドなどを輩出した名繁殖。スワーヴリチャード×ハービンジャー×ダンスインザダーク×アルザオはいとこのレガレイラと同じ構成。アクション大きめで皐月よりもダービー向きなのには違いないですが、積んでるエンジンは相当なもので、急坂味方に前が止まったところでズドンが効くかどうかでしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

ウォーターリヒト

　父：ドレフォン
　母：ウォーターピオニー
母父：ヴィクトワールピサ　

母のウォーターピオニーはJRAの1400m戦で3勝。クイーンSを制したレッドアネモスの甥にあたり、近親に天皇賞･秋2着のアグネスアークがいる血統。父のドレフォンは芝ダート共に活躍馬を出すストームキャット系種牡馬で、ジオグリフやデシエルト、カルネアサーダなどの父。この産駒らしい見た目で1400mベターな気も、京都マイルと1800mの重賞で好走歴。性格的にも2000mは問題ないと思いますが、戦績通り下りの京都向き。意外性でどこまで。

血統：B 距離：B コース：C ローテ：C

エコロヴァルツ

　父：ブラックタイド
　母：プティプランセス
母父：キングカメハメハ

母のプティプランサスは芝1800~2000mで3勝。従兄弟に短距離重賞を2勝しているヴェントヴォーチェがいる血統。ブラックタイド×キングカメハメハのパワー型の配合でストライドからも大箱に向きますが、朝日杯は後方まで下げて大外からぶっ飛んできた2着ならポテンシャルは十分通用。気性的に2000mをどう乗るかが難しいところですが、共同通信杯のようなスローにならなければ前進は可能でしょう。荒れた馬場も気にしないタイプに思えますし、自らが動きやすい競馬が出来る枠が理想。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

コスモキュランダ

　父：アルアイン
　母：サザンスピード
母父：Southern Image

母は豪GIコーフィールドC勝ち馬のサザンスピード。父は皐月賞と大阪杯を制したディープインパクトの後継のアルアインという血統。母父のサザンイメージはサンタアニタHなど米国ダートGIを3勝したヘイロー系種牡馬。前向きさとパワーを備えた血統構成で、タフな競馬の方がいいタイプではあります。弥生賞は上がり勝負を嫌って向正面で動いた好騎乗が光りました。ゲートの出が速くないだけに、ここも展開次第にはなりそうですし、前走同様途中から動ける位置で競馬がしたい。個人的には菊花賞向きな気も。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：C

サンライズアース

　父：レイデオロ
　母：シャンドランジュ
母父：マンハッタンカフェ

セラフィックコールの半弟にあたり、祖母のハルーワソングはハルーワスウィートを輩出。いとこにヴィルシーナやシュヴァルグラン、ヴィブロスがいる血統です。父レイデオロはキングカメハメハの後継で、ダービーや天皇賞・秋を制した名馬。母父がマンハッタンカフェでスタミナの志向が強いイメージで、2000m以上に適性がありそう。持続力、持久力が高いので溜めるよりも前走すみれSのような競馬が理想でしょう。GIの澱みないペースでどう対応するかですが、外からスムーズ流れに乗せたい。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

サンライズジパング

　父：キズナ
　母：サイマー
母父：Zoffany

グランシエロの半弟で、祖母のセリシアは仏GIIIのプシュケ賞(10F)勝ち馬。叔父にコントリビューターのいる血統です。父はキズナで、母父がデインヒルのラインのゾファニー。この手の血統構成だと距離が伸びて良さが出るタイプだと思います。ホープフルSではある程度前付けで3着でしたが、前走の若駒Sは道中全く進まず、直線だけでごぼう抜き。タフな馬場自体は歓迎で、中山最終週は魅力。弥生賞の頓挫の影響がどこまであるかですが、舞台設定は合うし、上がりの掛かる競馬になれば上位に食い込める存在でしょう。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

ジャスティンミラノ

　父：キズナ
　母：マーゴットディド
母父：Exceed And Excell

母は英GIの5F戦ナンソープS勝ち馬のマーゴットディド。父のキズナはディープ産駒のダービー馬という血統で、母父はデインヒルの後継の豪州スプリンターであるエクシードアンドエクセルという配合。母系のダルシャーンの影響もあって斬れ味鋭い大型馬に。新馬、共同通信杯とスローの前付けで鋭い末脚を繰り出し後続を完封。あの競馬を見るとやはりダービー向きでしょう。とはいえ将来性は抜群でまだまだ伸び代は十分。GIでのペース対応や、中山での立ち回りこそ課題ではあると思いますが、不利なく回ってこれれば上位争いに。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：B

ジャンタルマンタル

　父：パレスマリス
　母：インディアマントゥアナ
母父：Wilburn

母は米GIII芝11F勝ち馬で、父のパレスマリスはジャスティンパレスやアイアンバローズの半兄にあたる血統で、ベルモントSなどの勝ち馬。母父ウィルバーンは米国マイラー。母系の構成自体はストームキャットも入りスピードを持ちますが、本馬は中距離馬でしょう。抜群の競馬センスで中山は歓迎でしょうし、距離延長が良いとまでは言いませんが2000mまでなら問題はなさそう。共同通信杯は譲りましたが、逆転は十分可能な舞台に思えます。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

シリウスコルト

　父：マクフィ
　母：オールドフレイム
母父：ゼンノロブロイ

サイモンコーラルの半弟で、曾祖母レディジョアンは米GIダ10FアラバマS勝ち馬。父のマクフィはドバウィの後継で、英2000ギニーや仏ジャック・ル・マロワ賞を制した欧州マイラー。母父ゼンノロブロイは秋古馬3冠馬。母系の奥にティズナウやアンブライドルドを持ちスピード適性に寄った配合に感じます。弥生賞を見ても2000mはなんとかギリギリの印象で、多頭数の中山でペースが落ち着くかどうかでしょう。

血統：C 距離：B コース：A ローテ：C

シンエンペラー

　父：Siyouni
　母：Starlet’s Sister
母父：Galileo

米BCフィリー&メアターフなどGI7勝を挙げたシスターチャーリーの半弟で凱旋門賞や仏ダービーなどを制した名馬ソットサスの全弟。父のシユーニはピヴォタルの後継の欧州マイラー。母父もガリレオと重厚な構成ですが、母系にミスワキの4×4を持ちスピード面も補填されたバランスの良い構成。新馬戦から素質の高さで安定した戦績ですが、もっと走っていい感じはします。競馬に対してもう少し前向きになればあっさりGI馬にはなれそうですが、その点の成長は課題。本質は大箱向きだとは思いますが、ここでも好走濃厚では。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：A

ダノンデサイル

　父：エピファネイア
　母：トップデサイル
母父：Congrats

母は米BCジュヴェナイルフィリーズ2着馬のトップデサイルで、半姉にトップザビルやスタティスティクスのいる血統。父のエピファネイアはシンボリクリスエスの後継。母父のコングラッツはエーピーインディの系譜とシアトルスルーのクロスを持つ持続力血統。京成杯は子供っぽい面を見せながらも、ポテンシャルの高さを見せて快勝。もっと距離は伸びても良さそうですし大箱が合いそうではありますが、ここも同じような立ち回りが出来れば勝ち負けになれる存在でしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

ビザンチンドリーム

　父：エピファネイア
　母：ジャポニカーラ
母父：ジャングルポケット

母ジャポニカーラはJRA3勝。曾祖母フサイチエアデールは重賞4勝の名牝で、近親にフサイチリシャールやビーチサンバなど。父エピファネイアと母父ジャングルポケットの長距離血統ですが、牝系のスピードもあって締まりはあります。大器なのは間違いないと感じますが、前走のきさらぎ賞もスタート後手で、操縦性もいいタイプとは言い難く。ストライド的にも中山よりも広いコースに向くタイプで、気性は置いておいても距離はもう少しあった方がいいと思います。地力でどこまでやれるかでしょう。

血統：C 距離：B コース：C ローテ：C

ホウオウプロサンゲ

　父：キズナ
　母：セルキス
母父：Monsun

ヴェロックスの半弟で、母は独オークストライアル勝ち馬のセルキス。キズナ産駒の牡馬で母系がドイツ血統ということもあって斬れるというよりも持続力に向くタイプで、逃げた時に良績が集まります。ここも前走やアイビーSのようにスローで逃げれるかどうかだとは思いますが、流れがタイトになった時に踏ん張りが効くか。舞台設定は悪くないと思います。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ミスタージーティー

　父：ドゥラメンテ
　母：リッスン
母父：Sadler’s Wells

母のリッスンは英GIフィリーズマイル勝ち馬で、タッチングスピーチやサトノルークスの半弟にあたります。阪神JFを制したアスコリピチェーノが姪にいる血統。ドゥラメンテ産駒に母父サドラーズウェルズという重厚な血統で、4つコーナーで上がりの掛かる競馬に向くタイプ。前走若葉Sを見ても、抜け出してから相手なりになりそうなので、相手強化でも特に問題はなさそうに感じます。極度のスローでなければそこまで大きな不安はないですし、この舞台でも十分やれるのかなと思います。

血統：A 距離：A コース：A ローテ：B

メイショウタバル

　父：ゴールドシップ
　母：メイショウツバクロ
母父：フレンチデピュティ

京都大賞典勝ち馬メイショウカンパクの甥で、ロンのいとこにあたる血統。父ゴールドシップはステイゴールド系のスタミナ血統で、速い脚を使うタイプでは無く、長くバテない走りが本馬のセールスポイント。内回りに向くタイプだと思いますし、距離の延長も気になりませんが、毎日杯はトラックバイアス含めて上手くいき過ぎている感は否めず。逃げには拘らないタイプですが、ここも自分のリズムで運べるかどうかでしょう。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ルカランフィースト

　父：イスラボニータ
　母：ゴージャスランチ
母父：マンハッタンカフェ

JRA4勝馬のゴージャスランチの初仔。父イスラボニータに母父マンハッタンカフェの構成らしく脚長に映る馬体で、中山よりも本質は東京向きな印象。前走スプリングSを見ても、トップスピードに入るのには時間は掛かるし、現状は距離は2000mでも問題はなさそう。揉まれない競馬で差し込めるかどうかでしょう。終いに賭ける競馬の方がいいかもしれません。

血統：B 距離：B コース：C ローテ：C

レガレイラ

　父：スワーヴリチャード
　母：ロカ
母父：ハービンジャー

曾祖母ウインドインハーヘアはディープインパクトやブラックタイドなどを輩出。ドゥラドーレスの半妹にあたり、ヴァルコスの姪で、ステレンボッシュのいとこにあたる血統。父のスワーヴリチャードはジャパンCと大阪杯を制したハーツクライの後継種牡馬。初年度からコラソンビートが重賞勝ちを収めています。母父ハービンジャーはデインヒルのラインのダンジグ系種牡馬。血統構成は上にも書いたアーバンシックとほぼ同じで、こちらの方が牝馬の分か、しなやかさは上に感じます。当然広いコースに向くタイプですが、ホープフルSを見ても不利なく回ってこれれば差して来れるでしょうし、76年振り牝馬の制覇も圏内でしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B