2023年8月20日　札幌記念　出走馬適性チェック✔︎

2023年8月20日（日）　札幌競馬場　芝2000m 札幌記念　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事は札幌記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

札幌記念 2023 血統適性評価基準

札幌芝2000mで行われる伝統の重賞。今週からCコースに変わります。

昨年はサドラーズウェルズ持ちのワンツー決着。ハービンジャーが強い舞台で、ダンジグは警戒が必要でしょう。その点を踏まえた評価をしていこうと思います。

札幌記念 2023 出走馬適性チェック✔︎

アフリカンゴールド

　父：ステイゴールド
　母：ブリクセン
母父：Gone West

ドバイWC勝ちのアフリカンストーリーの半弟で、タガノプルミエールのイトコにあたる血統。父はステイゴールドでサンデー系の中でもスタミナ向きの欧州色が強い種牡馬で、母系はゴーンウエストやダンジグとパワーとスピードを持ちます。血統背景は向きますが、戦法的にも同型次第というタイプ。距離はもう少しあった方がいいと思いますが、洋芝自体は問題ないのでスローの展開で前残りを。

血統：A 距離：C コース：B ローテ：C

イズジョーノキセキ

　父：エピファネイア
　母：キングダンサー
母父：キングカメハメハ

アイスブラストの妹で母はJRAで1勝。エピファネイア×キングカメハメハはデアリングタクトやスカイグルーヴと同じ配合。血統的にはパワー型ですが、実際は大箱中距離馬というイメージで、直線の長いコースで末脚が活きるタイプ。前走のクイーンSは前が開けばという乗り方で5着。距離コース共に不安はあまりなく、実績的には通用する1頭だと思います。スローの団子の隊列になった方が良さが出そうです。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：C

ウインマイティー

　父：ゴールドシップ
　母：アオバコリン
母父：カコイーシーズ

母のアオバコリンはTCK女王盃やマリーンCで3着。4代母まで遡るとヘヴンリーロマンスも出る牝系。父はステイゴールド系のゴールドシップに母父はカコイーシーズだからスタミナ豊富。内回りや小回り的なコーナーの持続力がストロングポイントで、札幌は合うと思います。上がりが掛かるのがいいのは間違いないので、少々流れて消耗戦になって着順を上げるタイプでしょう。距離はもう少しあった方が位置は取れるかも。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：B

ウインマリリン

　父：スクリーンヒーロー
　母：コスモチェーロ
母父：Fusaichi Pegasus

ラジオNIKKEI賞勝ち馬のウインマーレライの半妹にあたる血統。父のスクリーンヒーローはグラスワンダーの後継でジャパンC勝ち馬。ゴールドアクターやモーリスなどの父。母は1勝も中長距離で実績があるので、本馬も距離適性は長いところでしょう。昨年は3着。この距離ならスローの上がり勝負よりも消耗戦になった方がいいのかなと思います。持続力を活かせる展開になれば今回も上位に。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C

ジャックドール

　父：モーリス
　母：ラヴァリーノ
母父：Unbridled’s Song

ディナースタの半弟にあたる血統で、イトコにあたるアルヴァータは豪GIのSTCクールモアクラシック勝ち馬。曾祖母からはストーミングホームもこの牝系から出ます。父のモーリスはロベルト系のマイルGIを中心に国内外で活躍。母父アンブライドルドソングはスワーヴリチャードやコントレイルなどの母父。今年の大阪杯の勝ち馬で、昨年の札幌記念も制し連覇を狙います。逃げなくてもいいので、相手に合わさず自分のリズムで走れればというタイプ。欲を言うと左回りの方がいいとは思いますが、結果は出ていますしそこまで気にしなくてもいいでしょう。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：B

シャフリヤール

　父：ディープインパクト
　母：ドバイマジェスティ
母父：Essence of Dubai

母のドバイマジェスティは米BCフィリー&メアスプリントなどを制した快速馬。アルアインやダノンマジェスティなどの全弟にあたる血統。兄弟よりもディープの良さが出ている瞬発力タイプで、ダービーを制覇。札幌2000m自体は特に問題はないですが、欲を言うともう少し距離があってこそかも。斬れる脚を使うのでスローになって脚を溜められるかが今回の課題でしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：C

ソーヴァリアント

　父：オルフェーヴル
　母：ソーマジック
母父：シンボリクリスエス

母のソーマジックはJRA4勝で、桜花賞3着。ソーグリッタリングやマジックキャッスル、ソーダズリングの弟で、トーセンデュークやサトノエンペラーの甥にあたります。父はステイゴールド系のオルフェーヴル。母父はロベルト系のシンボリクリスエスだから小回り適性の高い血統構成。父系のスタミナに母系のスピードが活きて2000m前後で活躍しています。前走の鳴尾記念は割と流れたペースを前半力みながら走っていた印象。その分パッタリ止まってることを考えると精神面的に距離は縮めた方がいいかも。力があるのは間違いないので、相手関係よりも自分自身との闘いにはなりそうです。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

ダノンベルーガ

　父：ハーツクライ
　母：コーステッド
母父：Tizway

母は米BCジュヴェナイルフィリーズターフ2着のコーステッド。ボンドガールの半兄にあたる血統。ハーツクライ×米国血統は成功パターンが多く、母系のスピードを加味しても2000mくらいまでがベターでしょう。右トモが良くない分左回りの方がいいのかなとは思いますが、コース形態的にもコーナーが大きいのでそう心配しなくても良さそう。初戦から動くタイプなので間隔が空いてこそだと思いますし、決め手が活きる展開になれば突き抜けるまであってもいい1頭でしょう。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

トップナイフ

　父：デクラレーションオブウォー
　母：ビーウインド
母父：スピニングワールド

ステラウインドやスマートルビーの半弟で、曾祖母がワンスウエドなのでテイエムオペラオーが近親にいる血統。父のデクラレーションオブウォーはダンジグ系のウォーフロントの後継で、現役時代は欧州の8Fと10FのGIを制しています。タマモブラックタイ、デュードヴァンやジャスパージャックの父。ブラッシンググルームのクロスを持っていて逃げて粘り強い走り。機動力が武器なので札幌小回りは良いでしょう。近走はスタートがあまり良くないのは気になりますが、前目つけられればそれなりにやれるのかなと思います。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

ヒシイグアス

　父：ハーツクライ
　母：ラリズ
母父：Bernstein

母のラリズは亜5Fスプリント重賞勝ち馬。スミレの半弟で、父のハーツクライはサンデーサイレンスの後継で長距離適性が高い血統で、ドウデュースやリスグラシュー、サリオスなどの父。母父はストームキャット系のバーンスタインで母系のスプリント色からも中距離より短い所に適性が高い血統構成。競馬が上手な方なので内を上手く使った競馬ができる方がいいかも。距離も特に問題は無いと思いますし、スムーズな競馬が出来るのなら上位争いに。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

プログノーシス

　父：ディープインパクト
　母：ヴェルダ
母父：Observatory

姉に仏G3勝ちのヴォルダがいる血統で、父ディープインパクトのキレとスピードに母系のロベルトやダルシャーンのパワーやタフさが入りバランスの良い血統構成。瞬発力があるタイプで上がり勝負になっても対応はできます。金鯱賞で鮮やかに重賞を制し、続く香港クイーン&エリザベス2世Cは2着と実績も十分。タフな洋芝もこなせるタイプではあるのでここでも勝ち負けになれる存在でしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

マテンロウレオ

　父：ハーツクライ
　母：サラトガヴィーナス
母父：ブライアンズタイム

サウスビクトルやインスピレーションの下で、マイスタイルのイトコにあたる血統。母のJRA3勝はダート1000m、1200mで、それに父が長距離志向のハーツクライだから中距離馬に出るのは順当で、母系がブライアンズタイムとダンジグで機動力パワーを備えています。小回りに向くタイプでも前走の天皇賞・春で5着は地力を付けてきた証拠に感じます。コース形態は問題ないと思いますし、距離的にもここは合うと思いますが、休み明けがどう出るかでしょう。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ヤマニンサルバム

　父：イスラボニータ
　母：ヤマニンエマイユ
母父：ホワイトマズル

母のヤマニンエマイユはJRA1200m〜1600mで6勝。ヤマニンマンドールやヤマニンペダラーダの半弟で、父イスラボニータは皐月賞勝ち馬。母父ホワイトマズルは伊ダービー馬で、欧州中長距離路線で活躍。産駒はイングランディーレやアサクサキングスのような長距離馬からメリッサやビハインドザマスクのように幅広い活躍馬を輩出。母系にダンジグ、トニービンと重たい血に父系のスピードでバランスは取れていて、タフな展開に向く中距離馬というイメージ。前走の函館記念は上手く乗ったと思いますが直線でパタリと止まった感じを見るとやはり距離は1ハロン長いかも。道悪よりも綺麗な馬場での方が良さそうなので、良馬場で巻き返したい。

血統：B 距離：D コース：C ローテ：C

ユニコーンライオン

　父：No Nay Never
　母：Muravka
母父：High Chaparral

仏芝6FGIのモルニ賞勝ちのザワウシグナルの半弟で、父のノーネイネヴァーもモルニ賞を勝ったスプリンター。母系が粘り強さがある血統構成で、サドラーズウェルズにシャーリーハイツ、シャーペンアップをもつハイシャパラルが母父。その血を引き継いで逃げて渋とい走りがストロングポイントで、一昨年の宝塚記念記念で2着や、昨年の福島記念をハイペースで押し切る競馬をしています。距離は問題ないですが、コース的には函館の方が合うタイプなだけに逃げのこれるか。同型次第で上がりの掛かる展開に持ち込んでどこまで。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：C

ラーグルフ

　父：モーリス
　母：アバンドーネ
母父：ファルブラヴ

スーパーアキラの甥で、4代母まで遡ると皐月賞馬のノーリーズンやシンザン記念を制したグレイトジャーニーが出る牝系。父モーリスは日本と香港でマイル〜中距離GIを勝ちまくった名馬。母父ファルブラヴは中山で行われたジャパンCを制しています。ロベルトのクロスと、サドラーズウェルズ≒フェアリーキング同血クロスを持つ血統で、モーリス産駒らしく昨秋から本格化し今年の中山金杯を制覇。洋芝が合うタイプかと言われると疑問ですが、上がりが掛かる方がいいのでその点は魅力。展開さえハマれば差し込んでこれても驚かない1頭です。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B