2023年2月19日　フェブラリーS 出走馬適性チェック✔︎

2023年2月19日（日）　東京競馬場　ダート1600m フェブラリーステークス　の出走馬全頭の適性診断の記事になります。

この記事はフェブラリーステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

フェブラリーステークス　血統適性評価基準

東京ダートマイルで行われる冬のダートGI競走。

近年はストームキャット持ちが優勝していて、昨年の2着馬、3着馬はデピュティミニスターの血を引きます。ダート戦らしく、パワーが活きる舞台なのでその点も注意して評価をしていこうと思います。

フェブラリーステークス　出走馬適性チェック✔︎

アドマイヤルプス

　父：ヘニーヒューズ
　母：カールファターレ
母父：キングカメハメハ

母はJRA1勝。シークレットランの半弟で、ブレスジャーニーのイトコで、曾祖母はダイナカールという名牝系。父ヘニーヒューズはストームキャットの系譜で、ダート血統。アジアエクスプレスやモーニン、ワイドファラオの父。母父がキングカメハメハなのでパワーも兼ね備えています。前走の根岸Sはペースが速く後方のままレースが終わってしまいました。適性は掴みにくいところがありますが、距離というよりはペース的にはマイルが合うのかなと思います。勝つにはロスのない競馬が必要そうで、なるべく前目で運びたい。

血統：A 距離：B コース：A ローテ：C

オーヴェルニュ

　父：スマートファルコン
　母：ギュイエンヌ
母父：タニノギムレット

母のギュイエンヌはJRA3勝で、JRAで7勝を挙げたヴォージュやNAR14勝のバズーカの下。父スマートファルコンは全23勝、GI含む地方交流重賞19勝を挙げた名馬。母父タニノギムレットはダービー馬で、ロベルト系。母がダート1400mで2勝でしたが、この馬は中距離馬で中京1800m～1900mに良績が集まります。マイル戦は久々ですし、タイプ的にも前に行って押し切る形が合いますから、速すぎる流れだと分が悪くなりそうです。外から流れに乗せられる方が吉か。

血統：C 距離：D コース：D ローテ：C

ケイアイターコイズ

　父：キンシャサノキセキ
　母：ケイアイデイジー
母父：クロフネ

母のケイアイデイジーはJRA3勝で、祖母のケイアイギャラリーはJRA5勝。ケイアイサクソニーのイトコにあたる血統で、父キンシャサノキセキは高松宮記念を連覇したスプリンター。母父はデピュティミニスターの血を引くクロフネ。母系が1200mで活躍していましたし、父もキンシャサノキセキだからマイルだと少し長い印象。戦績的にも1200m～1400mがベストですから前で運んでどこまで粘り込めるかの闘いになりそうです。

血統：B 距離：E コース：C ローテ：D

ケンシンコウ

　父：パイロ
　母：マトゥリアルカ
母父：クリプティックラスカル

母のマトゥリアルカはNAR10勝。兄弟や近親は地方で勝ち星を挙げるダートファミリーで、父もパイロとダート向き種牡馬ですから、この馬自身もダート馬に出ていて、エーピーインディ系らしく時計が速くなったり、スピードで押し切るローカル1700mで結果を残してきています。東京マイルは溜めが必要な舞台ですから適性とは外れますが、雨が降って速い時計になったら面白いのかなと思います。

血統：C 距離：C コース：D ローテ：C

シャールズスパイト

　父：Speightstown
　母：Perfect Shirl
母父：Perfect Soul

父のスパイツタウンは米BCスプリント勝ち馬のダートスプリンターで、ストームキャット内包のゴーンウエスト系種牡馬。日本だとモズスーパーフレアやマテラスカイなど高速決着に強い馬の父。母父がサドラーの系譜のパーフェクトソウルで米芝8FキーンランドターフマイルGI勝ち馬。本馬も芝馬で前走の米BCマイルで伏兵ながら2着と穴をあけました。ダートでもGIII3着の成績はありますが、血統背景からも乾いたダート向きでは無さそうですから雨が降って軽くなった方が良さそうです。

血統：B 距離：B コース：D ローテ：C

ショウナンナデシコ

　父：オルフェーヴル
　母：ショウナンマオ
母父：ダイワメジャー

母のショウナンマオはJRA3勝馬で、祖母のショウナンハピネスは府中牝馬S3着。シンザン記念勝ち馬のキョウヘイのイトコにあたる血統で、父オルフェーヴルのスタミナ、母父ダイワメジャーのスピードにノーザンテーストの5×4×4が入り前向きで押し切るスタイルが合う馬に。母系のロベルトからもパワーが勝って中央よりも地方の砂が合うようで、交流重賞ではかなり堅実に走ります。久しぶりの中央ですし、距離的にはマイルよりも1800m志向が強そうですからスピード負けだけが懸念。あまり速いペースにならない方が理想でしょう。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：C

ジャスパープリンス

　父：Vaiolence
　母：Ambitious Journey
母父：Bernardini

曾祖母のライラックガーデンからは重賞2勝馬のフィフスペトルが出る牝系で、父のヴァイオレンスはメダグリアドーロの後継で、ゴーンウエストとストームキャットを内包。母系もストームキャットを持ちますから4×3のインブリード。米国持続力血統の塊で、1200m、1400mのダート戦を主体に勝ち上がってきました。前走の根岸Sでは直線半ばまでは検討。やはりベストは1200mで更に1ハロン伸びるのはマイナスな印象も。溜めて良さが出るタイプでは無いので速い流れになって雪崩込む形が理想か。

血統：A 距離：D コース：D ローテ：C

スピーディキック

　父：タイセイレジェンド
　母：デザートフラワー
母父：サイレントディール

母のデザートフラワーは地方で12勝。曾祖母のルビーベイビーからはファルコンSで3着のレッドスプレンダーが出る血統。父のタイセイレジェンドはキングマンボ系でJBCスプリント(川崎1400m)勝ち馬。母父サイレントディールはフェアリードールの仔で、芝で勝ち上がり後にダート重賞で活躍。ヌレイエフやマックイーンを持つので距離的には中距離でも可能ですが、前走の東京シンデレラマイルの勝ち方は強かったので十分闘えると思います。中央の時計の対応が鍵になりそうで、乾いたダートになれば出番も。

血統：C 距離：B コース：C ローテ：C

セキフウ

　父：ヘニーヒューズ
　母：シヤボナ
母父：Kingmanbo

高松宮記念を制したビッグアーサーや、ブロードスターの半弟で、父のヘニーヒューズはストームキャット系のダート血統。母系はキングマンボにサドラーズウェルズと欧州色が強い血統。昨年のユニコーンS2着などポテンシャルは高いですが気持ちに左右されるタイプでムラがあります。コースの適性は十分だと思いますが、マイルだと少し甘くなる可能性も。前が止まる展開と気持ちが向けば上位争いになるのかなと思います。

血統：B 距離：C コース：A ローテ：B

ソリストサンダー

　父：トビーズコーナー
　母：ラヴソースウィート
母父：スペシャルウィーク

母のラヴソースウィートは地方で11勝。祖母のキソティックラヴはJRAの芝とダートの短距離で3勝を挙げています。父のトビーズコーナーはダンジグ系種牡馬でダート9FのGI勝ち馬。母系はスペシャルウィークとカーリアンを持ちニジンスキーのクロスが入り、ブライアンズタイムも持つので全体的にパワー型。東京ダートマイルはベスト舞台で、昨年は4着。叩いて良くなるタイプだと思いますし、年齢が8歳になりスピード負けは懸念ですが、流れに上手く乗れれば侮れない存在ではないでしょうか。

血統：C 距離：A コース：A ローテ：D

テイエムサウスダン

　父：テイエムサウスダン
　母：ムービングアウト
母父：Langfuhr

地方で22勝を挙げたヴィグラスムーヴの全弟で、スズカルーセントやリスペクタブルの甥にあたる血統。父のサウスヴィグラスはフォーティナイナー系でダートスプリント向きの種牡馬。母父はダンジグ系のランフルールにデピュティミニスターが母系に入ります。ここまでダート1400mで8勝。マイルは少し長くもありますが、昨年2着に健闘。前走の敗因はペースの問題もあったと思いますから、マイルの流れで楽に追走出来るのであれば再度期待してもいいのでは無いでしょうか。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：A

ドライスタウト

　父：シニスターミニスター
　母：マストバイアイテム
母父：アフリート

ヨハンの半弟で、母はJRAで3勝。サンライズポパイやサンライズカラーの甥で、父のシニスターミニスターはエーピーインディー系でデピュティミニスターを持つ種牡馬。テーオーケインズの父。母父アフリートですからダート血統で、スピード色は強い構成。マイルの距離はこなせますし、前走の中京よりは広い東京コースの方が相性は良いので巻き返しを。時計が速くなった方がチャンスはあると思います。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：A

ヘリオス

　父：オルフェーヴル
　母：アンジュシュエット
母父：フレンチデピュティ

母はJRA2勝で、曾祖母からはショウナンパルフェやショウナンタレント、ショウナンアルバなどが出る血統。オルフェーヴルはスタミナ血統でダート馬も出す種牡馬。母系はフレンチデピュティとフジキセキを持ちスピード色が強くなった血統かなという印象。ワンターンが合うタイプで、1400mベストも南部杯では2着と健闘。前走の根岸Sはハナ争いが激しくなって凡退しましたが、スローならマイルでも残れますし、馬場が軽ければ尚良いのかなと思います。

血統：B 距離：C コース：A ローテ：B

メイショウハリオ

　父：パイロ
　母：メイショウハリオ
母父：マンハッタンカフェ

ダイヤモンドS勝ち馬のテーオーロイヤルの半弟で、メイショウカドマツの甥。父がパイロでダート馬に。母系が重厚感のあるロベルトやマンハッタンカフェですから中距離向きの血統ではあります。パイロ産駒らしく軽いダートの方が合うタイプで、マイルよりも血統通り中距離向きだと思いますから、差すならゴール前急坂などの助けがあるコースの方が向きそうです。スタートして流れに乗れるかがポイントに。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：B

レッドルゼル

　父：ロードカナロア
　母：フレンチノワール
母父：フレンチデピュティ

母のフレンチノワールはJRA4勝で、レッドヴァンクールの甥で、フィルムフランセの半弟にあたる血統。父ロードカナロアは日本と香港で活躍した名スプリンターでストームキャット内包のキングカメハメハの後継種牡馬。母父フレンチデピュティはデピュティミニスターの系譜で、カナロア×デピュティはアンヴァルやテーオーマルクスなど。一昨年前のJBCスプリント勝ち馬でドバイGSは2年連続2着。マイルもギリギリこなす範囲だとは思いますがベストは1200mと見ますから、展開などの助けは必要。後方で脚が上手く溜まれば東京の長い直線で末脚炸裂も可能でしょう。

血統：A 距離：C コース：A ローテ：C

レモンポップ

　父：Lemon Drop Kid
　母：Unreachable
母父：Giant’s Causeway

祖母はデインヒルの全妹で、母の父はストームバード系のジャイアンツコーズウェイ。父はキングマンボの後継のレモンドロップキッドで米ベルモントS勝ちなどダートの長いところでも活躍。血統的なバランス的にはもう少し長いところでも走れそうな構成ですが、ここまで1400m中心に勝ち上がってきました。前走は得意舞台でしっかりと勝ち切り権利を取得。課題は使い詰めと距離延長と見ますから、なるべくロスなく先行し勝利へ導きたいところでしょう。

血統：A 距離：B コース：A ローテ：C