2023年6月25日　宝塚記念　適性チェック✔︎

2023年6月25日（日）　阪神競馬場　芝2200m 宝塚記念　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事は宝塚記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

宝塚記念 2023 血統適性評価基準

阪神芝内回り2200mで行われる春のグランプリレースです。

コース形態からも上がりが掛かりやすいレースになるので主流からズレた欧州血統が好成績。トニービン、ヌレイエフ、サドラーズウェルズに注目をし評価をしたいと思います。

宝塚記念 2023 出走馬適性チェック✔︎

アスクビクターモア

　父：ディープインパクト
　母：カルティカ
母父：Rainbow Quest

英8FコロネーションS(GI)などを勝った名牝ケマーの半弟で、フィリーズマイルを制したプリティゴージャスのイトコにあたる血統。父のディープインパクトに母父のレインボウクエストでタフさが強く、瞬発力よりも持久力型に。近2走は出遅れや下がってくる馬による不利を受け大敗が続きます。菊花賞と同じ阪神内回りですし、自ら競馬を作れる強みを活かせれば巻き返しは十分可能でしょう。雨が降るよりも良馬場の方がいいのでは。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

イクイノックス

　父：キタサンブラック
　母：シャトーブランシュ
母父：キングヘイロー

ヴァイスメテオールやミスビアンカの半弟で、母のシャトーブランシュはマーメイドS勝ち馬。3代母のメゾンブランシュはクイーンS3着。父キタサンブラックはディープの全兄弟のブラックタイドの後継で、本馬を筆頭にソールオリエンスやガイアフォースなど活躍馬を多く輩出。母父キングヘイローはダンシングブレーヴのラインでブルードメアサイアーとして優秀な血。クラシックでは2着が続きましたが、昨秋からGI3連勝と本格化。本質は大箱向きだと思いますが、血統面、馬体面からも欠点がかなり少ないので、ここでもあっさりがあっても。前走逃げて圧勝というのが気掛かりではありますが、それでも主役なのは間違いないでしょう。

血統：A 距離：A コース：B ローテ：B

カラテ

　父：トゥザグローリー
　母：レディーノパンチ
母父：フレンチデピュティ

母ははのレイサッシュはステイゴールドの妹で、サッカーボーイも出るファミリー。トゥザグローリーはキングマンボ系で母父フレンチデピュティなのでパワーが強い血統。父系がヌレイエフを持ち、母系がネヴァーベンドのラインを持つ重厚血統ではあるのでこの時期の競馬はかなり合うのかなと思います。馬格もあって長い直線コースでの実績がある分、阪神内回りだと若干マイナスに働くかもですが、外から流れに乗った競馬が出来れば上位に食い込めてもいい1頭だと思います。距離はこなせる範囲でしょう。

血統：A 距離：C コース：D ローテ：C

ジェラルディーナ

　父：モーリス
　母：ジェンティルドンナ
母父：ディープインパクト

名牝ジェンティルドンナの娘で、祖母ドナブリーニからはドナウブルーなどが出る名血。近親にはダービー馬ロジャーバローズも出るファミリーで、父のモーリスはマイルGIを中心に勝ちまくった名馬。ダンジグのクロスを持ち力のいる阪神内回りのエリザベス女王杯で初GI勝ち。その後有馬記念3着からも能力の高さは伺えますが、今季2戦は6着6着と凡走。ただ、使いながら良くなってくるタイプというのと、2000mよりも2200mの方が合うと思うので、巻き返しはあるのではないでしょうか。一雨降ったら更に面白くなる1頭でしょう。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

ジオグリフ

　父：ドレフォン
　母：アロマティコ
母父：キングカメハメハ

母のアロマティコは秋華賞、エリザベス女王杯3着、クイーンS2着。コカパティやアルビージャの半弟あたり、イトコにアンデスクイーンのいる血統。父ドレフォンはストームキャット系種牡馬でBCスプリントなど米国ダート6-7FでGIを3勝を挙げた名馬。母父キングカメハメハなのでパワー型に出て、母系の影響も大きく小回りで良績。コーナーでも大きく減速しない分内回りに向きます。喉が鳴るのでこの時期は歓迎ではあると思いますが、距離はマイル向きの印象もあるので、そこをどうこなすかでしょう。

血統：D 距離：D コース：B ローテ：C

ジャスティンパレス

　父：ディープインパクト
　母：パレスルーマー
母父：Royal Anthem

アイアンバローズの半弟で、米ベルモントS勝ちのパレスマリスが兄にいる血統。父がディープインパクトなので、兄弟よりもスピード志向が強く本質的には中距離が合う血統で、距離短縮は歓迎でしょう。京都の天皇賞・春を制した様にスピード決着に向くディープ産駒だから阪神内回りよりは京都コースの方が向くタイプではあると思います。持ってる能力は当然上位だし、良馬場でやれれば。

血統：C 距離：A コース：C ローテ：B

スルーセブンシーズ

　父：ドリームジャーニー
　母：マイティースルー
母父：クロフネ

パッシングスルーの半妹で、母のマイティースルーはJRA4勝。父ドリームジャーニーはオルフェーヴルの全兄でグランプリホース。母系がクロフネにシアトルスルーと米国色が強い持続力に富む血統で、距離は1800m~2000mがベストのようにも。父もこのレースを勝っているように、阪神内回りの適性は高いと思いますし、牝馬の成績の良さからも警戒は必要な存在でしょう。力をつけてきた印象ですし、相手関係次第で上位食い込みも。

血統：B 距離：C コース：A ローテ：B

ダノンザキッド

　父：ジャスタウェイ
　母：エピックラヴ
母父：Dansili

母のエピックラヴは仏9FGIIIのヴァントー賞勝ち馬。ダノンタッチダウンやミッキーブリランテの兄弟。父のジャスタウェイは天皇賞･秋、安田記念、ドバイDF勝ち馬。母父のダンジリはデインヒル経由のダンジグ系でハービンジャーの父。リファールのクロスと父がハーツクライの系譜ということを考えても大箱に向く血統ですが、阪神内回り2200mもこなせる範囲でしょう。このレースに関する適性はかなり高いように感じるので、外枠引いて大阪杯のような競馬が出来れば上位に来れる馬だと思います。この産駒らしく、気難しいので折り合いは課題。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：B

ディープボンド

　父：キズナ
　母：ゼフィランサス
母父：キングヘイロー

母のゼフィランサスはJRAで3勝。ビッグテンビーの甥にあたるので、ローレルゲレイロや、リキサンマックスなどのイトコにあたる血統。父キズナはパワー型を出す種牡馬で、母父のキングヘイローはイクイノックスやウォーターナビレラ、ピクシーナイトの母父。上がりが掛かりやすい阪神内回りは合いますから消耗戦になって後続が削られる展開になれば浮上。昨年4着の舞台で時計が速くなりすぎなければ実績的にも上位に来れる存在でしょう。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：C

ドゥラエレーデ

　父：ドゥラメンテ
　母：マルケッサ
母父：オルフェーヴル

サトノダイヤモンドやリナーテの甥で、祖母のマルペンサはアルゼンチンGIを芝ダートで3勝。父のドゥラメンテはダービー、皐月賞の2冠馬のキングカメハメハの後継。タイトルホルダーやスターズオンアース、リバティアイランドの父。母父オルフェーヴルはステイゴールド系の3冠馬。トニービンとステイゴールドを持ち、スタミナ志向の強い持久力に富む血統で、前で受けてバテない走りが武器。大箱よりもこのような内回り向きな走りをするので先行して相手に合わさず走る方が良いか。ダービーはスタートで躓き無念の落馬競走中止。3歳馬だし思い切ったレースで。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：D

ブレークアップ

　父：ノヴェリスト
　母：リトルジュン
母父：クロフネ

ストロンゲストの半兄で、ユニバーサルライトのイトコ。4代母まで遡るとロックオブジブラルタルが出るファミリー。父のノヴェリストはドイツ血統でタフな舞台に強く、母父クロフネはスピード持続力に長ける血統。ノヴェリスト産駒らしく重厚感のある走りで、今春は阪神大賞典3着、天皇賞・春4着と好走。長距離よりも中距離の方が合うと思うので距離短縮は良いと思います。大箱の方が実績がありますが、阪神の内回りも問題なく走れると思いますし、上がりが掛かれば充実している今なら上位に来れる1頭だと思います。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：B

プラダリア

　父：ディープインパクト
　母：シャッセロール
母父：クロフネ

母のシャッセロールはJRA3勝で、ヴェントボニートの全弟にあたる血統で、ディープインパクト×クロフネはレイパパレやステファノスなどが出る配合。ベスト舞台は阪神内2000mの血統構成で、目黒記念は完璧な立ち回りでも最後は脚色が同じになったあたりを見ると距離が少し長かったか。距離短縮は間違いなくプラスに働くし、京都記念(阪神開催)でも3着と守備範囲。あとは相手との力関係でどこまでやれるか。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

ボッケリーニ

宝塚記念や天皇賞・秋を勝ったラブリーデイの全弟で、母のポップコーンジャズはJRA1勝馬。キングカメハメハ×ダンスインザダークはユーキャンスマイルなどと同じ掛け合わせで、スピード志向よりもスタミナ志向が強い血統と言えます。前走鳴尾記念は開幕週を外から捲るような走りで見事勝利。どんな条件でも安定して走れるのが武器で、7歳になっても衰えは見せません。道悪もいいし、兄も同じローテでこの舞台を制覇したことを考えると面白い存在になるのかなと思います。あとはGIでの相手関係だけでしょう。

血統：A 距離：B コース：A ローテ：B

モズベッロ

　父：ディープブリランテ
　母：ハーランズルビー
母父：Harlan’s Holiday

母のハーランズルビーは米ダ8.5FGIアルシバイアディーズS2着馬で、ヒルノアトラーニの半弟にあたる血統。父ディープブリランテはネヴァーベンドのラインを持つディープ産駒で、ダービー勝ち馬。母父ハーランズホリデーはストームキャットの系譜でアルビアーノの父で、アリーヴォの母父。ヘイローのクロスを持ち、前向きな気性が重馬場の大阪杯、直前に大雨の降った宝塚記念など重い馬場に適性を示しています。使いつつ良化してきているので、あとは雨が降ってくれればと言ったところでしょう。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

ユニコーンライオン

　父：No Nay Never
　母：Muravka
母父：High Chaparral

仏芝6FGIのモルニ賞勝ちのザワウシグナルの半弟で、父のノーネイネヴァーもモルニ賞を勝ったスプリンター。母系が粘り強さがある血統構成で、サドラーズウェルズにシャーリーハイツ、シャーペンアップをもつハイシャパラルが母父。その血を引き継いで逃げて渋とい走りがストロングポイントで、21年の宝塚記念で逃げて2着。途中緩めるよりも澱みないペースで逃げて良さが出るのでハイラップを刻んでどこまでというところでしょう。距離はもう1ハロン短い方が良いとは思います。

血統：A 距離：C コース：B ローテ：C

ライラック

　父：ライラック
　母：ヴィーヴァブーケ
母父：キングカメハメハ

札幌2歳S勝ち馬のブラックホールの半妹で、祖母は桜花賞2着馬。父オルフェーヴルに母父キングカメハメハでパワーとスタミナが強い構成に、テーストを母系の奥に持つので中山などのタフなコース形態に向く構成。不良馬場のエリザベス女王杯で2着と舞台設定は良いですが、道悪や外差し馬場になるのが好走の条件か。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

ヴェラアズール

　父：エイシンフラッシュ
　母：ヴェラブランカ
母父：クロフネ

トールポピー、アヴェンチュラ、フサイチホウオーなどの甥にあたる血統で、母のヴェラブランカはJRA2勝。父のエイシンフラッシュはキングマンボ系種牡馬で、ダービーと天皇賞・秋を制した名馬。母父クロフネは芝ダートで活躍したスピードの持続力に富む血統。現役屈指の瞬発力が武器で、大箱の芝に良績。ジャパンCや京都大賞典のようにスローの決め手比べに向く分、阪神内だと良さが活きないか。好走するなら団子の隊列が理想。

血統：B 距離：B コース：C ローテ：C