今週の2歳重賞の1つが夏の小倉最終週に行われる小倉2歳ステークス。
過去にはメイケイエールやナムラクレアなど後に短距離戦線を賑わす馬が優勝しています。
この記事は小倉2歳ステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
もう今週もう1つの2歳重賞の札幌2歳ステークスの適性チェックはこちらからご覧になれます！
小倉2歳ステークス 血統適性評価基準
小倉2歳ステークスは小倉競馬場の芝1200m戦。最終週に行われます。
基本的に仕上がりの早い血統であるデインヒルやストームバードがよく絡むレースですが、パンパンの良馬場ということも無く、荒れ馬場でのレースが多い分、外差しが優勢になっています。なので、スピードと少しですがパワーがあると理想的。
ロベルト持ちが意外と絡んでるレースでもあるので注目したいです。ここ2年はミッキーアイル産駒が絡みますが今年は出走なし。
小倉2歳ステークス 全13頭 適性チェック
今週からローテの項目を追加。前走の出走レースや、レース間隔、距離延長、距離短縮、ダート変わり、芝変わり、休み明け、使い詰め等のローテーションも評価していきます。
アウクソー 牝2 横山典弘 54㎏
父 サトノアラジン
母 ヴィリエルバルク
母父 Sea The Stars
3代牝祖のミスタヒチはフランスのマルセルブサック賞勝ち。この牝系からはイギリス1000ギニーなどを勝ったミスフランスもいて、欧州マイル色の強い血統。母父もシーザスターズだから欧州的タフさに、父がサトノアラジンなのでスピードの持続力を持ち合わせています。サトノアラジンはストームキャット持ちだから相性はいいですが、適性はもう少し長い距離でしょうか。タフなマイル以下のレースが強そうで、ここではどうか。
新馬戦は福島の1200m戦で、外からスムースに先行して最後は後続を突き放す勝利。タフな馬場はかなり強そう。従順なスプリンターなイメージで距離はもう少しあっても大丈夫でしょう。今の小倉の馬場はマッチしそうで、逃げなくても大丈夫なのは強み。ストライド大きめなので外枠で流れに乗せたいところです。
血統：A 距離：B コース：B ローテ：C
ウメムスビ 牡2 角田大河 54㎏
父 ファインニードル
母 ヴィオレッタ
母父 シンボリクリスエス
近親に朝日杯FS勝ちNHKマイルC2着のアルフレードやフェアリーSを勝ったフィリアプーラがいて、母のヴィオレッタはアルフレードの全妹になります。母父がシンボリクリスエスなのでダート寄りの馬力に富み、父のファインニードルはスプリンターでしたが、時計の掛かる馬場を好んだので若干パワーが強いイメージがあります。
前走のフェニックス賞は先手を奪い、飛ばさない程度のペースで逃げ込みを図りましたが、早めに並ばれての4着。溜めて差すよりは上がりのかかる決着をしぶとく粘った方が合うので小倉自体は合っていると思います。スローになると厳しいのである程度流れる展開が欲しいです。4戦目になるのでそこがどうか。
血統：C 距離：B コース：B ローテ：D
クリダーム 牡2 武豊 54㎏
父 ハーツクライ
母 ブーケトウショウ
母父 サクラバクシンオー
母系はスティールハートやサクラバクシンオーが入るスプリントの名血で、父がハーツクライなので母系のスピードを取り込み短距離馬になりました。テンのスピードと溜めのバランスが良い血統構成で、本馬は逃げていますが脚質は自在性がありそう。
函館の新馬戦を好スタートから先行押し切り勝ち。続く函館2歳Sも好スタートから先手を奪い逃げ込みを図りますが、ブトンドールの末脚に屈し2着。稍重の洋芝の前傾ラップをしぶとく粘っている結果ですが、時計的な対応は全然できそうで、小倉でも善戦はできそうですがタフ馬場のほうが良さは活きそうで。
血統：B 距離：A コース：C ローテ：C
ゴーツウキリシマ 牝2 富田暁 54㎏
父 ナムラタイタン
母 エイシンドナウ
母父 グラスワンダー
全兄のブンブンマルは名古屋競馬で9勝。父のナムラタイタンはダート血統で、母父のグラスワンダーも馬力を与えるのでダート適性が高い血統構成です。小倉の芝1200だと流石に切れ負けする配合だと思います。
4戦使っていますが勝ち星は無く、最高着順がひまわり賞の3着。使い詰めも気になりますし、今回は連闘策。切れる脚も無く終始追い通しですからダートや距離を伸ばした方がチャンスはありそうです。
血統：E 距離：D コース：D ローテ：E
ゴールデンウィンド 牝2 坂井瑠星 54㎏
父 ドレフォン
母 ダブルゴールド
母父 ゴールドアリュール
母母のゴールドティアラは南部杯やプロキオンS等を勝ったダート1400〜マイルで活躍した名牝で、この牝系からはステファノスも出ている名牝系です。母父はゴールドアリュールで父もドレフォンなのでダートの短いところが最も適している配合で、芝だと切れ負けする可能性も。
新馬戦は阪神芝1400mで4コーナーで追い出しているタイミングで不利を受けて失速し9着。2戦目は小倉ダートの1000mに路線を変えて先行し快勝。芝のズブさは解消されていたあたりはやはりダートが合いそうです。芝なら時計が掛かった方がいいと思います。
血統：D 距離：B コース：C ローテ：D
シルフィードレーヴ 牝2 西村淳也 54㎏
父 アメリカンペイトリオット
母 キモンクイーン
母父 クロフネ
叔父に函館記念勝ち馬ラブイズブーシェがいる血統で、母系はクロフネとメジロマックイーンでパワーとスタミナに長けています。父がアメリカンペイトリオットでダンチヒ系のウォーフロントの後継種牡馬で自身はマイル〜1800で活躍しましたが、産駒は芝のスプリントが多いです。米国血統のクロフネで仕上がりも早く適性はそれなりに。小倉の超スプリント戦よりも多少パワーがいる競馬場の方が合いそうです。
新馬戦は小倉の1200mで好スタートから番手に控え早め先頭で押し切り勝ち。コーナリングがそこまで上手ではなさそうなのが気になりますからスピードに乗りやすくコーナーがきつい小回りに適性があるかと言われるとどうでしょうか。超高速決着よりは時計が掛かった方が良さそうです。
血統：C 距離：C コース：C ローテ：C
ニシノトキメキ 牝2 亀田温心 54㎏
父 リアルスティール
母 レッドアシェット
母父 ダイワメジャー
叔父に弥生賞3着のボーンディスウェイがいる血統で、母母のウィンドハックはイタリア1000ギニー勝ち。母父がダイワメジャーで2〜3歳戦で強い血にディープ×ストームキャットのリアルスティールが父だから完成は早そう。適性的にはマイルくらいが理想だと思いますが、ストームキャットを持つのでここでは注目。
新馬戦は小倉の1200mを5番手から最後よく詰めて3着。続く未勝利戦は逃げ切り勝ち。どんな競馬でもできるタイプで先手に拘らなくてもいいのはプラスですし、小倉の平坦コースはイメージと合います。
血統：B 距離：B コース：A ローテ：B
バレリーナ 牝2 団野大成 54㎏
父 ダイワメジャー
母 マニヤラ
母父 Manduro
母のマニヤラはサマーハの半妹でシャケトラが近親にいる血統です。母の母のゲノフェーファはフランス2400mG3のロワイヨモン賞の勝ち馬。母系はスタミナが豊富ですが、父のダイワメジャーが影響力が強いのでスピード押し切り型。しかしスタミナ補填もあるのでなかなかバテないのが武器になりそうな血統です。血統的には小倉の1200mよりもタフな馬場の方があっているイメージがあります。
前走の新馬戦は逃げ切り勝ちですが、ラップを見ると、前半34.0上がり34.9ですからバテるタイプではないですし、逃げなくても大丈夫そうな雰囲気はあります。本質的には距離が伸びても大丈夫だと思いますから超スピード決着になると厳しいでしょうか。
血統：C 距離：B コース：C ローテ：C
プロトポロス 牡2 福永祐一 54㎏
父 War Front
母 キャヴァルドレ
母父 サンデーブレイク
母のキャヴァルドレはフランス2歳1400mG3のカルヴァドス賞勝ち馬。母父のサンデーブレイクはキャットクイルの仔で、キズナやファレノプシスが兄弟にあたり、フォーティナイナー産駒だから短距離適性が高いです。母系にストームキャットが入り相性がよく、父が米国スプリンターの大種牡馬ウォーフロントだからスプリント血統ですが母系のイメージからは1400mがベスト。
前走は中京の1200mで内の3番手で脚を溜め、直線で一気に突き放す快勝。操縦性が高そうで幅の広い競馬が出来そう。前傾ラップになりやすい小倉戦がどうかですが流れにさえ上手く乗れれば十分チャンスはあると思います。血統のイメージ通り溜めが効く1400mで全開だと思います。
血統：A 距離：C コース：C ローテ：C
ミカッテヨンデイイ 牝2 今村聖奈 54㎏
父 イスラボニータ
母 ボルティモア
母父 ステイゴールド
母母のカチバはアメリカG2のバーバラフラッチーHの勝ち馬で、ダート1400mに適性。叔母にアイアムルビーがいてダートスプリント色が強い母系にイスラボニータが父で芝の短距離で能力発揮。ストームキャットが母系に入るのでこのレースには適していますが、血統的には時計のかかる馬場の方が合うかもしれません。
新馬戦、未勝利戦と3着が続き、前走のフェニックス賞に格上挑戦。淀みのないレースでしたが、3番手から外差しで初勝利を飾りました。前走早い流れに対応できたのはプラスですし、終いの脚は堅実なタイプ。前が止まる展開になれば差し切りも十分可能です。前走フェニックス賞組は相性いいですが、小柄な牝馬で4戦目になる今回は馬体重が減っていなければ。
血統：B 距離：B コース：C ローテ：B
メイショウコギク 牝2 和田竜二 54㎏
父 サトノクラウン
母 メイショウミソラ
母父 ハーツクライ
母母母はエイシンキャメロンを輩出し、母系はコジーンが入り短いところに向く血統。父のサトノクラウンがマルジュの後継だから重馬場適性やタフ馬場に強い分、高速決着には対応できない構成です。雨が降れば面白いと思いますが、根本的に重賞でスピードが足りるかどうか。
新馬戦はスロー気味の逃げで突き放し快勝でした。ラップも34.3-34.3で1分8秒6でしたから時計の掛かる馬場向きだとは思います。2週空いた開幕週の馬場でしたから今回とは条件が変わるのでそこが心配ですが、揉まれない外枠からなら1発あっても。一雨降れば更にチャンス。
血統：D 距離：C コース：C ローテ：C
メイショウヒュウガ 牡2 北村友一 54㎏
父 ダンカーク
母 カネトシガーネット
母父 キングカメハメハ
母系はキングカメハメハにサンデーサイレンスで母母母はイギリス1000ギニーを勝つ名牝。父はアンブライドルドソングの後継種牡馬のダンカークでスピード適性は高く仕上がりも早い血統構成かなと思います。1200m向きかと言われると少しズレて、パワーのいるマイルのイメージがあります。
新馬戦は重馬場で行われた小倉の1200m戦。重い馬場もものともせずに進むあたりはやはりパワー型で、開催の進んだ今回の方が馬場は合いそうですが、時計勝負になると少し見劣りするので雨が降って欲しいです。距離ももう少し伸びたほうがレースはしやすそうです。
血統：D 距離：D コース：D ローテ：C
ロンドンプラン 牡2 松山弘平 54㎏
父 グレーターロンドン
母 パッションローズ
母父 アフリート
牝祖4代母のロイヤルコスマーは桜花賞2着馬でアフリートやサクラユタカオーが入る母系だからスピード型。父のグレーターロンドンはディープ産駒でもマイル適性が強く、全体的にスピード色の強い血統構成。高速決着にも対応はできそうですが、本質は1400mが理想だと思います。
新馬戦は開幕週の小倉1200mでそこまでスピードタイプでは無く、力強く伸びて勝ったあたりは、距離が伸びても良さそうです。小回りコースよりも大箱コースの方が向いていそうなので理想は東京でしょうか。早い流れについていけるかが課題になりそうです。
血統：C 距離：D コース：D ローテ：C
小倉2歳ステークス 適性チェック厳選上位馬 3頭
今回の適性チェックでは3頭の上位馬を挙げさせて頂きます。
✔︎①ニシノトキメキ
✔︎②アウクソー
✔︎③クリダーム
以上の3頭です！！
冒頭でも書きましたが、
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終予想はTwitterにてパドック推奨と合わせて買い目を公開しますのでそちらもよろしくお願いします！！
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