2024年5月12日　ヴィクトリアマイル　出走馬適性チェック✔︎

2024年5月12日（日）　東京競馬場　芝1600m ヴィクトリアマイル　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事はヴィクトリアマイルへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

ヴィクトリアマイル 2024 血統適性評価基準

東京芝1600mで行われる牝馬限定G1レース。

ディープや米国色強めの血統が上位。コース変わりで内前有利にはなりやすいレースでもあります。

ヴィクトリアマイル 2024 出走馬適性チェック✔︎

ウンブライル

　父：ロードカナロア
　母：ラルケット
母父：ファルブラヴ

ステルヴィオ、ステルナティーアの全妹で、母のラルケットはクイーンC3着。父ロードカナロアはストームキャット内包のキングカメハメハ産駒で短距離戦を中心に活躍。母系のフェアリーキングも活きてカナロア産駒でも中距離志向を持ち合わすイメージ。2走前の東京新聞杯は休み明けと淡々と流れたペースで9着でしたが、前走は叩いた効果と遅い流れで2着を確保。マイルだとゆったりした流れや時計が掛かった方がいいタイプで、追走楽なら上位争いに。道悪は巧い方。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

キタウイング

　父：ダノンバラード
　母：キタノリツメイ
母父：アイルハヴアナザー

ストーミーシーやトキメキ、カヨウネンカの姪で、父のダノンバラードはディープ産駒のなかでも時計の掛かる馬場向きの血統で、母父アイルハヴアナザーはロベルト内包するパワー型種牡馬。母系の奥がニジンスキーやリファールを持つので、前で受けるよりも後方から差し脚を活かす競馬が合うタイプ。東京マイルの高速決着には合わないので、とにかく遅い勝ち時計や上がりが掛かって来てほしいところ。

血統：B 距離：A コース：D ローテ：D

コンクシェル

　父：キズナ
　母：ザナ
母父：Galileo

サヴァイヴ、マリーナ、シンシアウィッシュの下で、父のキズナはディープ産駒のダービー勝ち馬。アカイイトやソングライン、テリオスベルなど牝馬も活躍。母父がサドラーズウェルズ系のガリレオでブラッシンググルームも母系に持つので重厚感がありつつも、マキャヴェリアンのスピードで締まった配合。先手や番手で結果を出していますが、思っている以上に初速があるタイプではないので、ペース的にはマイルよりは1800m向きなのかなという印象。速い流れになった時に自分の形に持ち込めるかどうかで、東京マイルならスローが理想でしょう。ここのところの成長力でどこまでカバーできるか。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：C

サウンドビバーチェ

　父：ドゥラメンテ
　母：スクービドゥー
母父：Johan Cruyff

母のスクービドゥーは伊G3の勝ち馬で、半姉にプリンセスムーンのいる血統。ドゥラメンテに母系にシャーペンアップは成功例の多いパターンで、シャーリーハイツも持ち前目でしぶとく、距離は短くともタイトルホルダー的なイメージはある構成。伸びのある身体で、マイラーというよりは中距離志向が強いので、この条件だと下が緩んだり、時計が掛かった方がいいのかなと思います。前目で良さが活きる展開になって粘り込みを。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：C

スタニングローズ

　父：キングカメハメハ
　母：ローザブランカ
母父：クロフネ　

母のローザブランカはJRA3勝で、祖母のローズバドはフィリーズレビューとマーメイドS勝ち馬で牝馬GIの2着が3回。ローズキングダムの姪にあたる血統で、ロザグラウカの3/4妹にあたる血統。父キングカメハメハ×母父クロフネはハヤヤッコと同じ。見るからに中距離向きで、機動力に富む先行馬だからマイルなら時計が掛かってほしいところ。復帰2戦目の上積みに期待。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：B

テンハッピーローズ

　父：エピファネイア
　母：フェータルローズ
母父：タニノギムレット

母のフェータルローズはJRA3勝。近親にマーメイドSを勝ったサマーセントがいる血統で、父エピファネイア×母父タニノギムレットですからロベルトの4×4の配合。中距離血統ながら芝の1400mで安定的な成績を残しています。前走の阪神牝馬Sを見てもやはりマイルだとラスト1ハロンでパタリと止まるので、前崩れの展開で差し込みを。

血統：C 距離：D コース：B ローテ：C

ドゥアイズ

　父：ルーラーシップ
　母：ローズマンブリッジ
母父：ディープインパクト

母のローズマンブリッジは中山マイルで2勝。祖母のサミットヴィルは英GIIIマイル重賞のメイヒルS勝ち馬で、いとこにルークズネストがいます。母父ディープインパクトはキセキやエヒト、マスクトディーヴァなどよく走る配合。斬れ味で勝負するよりも、長くスピードを持続させて勝負する方がいいタイプだし、大箱東京コースは悪くないでしょう。とはいえ、前走の阪神牝馬Sからもやはりマイルは忙しそうで、もう1ハロン延長がベストディスタンスでは。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

ナミュール

　父：ハービンジャー
　母：サンブルエミューズ
母父：ダイワメジャー

ラヴェルやアルセナールの半姉で、マルシェロレーヌやバーデンヴァイラーの姪で、曾祖母キョウエイマーチは桜花賞など重賞を5勝した名牝という血統。父ハービンジャーはデインヒル系のキングジョージ6世＆QESをぶっちぎった怪物で、ブラストワンピースやペルシアンナイト、ディアドラなどを輩出する名種牡馬。環境に動じない精神力で、海外遠征でも安定した末脚を繰り出し好走。東京マイルがベストではないと思いますが、充実度と爆発力なら現役でもトップクラスで、ここも期待出来る存在でしょう。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

ハーパー

　父：ハーツクライ
　母：セレスタ
母父：Jump Start

ヴァレーデラルナの半妹にあたる血統で、母はアルゼンチン2歳女王のセレスタ。ハーツクライが父、母父がエーピーインディ系のジャンプスタートでストームキャットを内包。母系の奥のロベルトもあるし競馬自体は器用に立ち回ることが出来ます。大箱に向く中距離馬のイメージだから時計は掛かって来てほしいところ。この厩舎らしく状態の上積みで健闘を。

血統：C 距離：C コース：A ローテ：B

フィアスプライド

　父：ディープインパクト
　母：ストロベリーフェア
母父：Kingmambo

ミッドサマーフェアやソフトフルートの下で、パワーホールの叔母。祖母はBCジュベナイルフィリーズなどを制した全米2歳牝馬チャンピオンのストームソング。オーダーオブセントジョージやアイスストームのいとこにあたる血統です。ディープインパクト×キングマンボの配合に母系がストームバードのラインを持つ大箱向きの構成ですが、馬自体が長く脚を使えないので、中山など直線短いコースが意外と合う印象。とはいえ東京でもパフォーマンスは発揮出来るので、スタート決めてロスなく回って差し込めばチャンスはあるのかなと思います。前走よりは条件的にはチャンスはあるでしょう。

血統：A 距離：A コース：B ローテ：B

フィールシンパシー

　父：ベーカバド
　母：スマートシンパシー
母父：ダンスインザダーク

兵庫チャンピオンシップ勝ち馬のインタータイヨウの姪。父のベーカバドはフランスで活躍したグリーンデザートの系譜の種牡馬。母父ダンスインザダークは菊花賞勝ち馬。父系によってパワー型になっている印象もあり、中山や福島に良績。大箱でも走れるアウトラインですが高速決着は疑問。馬は充実してますし、揉まれない競馬が出来れば力は発揮できそうです。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：C

マスクトディーヴァ

　父：ルーラーシップ
　母：マスクオフ
母父：ディープインパクト

トゥーフェイスの半妹で、祖母のビハインドザマスクはスワンSやセントウルSなどを制すなど短距離戦線で活躍。オメガヴェンデッタの姪でサンライズソアのいとこにあたる血統。父のルーラーシップはキングカメハメハの後継で香港クイーンエリザベスC勝ち馬。母父ディープはキセキやエヒトなどと同じで走る馬が多い配合です。母系がリファールのクロスを持ち大箱で良く斬れます。マイラーというよりは1800mに向く中距離馬で、前走の阪神牝馬Sで遅い流れでもそこそこのポジションを取れたことは収穫だったように思えます。エンジン自体がトップクラスだし、不利無く回ってこれれば勝ち負けに。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

モリアーナ

　父：エピファネイア
　母：ガルデルスリール
母父：ダイワメジャー

母のガルデルスリールはJRA2勝。ヒストリアノワールやカズポメラニアンの半妹で、ダノンフェニックスの姪。父エピファネイアは菊花賞やジャパンC勝ち馬で、ロベルト系の長距離志向の強い血統。母系がダイワメジャーにチーフズクラウンだからパワー型で、距離的にはマイルよりも中距離向きの血統。ただ、身体的なはマイラー色がどんどん強くなって来ているので、距離は問題ないと思います。東京マイルの速い決着に対応できるかどうかだけなので、時計は掛かって来た方がいいかもしれません。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：B

ライラック

　父：オルフェーヴル
　母：ヴィーヴァブーケ
母父：キングカメハメハ

札幌2歳S勝ち馬のブラックホールの半妹で、アドミラルシップの半姉。祖母は桜花賞2着馬ブルーリッジリバー。父オルフェーヴルに母父キングカメハメハでパワーとスタミナが強い構成に、テーストを母系の奥に持つので中山などのタフなコース形態に向く構成。昨秋から本格化した印象で、東京の府中牝馬Sでもしぶとく脚を使い3着に追い込んできました。前走の阪神牝馬Sからもやはりマイルでは忙しいので、馬場が緩んだ方がいいでしょう。時計が掛かって差し込みのチャンスはあるか。

血統：C 距離：D コース：C ローテ：B

ルージュリナージュ

　父：スピルバーグ
　母：パンツァネッラ
母父：ルーラーシップ

4代母はフェアリードールなので、トゥザヴィクトリーやデニムアンドルビーなどと同牝系にあたります。父のスピルバーグは天皇賞･秋を制したディープインパクトの後継で、トーセンラーの全弟。母父ルーラーシップは香港QE2Cを制したキングカメハメハの後継。2走前の東京新聞杯も追い出してからジリっぽさはありましたし、マイルよりも1800m向きに感じる中距離馬だとは思います。末脚活きる東京は大歓迎ですが、良馬場で全体的に時計が掛かった方がチャンスはありそう。

血統：C 距離：C コース：A ローテ：B