2023年5月14日(日) 東京競馬場 芝1600m ヴィクトリアマイル 出走馬全頭の適性診断記事になります。
この記事はヴィクトリアマイルへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
ヴィクトリアマイル 2023 血統適性評価基準
春のマイル女王決定戦。東京1600mで行われます。
デインヒル持ちが基本的に強いレースで、他にもボストンハーバーなどのシアトルスルーの系譜も活躍しています。その点を踏まえて評価をしていこうと思います。
ヴィクトリアマイル 2023 出走馬適性チェック✔︎
アンドヴァラナウト
父:キングカメハメハ
母:グルヴェイグ
母父:ディープインパクト
母はマーメイドS勝ち馬のグルヴェイグ。祖母は女傑エアグルーヴで、ヴァナヘイムやゴルトベルクの全妹で、ルーラーシップやアドマイヤグルーヴなどの姪で、ドゥラメンテのイトコにあたる言わずと知れた名血統。血統的にも気難しい面があるので続けて使うよりも間隔が空いた方がいいタイプ。大箱は合いますが道中の運びからもマイルよりも1800mの方がいい印象もあります。斬れる脚はあるので道中の追走力次第にはなってくると思います。牝系からも大舞台には強いので警戒は必要か。
血統:C 距離:C コース:A ローテ:C
イズジョーノキセキ
父:エピファネイア
母:キングダンサー
母父:キングカメハメハ
アイスブラストの妹で母はJRAで1勝。エピファネイア×キングカメハメハはデアリングタクトやスカイグルーヴと同じ配合。血統的にはパワー型ですが、実際は大箱中距離馬というイメージで、直線の長いコースで末脚が活きるタイプ。前走は直線で弾かれたのも響いた大敗。マイルよりももう少し長いところの方が良さが出るイメージですが地力はあるし、母系の奥はシアトルスルーを持つので注意も必要。
血統:B 距離:C コース:A ローテ:C
クリノプレミアム
父:オルフェーヴル
母:ダンシングクイーン
母父:Giant’s Causeway
トーホウアラビアンの半姉で、母のダンシングクイーンはJRAで1勝。父のオルフェーヴルはステイゴールド系。母系がストームバード、ゴーンウエストとスピードの持続力血統にスタミナ系の父で中距離くらいに出るのは順当な配合です。東京マイルという大箱の舞台というよりも周回コースで良さが出るタイプ。雨が降った方がチャンスはありそうです。
血統:C 距離:C コース:D ローテ:D
サウンドビバーチェ
父:ドゥラメンテ
母:スクービドゥー
母父:Johan Cruyff
母のスクービドゥーは伊G3の勝ち馬で、半姉にプリンセスムーンのいる血統。母系のイメージからも距離が短い方が良さそう。ドゥラメンテに母系にシャーペンアップは成功例の多いパターンで、シャーリーハイツも持ち前目でしぶといタイトルホルダーのイメージも彷彿。母父ヨハンクライフはデインヒルの後継のマイル〜中距離馬。前走阪神牝馬Sは番手で馬場とペースを味方に付け優勝。今回も時計の掛る馬場になれば上位争いになるのでは。
血統:A 距離:B コース:C ローテ:C
サブライムアンセム
父:ロードカナロア
母:パストフォリア
母父:シンボリクリスエス
母のパストフォリアはJRA4勝で、イコノスタシスの半姉。祖母のハッピーパスは京都牝馬S勝ち馬で、コディーノやチェッキーノの姪にあたる血統。父ロードカナロアはこのレースと相性が良く、キングマンボ系でストームキャットを持ちます。母父がシンボリクリスエスだからロベルト系で、牝系のスピードからも距離はマイル以下が合います。前走の阪神牝馬Sは内前有利を1枠から位置を取った競馬をし2着に好走。大箱マイル向きとは言い難いタイプですが、タフな馬場になれば浮上出来るのでは。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:C
スターズオンアース
父:ドゥラメンテ
母:サザンスターズ
母父:Smart Strike
祖母のスタセリタは仏オークスやヴェルメイユ賞などを制した名牝で、ソウルスターリングやシェーングランツの姪。父のドゥラメンテはキングカメハメハの後継でクラシック2冠馬。タイトルホルダーやアリーヴォの父。母父スマートストライクは北米ダートマイラーでスピードとスタミナのバランスがよく取れた血統。大箱向きの中ここ2戦は阪神内2000mを後方から豪快に追い込み負けて強しの競馬。東京コースは当然いいですが、マイラーというよりも中長距離向きなだけにスタートと追走が課題に。道悪も問題は無いと思いますが良馬場の方が斬れ味は活きるタイプでしょう。
血統:B 距離:C コース:A ローテ:C
スタニングローズ
父:キングカメハメハ
母:ローザブランカ
母父:クロフネ
母のローザブランカはJRA3勝で、祖母のローズバドはフィリーズレビューとマーメイドS勝ち馬で牝馬GIの2着が3回。ローズキングダムの姪にあたる血統で、ロザグラウカの3/4妹にあたる血統。父キングカメハメハ×母父クロフネはハヤヤッコと同じ。機動力が武器で内回り巧者ですが、大箱のオークスでも先行力を活かして渋とい走りで2着。マイラーというよりも中距離志向が強いので距離に対する懸念も。極度の道悪は良くないので良馬場でやりたいところでしょう。牝馬限定戦で巻き返しを。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:C
ステラリア
父:キズナ
母:ポリネイター
母父:Motivator
母ポリネイターは英芝8FメイヒルSGII勝ち馬。父のキズナはディープ産駒のダービー馬で、アカイイトやソングラインなど牝馬の活躍が目立ちます。母父モティベーターはモンジューの系譜で、タイトルホルダーやソールオリエンスの母父。ストームバードのクロスを持つものの、母系がサドラーにミルリーフの重厚感だから小回り持続力が富む中距離馬。前走の福島牝馬Sはおよそ1年振りのレースでもきっちり勝ち切りました。今回はマイルへの短縮と東京コースへの対応が課題に。向く条件では無いですが一雨降れば警戒は必要に。
血統:C 距離:D コース:C ローテ:D
ソダシ
父:クロフネ
母:ブチコ
母父:キングカメハメハ
ママコチャの全姉で母のブチコはJRAで4勝。ハヤヤッコの従妹で近親にメイケイエールがいるシラユキヒメの一族。父クロフネ×母父キングカメハメハで仕上がり早く、2歳戦、3歳戦と早くからトップクラスで戦ってきました。昨年のヴィクトリアマイルで圧勝。ワンターンの大箱マイルなら常に上位のイメージ。あまりに速いペースにならなければここでも勝ち負けに。多少ならタフな馬場でも問題ないと思います。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:B
ソングライン
父:キズナ
母:ルミナスパレード
母父:シンボリクリスエス
母のルミナスパレードはJRA4勝。祖母はソニンクなので、ディアドラやロジユニヴァースなどのイトコにあたる血統。父のキズナはディープ産駒のダービー馬。母父シンボリクリスエスはロベルト系で天皇賞・秋と有馬記念を連覇。キズナ×シンボリクリスエスはアカイイトと同じ配合。母系のスピードもあってマイラーに。シアトルスルーを持ち昨年も不利がありながらも5着まで猛追。このコースはベストですが、脚質的にも展開には左右されるタイプ。スムーズに立ち回れれば上位争いになれる1頭でしょう。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:C
ディヴォーナ
父:モーリス
母:ヴィルシーナ
母父:ディープインパクト
母のヴィルシーナはヴィクトリアマイルを連覇した名牝で、ジャパンCを制したシュヴァルグランや秋華賞とドバイターフを制したヴィブロスの姪。父のモーリスはマイル適性の高いロベルト系種牡馬でモーリス×ディープはジェラルディーナと同じ。出脚がゆっくりなのでポジションが取れないのがネックで外枠よりも内枠の方が合うタイプ。馬込みに入れた方が頑張るので上手く相手を使いながら競馬をしたい。ベストは中京でも東京もそれなりに。綺麗な馬場の方が良さが出そうです。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
ナミュール
父:ハービンジャー
母:サンブルエミューズ
母父:ダイワメジャー
母のサンブルエミューズはJRA3勝で、フェアリーS3着。曾祖母は桜花賞馬のキョウエイマーチで、マルシュロレーヌやバーデンヴァイラーの姪で、ラヴェルの半姉にあたります。父のハービンジャーはデインヒルのラインで、キングジョージⅥ&QESをレコードで制した名馬で、ブラストワンピース、ディアドラなどを輩出した名種牡馬。母父はダイワメジャーだから仕上がりが早くマイル適性が高い血統で、このレースでも相性のいい血統構成のように感じます。前走の東京新聞杯は外枠からでも2着と頑張りました。東京マイルはベストだと思いますし、道悪も苦にしないタイプなのは魅力。ここでも好勝負になる1頭でしょう。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:B
ナムラクレア
父:ミッキーアイル
母:サンクイーンII
母父:Storm Cat
母のサンクイーンⅡはストームキャットの肌。ナムラムツゴローの半妹にあたる血統。曾祖母からはバゴやデネボラ、4代目まで遡るとマキャベリアンが出るファミリーで、父ミッキーアイルはディープ産駒のダンジグ内包種牡馬。母系がロベルトを持ちパワー型の印象も。ベストディスタンスは1200mだと思いますから道中の折り合いが課題に。トラックバイアスや展開を味方につけた競馬が出来れば。
血統:B 距離:D コース:C ローテ:C
ララクリスティーヌ
父:ミッキーアイル
母:スーパーマダム
母父:タニノギムレット
母スーパーマダムはJRA1勝で、オメガエクスプレスやオメガファルコンの姪。曾祖母のエリンバードはオークス馬のエリンコートを輩出しています。父ミッキーアイルはマイラーのディープ産駒でメイケイエールやナムラクレアなど牝馬が良く走ります。母父タニノギムレットはダービーを制したロベルト系種牡馬。母系にストームバードを持ちスピードが強化されてマイルがベターの血統。前走の京都牝馬Sは完璧な立ち回りでゴール直前で差し切りました。マイルならもう一溜めしなければならない感じはありますが、東京コースは合う走りをしてますからハマれば一発ある存在かと思います。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:B
ルージュスティリア
父:ディープインパクト
母:ドライヴンスノー
母父:Storm Cat
祖母のワンデスタは米国芝9F~10FでGIを3勝。父ディープインパクトに母父ストームキャットはキズナ、ラヴズオンリーユーなど活躍馬を数々輩出したニックス。母系の奥のニジンスキーからも末脚が切れるタイプで大箱向きの血統構成。マイルで3連勝後、前走の阪神牝馬Sでは反応が悪く6着。展開や馬場もあったと思いますが本質は中距離馬なのかなという反応でした。速い流れの経験がない懸念はありますが、持っている能力は高いのでどこまで対応出来るかが課題になるのかなと思います。
血統:B 距離:C コース:A ローテ:C
ロータスランド
父:Point of Entry
母:Little Miss Muffet
母父:Scat Daddy
近親にアメリカンオークス勝ち馬のゴシップガールがいる血統で、父のポイントオブエントリーはロベルト系で米芝中距離GIを5勝。母父がストームキャット系のスキャットダディでスピードの持続と、ロベルトを母系に持つのでクロスが効くパワー型マイラーという血統。ベストは阪神内1400mのような機動力とパワーを活かせるコースだと思います。道悪は苦にしないタイプなのでこの条件なら時計が掛かってきた方がいいでしょう。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:B
ヴィクトリアマイル 2023 適性チェック✔︎上位馬4頭
✔︎ナミュール
✔︎ソダシ
✔︎ソングライン
✔︎ララクリスティーヌ
以上の4頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末行われる重賞レース適性チェック✔︎
5月13日(土)東京11R 京王杯スプリングC
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