2023年4月9日(日) 阪神競馬場 芝1600m 桜花賞 出走馬全頭の適性診断記事になります。
この記事は桜花賞への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
桜花賞 2023 血統適性評価基準
阪神外1600mで行われる牝馬クラシック第1弾桜花賞。
近年はキングカメハメハ持ちが多く勝っているレース。他にはストームキャットのスピード持続力やノーザンテースト持ちが好走傾向にあるのでその点を評価していこうと思います。
桜花賞 2023 出走馬適性チェック✔︎
エミュー
父:ハービンジャー
母:スーリールー
母父:スペシャルウィーク
フォーチュンスター、コアプライドの姪で、母のスーリールはJRA1勝。父のハービンジャーはダンジグの系譜で、キングジョージなどを制し、種牡馬としてもブラストワンピースやノームコア、ディアドラなど活躍馬を多数輩出。母系がニジンスキーのクロスを持っていて、血統全体的にパワーとスピードも持つのでバランスは良い。ハービンジャー産駒らしくパワー型で道悪のフラワーCを制しました。阪神外マイルは溜めと上がりが必要なので今回は適性とズレそうですが、上がりが掛かったり今回も道悪になれば浮上してもいいタイプでしょう。
血統:B 距離:C コース:D ローテ:D
キタウイング
父:ダノンバラード
母:キタノリツメイ
母父:アイルハヴアナザー
ストーミーシーやトキメキの姪で、父のダノンバラードはディープ産駒のなかでも時計の掛かる馬場向きの血統で、母父アイルハヴアナザーはロベルト内包するパワー型種牡馬。母系の奥がニジンスキーやリファールを持つので、前で受けるよりも後方から差し脚を活かす競馬が合うタイプ。スローの瞬発力勝負になった前走チューリップ賞はジリジリ脚を使って7着。本質はもう少し距離があってもいいのかなという印象もあったレースでした。大箱よりも中山のようなコース向きでもありますが、意外性は武器なので侮れない1頭でしょう。
血統:C 距離:B コース:C ローテ:B
コナコースト
父:キタサンブラック
母:コナブリュワーズ
母父:キングカメハメハ
母はJRA4勝で、祖母のアンブロワーズは函館2歳S勝ち馬。テオドールやロシュフォールの姪で、4代母はバレークイーンだからファミリーにはフサイチコンコルドやアンライバルドなどがいます。父キタサンブラックはディープの全兄弟のブラックタイド産駒で中長距離GIを7勝。イクイノックスが初年度から活躍。母系のスピード志向からもマイル前後に適性。前走はスローペースで展開が向いたとはいえインパクトのある2着。終いはしっかりしているし、外回りコースは向きます。デビュー以来身体が減っているので当日の状態次第ではありますがポテンシャル的には上位でしょう。坂下あたりからグッと来ていたのである程度流れた方がいいタイプでしょうか。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:B
コンクシェル
父:キズナ
母:ザナ
母父:Galileo
サヴァイヴ、マリーナ、シンシアウィッシュの下で、父のキズナはディープ産駒のダービー勝ち馬。アカイイトやソングライン、テリオスベルなど牝馬も活躍。母父がサドラーズウェルズ系のガリレオでブラッシンググルームも母系に持つので重厚感がありつつも、マキャヴェリアンのスピードで締まった配合。前走のアネモネSは不利な大外枠からも坂下から一気に加速し2着まで詰め寄ったあたり馬力はかなりのもの。揉まれずスムーズに運べれば面白いと思いますが時計が速いと厳しいか。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:C
シングザットソング
父:ドゥラメンテ
母:ザガールインザットソング
母父:My Golden Song
母のザガールインザットソングは米ダ8.5FGII勝ち馬で、マチカネキンノホシやサトノティターンの近親にあたる血統。父ドゥラメンテに母父マイゴールデンソングはマイラーで前走のフィリーズレビューは忙しいと感じていたものの好発から位置を取っての横綱競馬で勝ち切り。今回の方が条件は合うしスタート決めて好位で運べれば上位争いに。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:A
シンリョクカ
父:サトノダイヤモンド
母:レイカーラ
母父:キングカメハメハ
母のレイカーラはJRA5勝(1600~1800)。フィオレドーロやインターミッションの下で、マイルCS勝ち馬のダノンシャークの姪。4代母まで遡るとモンジューも出る牝系です。父のサトノダイヤモンドは菊花賞と有馬記念を制したディープ産駒。母父キングカメハメハにカーリアンのスピードとシャーリーハイツのタフさが入る構成で、どちらかというと中距離馬。前走は新馬勝ちからGI挑戦で12番人気を覆す2着。大箱向きですがスローの上がり勝負になるとマイルだと切れ負けするのでペースが上がればここでも勝負になると思います。回避馬が出ての滑り込み出走で、皐月の可能性もあったことを考えると調整が上手くいっているかは気になるところ。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:C
ジューンオレンジ
父:ジャスタウェイ
母:アドマイヤサブリナ
母父:シンボリクリスエス
ジューンベロシティの半妹で、謹慎にペールギュントのいる血統。父ジャスタウェイはハーツクライ産駒で天皇賞・秋や安田記念、ドバイDF勝ち馬で、ダノンザキッドの父。母父シンボリクリスエスはロベルト系でパワー機動力に富む血統。リファールのクロスを持つし時計勝負にも対応は出来るのは魅力もマイルは少し長いか。道悪は上手いので時計が掛かって前が止まれば。
血統:C 距離:D コース:B ローテ:C
トーセンローリエ
父:サトノクラウン
母:トーセンナチュラル
母父:メイショウサムソン
母はJRA1勝。クラフトワークやクラフトマンシップが近親にいる血統で、父のサトノクラウンは重馬場適性の高いタフな種牡馬で、母父メイショウサムソン、母母父ステイゴールドとさらに奥にはミルリーフも入る重厚感のある血統構成ですが、その割にはかなりスピード感があるレースをするのでマイルでギリギリのイメージも。時計が掛かれば面白いと思いますが、阪神外マイル向きではないのでペースはひとつ課題になるのかなと思います。
血統:C 距離:C コース:D ローテ:C
ドゥーラ
父:ドゥラメンテ
母:イシス
母父:キングヘイロー
函館2歳Sを勝ったクリスマスの姪で、オシリスブレインの半妹にあたる血統。父ドゥラメンテはクラシック2冠馬でタイトルホルダーやスターズオンアースなどの父。母父として優秀なキングヘイローにステイゴールドが母系に入り若干重たさもあるので中距離志向が強い血統かなと思います。前走のチューリップ賞はスロー後方で脚を使おうとしたタイミングで前をカットされる不利。素質はあるけど桜花賞よりもオークス向きの印象でワンターンスピード勝負だと少し厳しいのかも。スムーズに立ち回ってどこまで上がってこれるか注目。
血統:B 距離:D コース:C ローテ:B
ドゥアイズ
父:ルーラーシップ
母:ローズマンブリッジ
母父:ディープインパクト
母はJRA2勝で、祖母のサミットヴィルは英8FGIIIのメイヒルS勝ち馬。シンギュラリティの姪で、ルークズネストやペコリーノロマーノのイトコにあたる血統。父ルーラーシップに母父ディープの配合はドルチェモアやキセキ、エヒトなどよく走ります。母系がチーフズクラウンやシャーリーハイツなどパワーやタフさに振られている分距離的にはマイルよりも中距離向きで、スピード決着になると厳しい面も。素質は高いし、競馬は上手いので立ち回り次第で上位にこれでもいいと思います。
血統:B 距離:C コース:B ローテ:B
ハーパー
父:ハーツクライ
母:セレスタ
母父:Jump Start
母のセレスタはアルゼンチン2歳女王で、ヴァレーデラルナの半妹でダノンセレスタの全妹。ハーツクライが父、母父がエーピーインディ系のジャンプスタートでストームキャットを内包。大箱向きで距離的にはもう少し伸びた方が良さは出ると思いますが、母系のスピード持続力からもマイルは対応出来るしクイーンC勝ちからもポテンシャルは高いです。スピード面の不安からも上がりは掛かって欲しい。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
ブトンドール
父:ビッグアーサー
母:プリンセスロック
母父:スウィフトカレント
母のプリンセスロックはJRA3勝(ダート1150m〜1200m)。父は高松宮記念を制したビッグアーサーで母父スウィフトカレントはヴィクトワールピサの半兄で小回りコースに強い機動力を持ちます。函館2歳S勝ち馬で、ファンタジーS2着。前走のフィリーズレビューは脚はあったものの直線でかなりモタれて追えず6着。気難しさも出てきたしマイルは距離も長いと思うのでロスなく脚を溜めてどこまでこれるかの勝負になりそうです。
血統:D 距離:D コース:D ローテ:D
ペリファーニア
父:モーリス
母:ケイティーズハート
母父:ハーツクライ
エフフォーリアの半妹で、アドマイヤムーンのイトコ。曾祖母ケイティーズからはヒシアマゾンやヒシピナクルなども出る名牝系。父がモーリスに変わりスピード志向が強まった血統で、リファールのクロスを持ち大箱向き。血統背景からも完成はまだ先だと思いますが、新馬戦は長く脚を使い後続を突き放す完勝。前走のチューリップ賞も外枠から距離ロスがありながらも3着まで頑張りました。メンバーは強くなりますから今回は内枠からレースを運びたい。ノドの影響がどのくらいかも気になるところ。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
ムーンプローブ
父:モーリス
母:スマイリングムーン
母父:フジキセキ
母のスマイリングムーンはJRA(ダート1200m〜1400m)4勝。父のモーリスはマイルを中心に国内外で活躍。母系がフジキセキとダンジグだからモーリス産駒でも仕上がり早めの血統構成で、阪神マイルで2連勝後、阪神JFで17着。前走のフィリーズレビューは距離短縮も上手くハマって2着に健闘。マイル向きかと感じていましたが、前走の走りを見ると1400mの流れが合っていそうなので距離延長はどうかなという感じはします。位置取りよりも自分のリズムで走ってどこまでというタイプでしょうか。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:C
モズメイメイ
父:リアルインパクト
母:インラグジュアリー
母父:Frankel
祖母のインランジェリーは米国AW9FGI勝ち馬で、近親にレッドベルオーブやレッドベルジュールのいる血統。父のリアルインパクトは3歳で安田記念を制した馬で、マイラーとして活躍。母父フランケルも欧州マイルを中心に勝ちまくった名馬で、母系にストームキャットが入り阪神外マイルは向く血統。前走チューリップ賞は鞍上の巧みなペース配分でハナ差凌いで優勝。先手を取れると強いし、軽い馬場が合うので良馬場でやりたいところ。マイルまでならギリギリこなせる範囲だしスローに持ち込めれば残れる目があっても。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:B
ライトクオンタム
父:ディープインパクト
母:イルミナント
母父:Quality Road
母のイルミナントは米芝9FGI勝ち馬で、父は大種牡馬ディープインパクト。母系が米国のゴーンウエスト系やダンジグとインリアリティを持ち血統的な仕上がり面はかなり高いといえます。血統的には桜花賞向きですし、シンザン記念の内容からもまだまだ良くなる余地はある感じ。右回りが初めてだったり、道中モタれたりなど課題は多いと思いますからどこまで成長しているか楽しみな1頭です。スムーズに運べれば上位争いでしょう。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
ラヴェル
父:キタサンブラック
母:サンブルエミューズ
母父:ダイワメジャー
母サンブルエミューズはJRA3勝で、ナミュールの半妹にあたり、マルシュロレーヌやバーデンヴァイラーの姪。曾祖母は桜花賞勝ち馬のキョウエイマーチという血統です。父キタサンブラックはJRAGI7勝を挙げた名馬でイクイノックスが代表産駒。母父ダイワメジャーなのでノーザンテーストのクロス、更にはリファールのクロスを持つ配合で姉よりもしなやかさのある配合かと思います。アルテミスSではリバティアイランドを破っているように大箱スローの瞬発力勝負には強いです。前走は大外から出遅れて案外でした。ぶっつけでの本番になりますが阪神外だし内枠が欲しいところ。適性はあるので逆転があっても。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:B
リバティアイランド
父:ドゥラメンテ
母:ヤンキーローズ
母父:All American
ロムネアの下で、母のヤンキローズは豪G1を2勝。ドゥラメンテはタイトルホルダーやスターズオンアースなどの父で皐月賞、ダービーを制した2冠馬。母父がロベルト系のオールアメリカンでゴーンウエストのラインも入りスピードもパワーも兼ね備えた血統です。とにかく切れる脚があるので瞬発力勝負になったら負けないタイプですが、ある程度流れてくれた方がレース自体はスムーズに行くと思います。間隔空いていても問題ないと思いますし、GI馬ですから何も無ければ勝ち負けになる1頭でしょう。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:B
桜花賞 2023 適性チェック✔︎上位馬5頭
✔︎シングザットソング
✔︎リバティアイランド
✔︎コナコースト
✔︎モズメイメイ
✔︎ラヴェル
以上の5頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末行われる重賞レース適性チェック✔︎
4月8日(土)中山11R ニュージーランドT
4月8日(土)阪神11R 阪神牝馬S
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