2022年11月20日に阪神競馬場にて行われる秋のマイル王決定戦のマイルチャンピオンシップ。
過去にはグランアレグリアや、モーリス、ダイワメジャー、タイキシャトルなど名マイラーが勝ってきました。
この記事はマイルチャンピオンシップへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
前日東京で行われる東スポ杯2歳Sの適性チェックはこちらから見れます🔽
マイルチャンピオンシップ 2022 血統適性評価基準
3年連続で阪神競馬場の芝外回り1600mでの施行。
阪神京都問わずでダンチヒ持ちは好走傾向にあり、阪神施行ではシャーペンアップやサドラーズウェルズのラインが入ると良さそう。最後の急坂を駆け上がるパワーが必要となるレースで血統的に多少の重厚感を持つのがプラスに出るようですのでそこの点を評価したいところ。
マイルチャンピオンシップ 2022 参考レース
過去に出走した重賞レースの回顧分析の記事をリンクしておりますので参考にどうぞ!
安田記念🔽
スプリンターズS🔽
毎日王冠🔽
富士S🔽
スワンS🔽
府中牝馬S🔽
京成杯AH🔽
関屋記念🔽
マイルチャンピオンシップ 2022 出走馬適性チェック
ウインカーネリアン
父 スクリーンヒーロー
母 コスモクリスタル
母父 マイネルラヴ
ウインシトリン、ウインルチルの半弟で、母のコスモクリスタルはJRAで4勝。父スクリーンヒーローはロベルト系のダンチヒ持ちで、母系は重たくミルリーフやシャーペンアップを持つ配合。母父のマイネルラヴはドリームバレンチノなどの母父で1600mよりは1400m志向。血統面ではケチをつけるところは特に無いです。
元々素質は高く、皐月賞で4着などがありましたが、蹄葉炎を発症し長期休養。復帰して連勝で関屋記念を制覇。早めに抜け出すと辞めてしまう所謂ソラを使うため大きく着差は付けられないタイプ。相手が強化されても相手なりには走れると思いますが、外から一気に来られると対応出来るかどうか。同型の力次第では。阪神マイル自体は勝っていますがベストかと言われると中山が合っている印象。
血統:A 距離:A コース:C ローテ:C
エアロロノア
父 キングカメハメハ
母 エアワンピース
母父 ロックオブジブラルタル
母母はエアメサイアで秋華賞馬。エアスピネルやエアウィンザーの甥にあたる血統で、父キングカメハメハなのでパワー型。母父ロックオブジブラルタルはデインヒル後継でダンチヒ系統。ミッキーアイルやジェネラーレウーノなどの母父で高速決着よりもタフな馬場に強い血。パワーにパワーを重ねた配合で時計が掛かった馬場が理想。スピードの面が少し足りないのが気になるところ。
阪神の外回りは向き、マイルも適性でしょう。遅くなって団子になって動ける位置に居れればと脚質的に条件はかなり付くので枠順は気にしたい。外枠向き、自分のリズムで動ければ。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:B
サリオス
父 ハーツクライ
母 サロミナ
母父 Lomitas
エリザベス女王杯、有馬記念2着のサラキアの半弟で、母のサロミナは独オークス勝ち。母父のロミタスはニジンスキーのラインで、母母父はダンチヒの血を引くタイガーヒル。父ハーツクライでトニービンも入り、血統的には中距離向き。2歳GI勝ち馬ですが、血統的には奥があり5歳でいよいよ本格化か。右トモの不安も多少はあることを考えれば左回りの方が向くとは思いますし、距離もマイルよりは伸びた方が良さが出そう。血統構成的にもスピード負けが懸念。現状1800mがベストでは。輸送なので調整面や当日の状態もチェックしたい。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:B
シュネルマイスター
父 Kingman
母 セリエンホルデ
母父 Soldier Hollow
母のセリエンホルデは独オークス勝ち。父のキングマンは欧州スプリンターでダンチヒ系種牡馬に母父がソルジャーホロウはサドラー系の中距離馬だからマイルくらいが戦績通り丁度よく。前走のスプリンターズSは外枠不利と、懸念通りスピードが足らずでエンジンが掛かる前にゴールする不完全燃焼。前をカットされながらも最後は伸びていたので力は示しています。昨年2着ですから適性そのものは十分あります。毎日王冠のように1800mの方が追走はしやすそうなものの、前走のスプリント戦がプラスに出れば当然勝ち負け。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:B
ジャスティンカフェ
父 エピファネイア
母 カジノブギ
母父 ワークフォース
メイクザビートの半兄で、母のカジノブギはJRAで1勝馬。地方で8勝を挙げているリーゼロッテの甥で、3代母は福島記念で2着。父はエピファネイア、母父ワークフォースでサドラーズウェルズのクロスと母系にリアルシャダイが入りロベルトのクロスも持ちます。いかにもパワーやタフさがある血統でマイルよりも中距離志向の強い血統構成。ただ、毎日王冠やエプソムCの走りを見ていると1800mでは最後甘くなる感じはあるのでマイルの流れで終いが切れます。阪神外回りも問題なく血統の字面とは反して軽い馬場向きなので出来れば良馬場で。
血統:C 距離:B コース:A ローテ:B
セリフォス
父 ダイワメジャー
母 シーフロント
母父 Le Havre
フォルテデイマルミの半弟で仏マイルG3で3着のシーフロントが母。父ダイワメジャーはこのレースを勝った名馬でアドマイヤマーズやレシステンシア、レーヌミノルの父でこのコースと相性のいい種牡馬。母父はデゼルと同じルアーヴルで仏ダービー(2100m)勝ち。全体的にマイル向き血統で、本馬もマイル適性は高く、富士Sで古馬を破っています。左右さも特になく阪神のマイルでも連対を外していないので問題は無く。鬼門は2キロ増える斤量と前走の反動が怖いところ。溜めて競馬するのが現状は合います。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
ソウルラッシュ
父 ルーラーシップ
母 エターナルブーケ
母父 マンハッタンカフェ
ディオの半兄で青葉賞勝ちのヒラボクディープの甥。ルーラーシップ×マンハッタンカフェだから血統的には長距離志向が強いものの、距離をマイルにしてから破竹の連勝でマイラーズCを制覇。マイルの距離ではどこの競馬場でも走りますが、根本的には時計がかかる馬場が向きます。トニービン持ちらしく中山のような持続力とパワーを求められるコースに向くと思いますが、急坂のある阪神も実績からも当然守備範囲。前走は富士Sで負けたものの斤量面を考慮すれば今回の方が条件は向くのではないでしょうか。雨が降ればプラスに。
血統:D 距離:A コース:B ローテ:A
ソダシ
父 クロフネ
母 ブチコ
母父 キングカメハメハ
ママコチャの全姉で母のブチコはJRAで4勝。ハヤヤッコの従妹で近親にメイケイエールがいるシラユキヒメの一族。父クロフネ×母父キングカメハメハで仕上がり早く、2歳戦、3歳戦と早くからトップクラスで戦ってきました。ここの舞台に適性があるというわけでもない血統ですがマイナスになる点も特になくという感じで、過去のレースからもワンターンが合い、前走の府中牝馬Sでは最後差されたことを考えればマイルがベスト条件だと思います。あとは相手関係で、牡馬の一流との兼ね合いでしょう。阪神JF、桜花賞のような自分の立ち回りでどこまでやれるか。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:B
ダノンザキッド
父 ジャスタウェイ
母 エピックラヴ
母父 Dansili
ミッキーブリランテやダノンタッチダウンの半兄弟で、母のエピックラヴは仏9FのG3ヴァントー賞勝ち。ダンシリが母父でシャーペンアップも母系に入りタフな馬場の方が基本は合い、向くのは1800m。ただ気性的な問題で道中は行きっぷりが良く毎日王冠でも最後甘くなる競馬。マイルだと仕掛けてジリっぽいところもありなかなか難しいですが大箱マイルなら昨年も3着に来ているようにチャンスはありそうです。ポテンシャルは高いので気の悪さが出なければ。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
ダノンスコーピオン
父 ロードカナロア
母 レキシールー
母父 Sligo Bay
ダノンバジリアの半弟で、母のレキシールーは加ナッソーSなど8〜9Fの重賞を3勝。ロードカナロア×サドラー系のスライゴベイだからパンサラッサのようなイメージでマイル以上でも問題ない血統。サドラーのラインは好感度高く、このレースを制したステルヴィオはロードカナロア産駒。叩き良化型で前走は3着とまずまずの内容。相手関係と時計的な問題さえクリアできれば。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:A
ハッピーアワー
父 ハービンジャー
母 サクセスシルエット
母父 ディープインパクト
母のサクセスシルエットはJRAで2勝。父はハービンジャーに母父はディープインパクトだからケイティクレバーやヒンドゥタイムズ、プレサージュリフトなどと同じ配合。ダンチヒ持ちでストームキャットも母系に入るから持続力が強く大箱向きも、中距離くらいが合いそうな血統構成。
この馬に関してはとにかく出遅れで追走して終わるのがここ最近のパターンですから、ここのメンバーに入ると流石に厳しそうです。前走よりもさらに流れが速くなるマイルはどうでしょうか。ゲートをしっかり出ることがまず課題になると思います。
血統:C 距離:D コース:C ローテ:E
ピースオブエイト
父 スクリーンヒーロー
母 トレジャーステイト
母父 Oasis Dream
母のトレジャーステイトはJRAで3勝。英5FG2のノーフォークS勝ちのアプルーヴの甥にあたる血統で、母系は短距離適性高い血統でオアシスドリームが母父にフォーティナイナーを持ちます。父スクリーンヒーローはモーリスやゴールドアクター、ウインマリリンなど様々なタイプを出す種牡馬。ロベルト系でパワーももあり、母系のスピードでこの舞台は合うと思います。阪神外回りの実績もあり、前走の富士Sではマイル適性を示しました。富士Sの記事では距離短縮がいいと書いたようにもう1ハロン短くても良さそうなゴール前でしたが、流れ的にはマイルが合います。一度流れを経験した上積みは期待できそうです。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
ファルコニア
父 ディープインパクト
母 カンビーナ
母父 Hawk Wing
トーセンカンビーナやカーロバンビーナの全弟で、母のカンビーナはアメリカンオークス勝ち馬。母父のホークウイングは中距離からマイルまで幅広い距離で活躍。兄の活躍からも血統的には長距離志向が強いです。前走は京成杯AHで先行し押し切り勝ち。様々なバイアスも働いたとはいえきっちり勝ち切ったのはこの馬にとっては収穫。ただ大箱マイルになると立ち回り的に難しい面は多そうで、マイルなら中山のような短い直線が合うのではないでしょうか。
血統:D 距離:B コース:D ローテ:C
ベステンダンク
父 タイキシャトル
母 ユキノマーメイド
母父 スペシャルウィーク
母のユキノマーメイドはJRAで4勝。トウシンマカオの半兄で、父のタイキシャトルはこのレースや安田記念を勝った名マイラー。母父スペシャルウィークはエピファネイアやサートゥルナーリアなどの母父で母系に入り良さが出ます。ニジンスキーのクロスからも高速決着は向かずでパワーのいる馬場が向く印象。このコースのマイラーズCで良く激走するように条件は合うものの前走は先行すら出来ずでしたから距離延長とはいえこのメンバーの中に入ると厳しい印象も。スローで時計がかかった方がいいタイプです。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:D
ホウオウアマゾン
父 キングカメハメハ
母 ヒカルアマランサス
母父 アグネスタキオン
母のヒカルアマランサスはヴィクトリアマイルで2着。母母がスターミーなのでカレンミロティックの甥にあたる血統。キングカメハメハに母系がエーピーインディやカーリアンが入りますから高速決着よりも多少時計がかかる方が向きそうで、阪神コース向き。雨が降って馬場が渋った方がチャンスはあると思います。前走は休み明けらしい馬体増で出てきましたから一度使って絞れれば。関西圏では今までは安定していましたから逆転に期待。
血統:C 距離:B コース:B ローテ:B
マテンロウオリオン
父 ダイワメジャー
母 パルテノン
母父 キングカメハメハ
母母のレディパステルはオークス馬で、ロードアクレイムやロードロックスターの甥。ダイワメジャー産駒らしくマイル向きで、母系がキングカメハメハにトニービンなので東京の方が向く血統かなと思います。前走のスワンSは流れやコース的にも向かずでしたが最後の脚は流石のもの。長く脚を使えるタイプではないので直線向いてからのヨーイドンになると思いますから外回りコースは歓迎でしょう。前が止まる展開の助けがあった方がいいと思います。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:B
ロータスランド
父 Point of Entry
母 Little Miss Muffet
母父 Scat Daddy
父はロベルト系のポイントオブエントリーで米国芝中距離G1を5勝した名馬。母父スキャットダディはミスターメロディの父でカレンブーケドールの母父。ロベルトのクロスとニジンスキーのクロスでパワーが強く、高松宮記念で2着も本質はマイラーでパワー型。前走スワンSは明らかな休み明けといった感じで勝負所でズブさを見せ伸びあぐねましたが、一度使って良くなれば。昨年は12着でしたがこの1年で力を付けていますから条件が噛み合えば上位も。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:B
マイルチャンピオンシップ 2022 適性チェック 上位3頭
✔︎エアロロノア
✔︎シュネルマイスター
✔︎ダノンスコーピオン
かなりハイレベルのメンバーで僅差でしたが3頭をピックアップさせて頂きます。
書いていてかなり豪華で今からワクワクします!!
ブログの冒頭でも書きましたが、
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想はレース当日にパドックを見た後にTwitterにて買い目と共に公開していますのでよろしくお願いします!!
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