夏競馬も終わり土曜日から秋競馬が本格的に始まります。まず最初の重賞は牝馬クラシック最終戦秋華賞のトライアルレースの紫苑ステークスです。
今年も中山競馬場に有力馬が集結!
この記事は紫苑ステークスへの出走予定馬の血統・距離・コース・ローテの適性を細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
紫苑ステークス 血統適性評価基準
中山の2000mで行われる紫苑ステークス。
2000mという距離に最後の急坂を駆け上がるので、パワーが必要なのと母系から米国のスピードを補うと好走するというパターンが多く見られます。
過去の血統傾向から種牡馬的には去年一昨年とキズナ産駒が勝利。19年にはルーラーシップ産駒もワンツー決着と好走しやすく、母系にゴーンウエストやシアトルスルー、クロフネなどの米国血統が入る馬が好走。
紫苑ステークス 全13頭 適性チェック
レース名をクリックするとこのブログで残したレース回顧のページに飛べます。
エコロフリューゲル
父 ダイワメジャー
母 ムニラー
母父 Kitten’s joy
母のムニラーは米国芝1700mG3の勝ち馬で、母母母のヒドゥンライトからはトーホウアランが出ている牝系。父がダイワメジャーで母父キトゥンズジョイだと1800mくらいがベストか。ロベルトのクロスを持つ母なのでパワー自体はかなり秘めていそうでタフな流れになった方が力を発揮しそう。
戦績だと福島の稍重2000mで初勝利。その後1勝クラスを2戦して伸びてはいるものの雪崩れ込むような感じの競馬を続けています。溜めても速い脚が使えるタイプではないので、後方すぎると多少厳しそう。コース形態的には中山はあっている方だと思いますし、ポジション取れてロスなく運ぶのが好走条件になりそうです。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:C
エバーハンティング
父 ハービンジャー
母 エバーブロッサム
母父 ディープインパクト
母のエバーブロッサムは1勝馬ながらオークス2着の実績持ちで、母母サクラサクⅡはエイジアンウインズを出した母でもあります。ハービンジャーにディープインパクトが母父だから大箱でジワジワ伸びるタイプだろうか。デインヒルのクロスを持ちスピードの持続力には長けていそうだから先行したいイメージの血統構成。
フローラS11着からの参戦でこの時も後ろから競馬をして何もなく。スタートが遅いのが気になりますが、新馬戦はスタートを決めてスローで逃げ残っただけに同じような競馬が理想だと思います。時計がかかる馬場が良さそうで開幕週の馬場だと……。
血統:D 距離:D コース:C ローテ:D
カヨウネンカ
父 ゴールドシップ
母 リーベストラウム
母父 ゼンノエルシド
ストーミーシー、トキメキの妹で、姪に先日新潟2歳Sを制したキタウイングがいる血統。母系を見るとゼンノエルシドにモガミ、ラッキーソブリンに在来牝系だから路盤改修する前の中山が合う血統。父もゴールドシップで全体的にスピードが足りない印象で、時計のかかる馬場向きなのは否めません。中山のコース形態は得意な血統だと思います。
戦績的にはデビューから12戦目で初勝利。意外と大崩れも少なく掲示板を外したのは3回ですから安定感はありますが勝ちきれないタイプでしょう。道中もそこまで行きたがる素振りも見せないので距離は伸びても大丈夫だと思いますが、中山の最後の坂が鬼門になるかもしれません。雨降って重くなってくれた方がチャンスはありそうです。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:C
コルベイユ
父 リーチザクラウン
母 ラタンバスケット
母父 タイキシャトル
母母サンデーピクニックは仏G3クレオパトル賞制し、後に日本でクイーンSで3着の実績を残した馬で、トーセンキャプテンの兄弟にあたります。サンデーとヘイロー、カーリアン、ニジンスキーのクロスで若干スピードが足りない印象もタフさやパワーを感じる配合。リーチザクラウンにシアトルスルーが入っているので好感が持てます。中山のこの舞台は合っていると思いますが高速決着には向かないので開幕週でも時計がかかってほしいところ。
ここまで5戦して2勝。かなり気性が前向きで時計のかかる馬場でもへこたれないタイプだと思うので雨が降ってほしいところです。距離は1600mの方が競馬しやすそうですから距離延長がどう出るか。現状は平坦コースの方がこの距離なら良さそうで。
血統:B 距離:D コース:D ローテ:C
サークルオブライフ
父 エピファネイア
母 シーブリーズライフ
母父 アドマイヤジャパン
母のシーブリーズライフはJRA3勝。スターマイライフの牝系からはビリーヴやストーンステッパーが出る短距離の名牝系。父がエピファネイアでクラシック向きの適性を見せていますが本質は短いところが良さそうで、1600mがベターで2000mだとギリギリ守備範囲でしょうか。
前走のオークスは放馬の影響で待たされスタートで出遅れ、スタート前に気持ちが切れてしまい12着。本来は後ろで溜めればいい脚を使うタイプですが何もなく終わってしまいました。中山コースは未勝利戦で1600mで走っていますが、捲って勝利。長くいい脚を使えますが外回りと内回りだと流石に一緒にはできないので小回り適性が鍵になります。直線の長い大箱コースが合っていますから外に出せるかが重要。
血統:C 距離:B コース:D ローテ:B
サウンドビバーチェ
父 ドゥラメンテ
母 スクービドゥー
母父 Johan Cruyff
アイビスサマーダッシュ3着のプリンセスムーンが姉にいますが、母系はスピードよりもタフさに持つ印象。父がドゥラメンテなので万能なタイプだとは思いますから距離は問題ないと思いますが、重い馬場の方が結果を残す血統構成。父ドゥラメンテに母系にシャーリーハイツはタイトルホルダーがいますが同じように前でしぶとさを活かした競馬が合うでしょう。
オークスは放馬で競走除外。チューリップ賞では見せ場十分の4着で前でしぶとさを活かす競馬が出来ました。このような形で競馬ができれば面白いと思いますし、2000mまでなら距離は範囲内でしょう。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:C
サンカルパ
父 ドゥラメンテ
母 ハイドバウンド
母父 Grand Slam
母はアルゼンチン重賞2勝のハイドバウンドで母系はゴーンウエストの系統のグランドスラムが母父に入ります。父のドゥラメンテはルーラーシップにサンデーの要素を足した配合で、より現代競馬のスピードを取り入れたパワーも持つ種牡馬という認識でいいので、パワーとスピードのバランスが取れた血統構成。母系からのスピード力も十分ですから評価基準で書いた内容を満たした血統だと思います。
3走前のデイジー賞は勝ちに等しい内容でしたがゴール前にルージュエヴァイユに差され2着惜敗。戦績的にも小回りの機動力にパワーがあるような戦績ですし、走りを見ていてもコーナーでも減速しませんから中山は合う印象。早めに抜け出して差される競馬が多いので、抜け出すタイミングさえ図れれば上位に来れる馬だと思います。距離はギリギリ持つかどうかでしょう。
血統:A 距離:C コース:B ローテ:C
シーグラス
父 ゴールドシップ
母 マイネプレセア
母父 マイネルラヴ
近親にマイネルアルナイルやアドアステラがいる血統で、母系にタマモクロスが入っているのとこの馬の父のゴールドシップでステイヤーのようなスタミナやタフさを持っている血統の印象があります。大箱の高速決着には向きませんから中山内回りコースはプラスだと思いますが、スピード面が少し乏しいので雨が降ってくれればと思う血統構成です。
冬の小倉の2000mで2連勝。向こう正面からジワジワと進出し直線入り口で先頭集団に取りつきしぶとく粘り込む競馬をしているように、瞬発力を求められるのは厳しいので早めに動いて持続力勝負に持ち込みたいところ。距離はもう少しあったほうが競馬自体は楽でしょう。
血統:D 距離:D コース:B ローテ:B
スタニングローズ
父 キングカメハメハ
母 ローザブランカ
母父 クロフネ
言わずと知れたロゼカラーのファミリー(薔薇一族)でローズキングダムが近親にいる血統です。父キングカメハメハのパワーに母父クロフネのスピードもあるのでこの舞台に適した血統構成。母母ローズバドもそうだったようにG1の舞台ではワンパンチ足りずに2着というところは受け継いでいそうで、この馬自身もオークスで2着。トライアル向きな面があるのであればこの舞台はもってこいかもしれません。
若干スローのオークスを先行ししぶとく伸びて一瞬先頭に立ちましたが、外からスターズオンアースが決め手炸裂で2着に敗れましたがこの馬自身も強い競馬をしています。距離、コース共に克服していますが、できればスローの展開が欲しいかもしれません。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:B
ニシノラブウインク
父 エピファネイア
母 ニシノシルエット
母父 アグネスタキオン
半姉にフェアリーS2着のニシノアカツキの要る血統で、母系からはカーリアンやレインボウクエスト等が入りスタミナや底力に優れている血で、父はエピファネイアで母父アグネスタキオンだと距離は1800m〜2000mでちょうどいいイメージ。底力が活きる小回りコースには向いている血統だと思うので、先行してしぶとさを活かす競馬ができれば面白いと思います。
オークスは8着ですが悪くない内容の結果だったと思います。前半ゆっくりでしたが後半は結構なラップを刻んでいましたし。外伸びの中よく粘ったなというのが印象です。同じように前で競馬ししぶとさを活かせれば、フラワーCの時のように上位も可能でしょう。コースと距離は守備範囲で問題ないと思いますから展開次第でしょう。
血統:C 距離:B コース:B ローテ:B
ライラック
父 オルフェーヴル
母 ヴィーヴァブーケ
母父 キングカメハメハ
半兄に札幌2歳S勝ちのブラックホールがいて、母母のブルーリッジリバーは桜花賞2着。早くから活躍馬が出る母系です。キングカメハメハにノーザンテーストと中山に相性が良さそうな血を持ち、オルフェーヴル産駒の牝馬も活躍馬が多くラッキーライラックやショウナンナデシコなどがいます。バランスはいい血統だと思いますし中山2000mは合うイメージがあります。
印象に残るのはフェアリーSの大外一気。ゲートが良くない気性の悪さもありますが、まくり気味でコーナーを押し上げるコーナーの加速力は魅力。輸送のない関東圏での競馬なら精神的にも問題ないでしょう。速い上がりが使えるわけではなく、長くしぶとい脚が使えるので外からまくるのが理想。中山は合っていますし距離は2000mまでなら圏内でしょう。覚醒前のスターズオンアースに勝っていますからポテンシャル自体は相当のものを持っているはずです。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
ロジレット
父 ロジユニヴァース
母 ロジフェローズ
母父 タニノギムレット
近親にツルマルツヨシがいる血統で母父タニノギムレット×母母父シンボリルドルフのダービー血統。パーソロン系は母系に入ると影響力を持ちますし、ロベルトにネオユニヴァースの後継のロジユニヴァースが父ですから機動力はかなりありそう。時計が掛かる馬場の方が向いていそうなので渋ってくれればチャンスは高まると思います。
前走は福島の1勝クラスの伊達特別1800m戦。先行して早めに押し上げて押し切り勝ちの内容は良く、走りもいかにもパワー型という走り。急坂のある中山コースはイメージに合いますし、血統的にも距離はこなせると思います。前走のようなイメージで競馬ができれば十分面白い存在だと思います。
血統:C 距離:B コース:A ローテ:D
紫苑ステークス 適性チェック 厳選上位馬 4頭
今回の適性チェックの上位馬はこちらになります!
✔︎①スタニングローズ
✔︎②ライラック
✔︎③サンカルパ
✔︎③ニシノラブウインク
以上の4頭が上位になりました。
紫苑Sは前哨戦ですから仕上がりや陣営の狙い等も大きく影響すると思います。
冒頭でも述べた通り、適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終予想と買い目は、パドックを見た後にTwitterにて公開しますのでそちらも是非よろしくお願いします!!
牝馬クラシック最終戦へ弾みをつけるのはどの馬でしょうか!!
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