毎年メンバーが集う札幌記念。今年はフルゲート16頭で行われそうで、例年以上に豪華メンバーが揃いとても楽しみな1戦です。
この記事は札幌記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コースを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適正については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
同日小倉メインの北九州記念の適性チェックもよろしくお願いします!
札幌記念 血統適正評価基準
札幌記念は札幌競馬場芝2000mで行われるレースです。今年はCコースを使用。Cコースということで直線は少し長くなり、コーナーもさらに大きく緩やかなイメージ。
求められる能力は洋芝適正はもちろん、コーナーが緩やかなためス小回りですがスピードには乗りやすいので根本的なスピード能力も必要。なので主流血統が強いレースでもあります。
ディープインパクト産駒とハービンジャー産駒が好調ですが、ハービンジャー産駒は今年は不在。意外とも思いますが、米国の血統がスピードの底上げとして相性が良くデピュティミニスターを持つ血統の好走も目立つので注目したいところです。
キングカメハメハ産駒は17年に馬券内を独占しましたが近年は不振気味です。
札幌記念 出走馬適性チェック
アイスバブル 牡7 水口優也 57㎏
父 ディープインパクト
母 ウィンターコスモス
母父 キングカメハメハ
母の母はミスパスカリでボスジラやマウントロブソン、ミヤマザクラ等の活躍馬を出すボトムライン。父はディープインパクトでこのレースでは相性はいいです。母父キングカメハメハ、ミスパスカリがゴーンウエスト系でスピードはありますが、年齢を重ねズブさが出てきました。
前走の函館記念よりは札幌のコース形態の方が本馬には合います。直近で好走したのが昨年の函館記念で、ロスなく立ち回って展開が向けば一発というタイプです。早い時計には対応できないので洋芝はプラスでしょう。出脚が付かないので距離はもう少し欲しいところ。
血統:B 距離:D コース:B
アラタ 牡5 横山武史 57㎏
父 キングカメハメハ
母 サンシャイン
母父 ハーツクライ
母のサンシャインは、ジュエラーやワンカラットの半姉妹。キングカメハメハ産駒で母父ハーツクライだと2000mよりも長い方が血統のイメージは合いますがパワーも持ち合わせていそうで、札幌の芝は合いそうです。
函館での実績は十分で、洋芝適正は高いです。前走のような重すぎる馬場は向いていませんが、適度に時計は掛かった方がいいタイプです。スローの瞬発力勝負よりも長く脚を使った方がいい馬なので内枠よりも外枠の方が良さそうです。
血統:C 距離:C コース:B
アンティシペイト 牡5 横山和生 57㎏
父 ルーラーシップ
母 アンチュラス
母父 ディープインパクト
叔母に米国G1CCAオークス勝ちのワンダーレディアンエルがいる血統。ルーラーシップにディープインパクトだと大箱コース向きですが札幌の緩やかなコーナーのコース形態は合っている血統だと思います。距離はもう少し長いほうが流れに乗りやすい血統構成だと思います。
札幌の実績は3戦して2勝2着1回と相性は抜群。2走前の福島民報杯から本格化し、前走の七夕賞では2000mでも中団の位置を取れたのが大きい収穫。ルーラーシップ産駒らしくワンペースな競馬が合っています。スピードの持続力に長けているので外枠から流れに乗せて長い脚を使えれば面白い1頭です。
血統:C 距離:C コース:A
ウインマリリン 牝5 松岡正海 55㎏
父 スクリーンヒーロー
母 コスモチェーロ
母父 Fusaichi Pegasus
叔父にラジオNIKKEI賞勝ち馬のウインマーレライのいる血統で、マツリダゴッホから父がスクリーンヒーローに変わり、2000mよりももう少し長い距離が合うイメージがあります。大箱コース向きではなく小回りコースは合っていると思います
前走は宝塚記念で7着。ペースが速い中5番手追走での結果ですので悲観する必要はないと思います。2年前のオークスで2着に入りましたが、その他の実績は日経賞とオールカマーですから中山コースがベスト。内枠でスムーズに先行して早めに抜け出す競馬が好走への近道かもしれません。札幌は初ですがイメージは合いそうです。
血統:C 距離:D コース:B
グローリーヴェイズ 牡7 C.ルメール 57㎏
父 ディープインパクト
母 メジロツボネ
母父 スウェプトオーヴァーボード
父ディープインパクトに母父に米国血統のスウェプトオーヴァーボード。更にメジロ牝系でスタミナもあるので札幌の芝コースは合いそうです。
香港ヴァース連覇や、クイーンエリザベス2世S2着の経験があるように香港で実績。時計の掛かり方は札幌に近いので、札幌の洋芝の適正は十分。ディープ産駒ですが瞬発力よりも持続力に長けているので、コーナーで加速し4コーナーで先団に取り付ければ十分圏内。海外帰りが課題になりそうです。
血統:B 距離:B コース:A
ケイデンスコール 牡6 古川吉洋 57㎏
父 ロードカナロア
母 インダクティ
母父 ハーツクライ
父ロードカナロアで母父はハーツクライですと中距離までは距離が持ちそうなイメージがありますが牝系はサッカーボーイやバランスオブゲームがいる血統で、マイルがベストか。
血統のイメージ通りマイルでの良績が目立ち、昨年は京都金杯やマイラーズC、3年前のNHKマイルCで2着などがあります。根本的には左回りの方が合っている馬ですので札幌の小回り4つのコーナーは課題だと思います。大箱コース向きでここではどうか。
血統:D 距離:D コース:D
サトノクロニクル 牡8 斎藤新 57㎏
父 ハーツクライ
母 トゥーピー
母父 Intikhab
ハーツクライにロベルト系のIntikhabでスピードよりもパワーに寄っている配合で時計のかかるコースは向きそうな血統構成です。ハーツクライ産駒ですが母系はマイル色が強いので2000m以下のレースが合っていそうな配合です。
血統とは逆に2000m以上のレースで結果を残していますが、2走前の巴賞で3着。1800mでも追走は楽そうで、最後は不利を受けましたが終いの脚も上々でした。2000mの札幌コースは合っていそうで、前走のような洋芝で重すぎる馬場では厳しいですが、適度に時計のかかる馬場なら力は出せそうです。
血統:C 距離:C コース:C
ジャックドール 牡4 藤岡佑介 57㎏
父 モーリス
母 ラヴァリーノ
母父 Unbridled’s Song
母父Unbridled’s Songはコントレイルのような中距離以上の馬も出すので父がモーリスの本馬は2000mが現状はあっていそうです。母型はマイル適正が高そうなので将来的には短い距離にシフトしそう。大箱コースで結果を出していますが父がモーリスなので血統的には小回りが向いていそうです。札幌コースも問題ありません。
ここまで2000mのみのレースを使い10戦6勝。昨秋から5連勝で金鯱賞を制したように晩成傾向がありそうでまだまだ奥が深いです。前走の大阪杯は思いの外スタート後の出脚が悪く、前半で消耗した分。落鉄もありで本来ではなかった感じはします。左回りの方が理想かもしれませんが、左右差はあまりないので右回りの札幌でも力は発揮しそうでここでも楽しみです。
血統:B 距離:A コース:B
ソダシ 牝4 吉田隼人 55㎏
父 クロフネ
母 ブチコ
母父 キングカメハメハ
父のクロフネ譲りのスピードの持続力と、母父のキングカメハメハの力強さを兼ね揃えた血統。血統的にはダートが合っていそうで、瞬発力勝負ではなく持続力勝負になれば強いタイプでしょう。クロフネはデピュティミニスターを持つのでこのレースとの相性はいいです。
昨年の札幌記念を勝っているようにここでも実績は上位ですが、理想のコースは大箱マイルです。時計が速くなりすぎない分札幌の芝は合います。ヴィクトリアマイルのようにスムーズに先行し気分を害すことなく流れに乗れれば当然権利はあります。課題は4歳になり昨年よりも3㎏重い斤量か。
血統:A 距離:C コース:C
ハヤヤッコ 牡6 池添謙一 57㎏
父 キングカメハメハ
母 マシュマロ
母父 クロフネ
母の母はシラユキヒメなのでソダシの叔父にあたる血統です。本馬はソダシと違い父がキングカメハメハで母父がクロフネでパワーが勝った配合になります。力のいる馬場の方が良く、ダートや重馬場適正が高いので洋芝は合います。
前走の函館記念では重い馬場を全く苦にせず力のあるところを披露。前々走の日経賞や3歳時に制したレパードSのように力のいる馬場が理想でできれば雨が降って下が緩んで欲しいところ。ポジションが取れないタイプなので距離がもう少しあったほうが理想かもしれません。
血統:B 距離:D コース:C
パンサラッサ 牡5 吉田豊 57㎏
父 ロードカナロア
母 ミスペンバリー
母父 モンジュー
父のロードカナロアでスピード、母父のモンジューでスタミナといった能力を引き出す配合で、Shirley Heightsも母型に持ち底力が十分な血統。母型はタイトルホルダーに近く父がロードカナロアな分2000mまでのイメージです。
前走の宝塚記念はスタートで少し後手を踏み、ハナを切るまでに脚を使ってしまいました。2200mは当然長く、本質は1800mが理想ですが、2000mでも許容範囲内です。血統的な重たさから洋芝適正は十分。同じ北海道なら函館の方が向きそうなイメージですが、直線が短い札幌でも問題はありません。気分良く逃げてどこまで粘れるか。
血統:B 距離:C コース:B
フィオリキアリ 牝5 鮫島克駿 55㎏
父 キズナ
母 クリアリーコンフューズド
母父 Successful Appeal
キズナのパワーと母型のインリアリティでスピードを伝えた血統で、ベストは1800mの4つコーナーのあるコースか。キズナの力強さがあるので時計の掛かる洋芝は苦にしないが重たすぎる馬場は向いていないので良馬場が理想の血統構成です。
前々走の五稜郭Sでは後方一気の競馬で8番人気ながら1着と北海道の適正を見せました。前走のクイーンSでは同じような競馬を試みるも進路が空かず勿体無い8着。後方からの競馬なので展開待ちになりそうですが、時計が掛かる決着なら上位に進出も可能か。牝馬の好走が目立つレースなだけに侮れません。
血統:C 距離:C コース:B
マカヒキ 牡9 武豊 57㎏
父 ディープインパクト
母 ウィキウィキ
母父 フレンチデピュティ
父ディープインパクトに母父はフレンチデピュティでデピュティミニスター持ち。このレースに適した血統構成と言えます。母系にはレインボウクエストも入り道悪になった方が結果が出そうな血統。
9歳になり6年前にダービーを制した時のようなキレは無くなりましたが、昨年の京都大賞典では3歳のフランスのニエル賞以来の勝利。過去には札幌記念で2着の好走歴もあります。スタートしてから位置は取りに行けないので後方待機策になると思いますが、流れに乗れれば適性からは面白い1頭だと思います。馬場が悪ければ悪いほど上位可能か。
血統:A 距離:C コース:B
ユーバーレーベン 牝4 M.デムーロ 55㎏
父 ゴールドシップ
母 マイネテレジア
母父 ロージズインメイ
ゴールドシップはサンデー系でもステイゴールドの仔でスタミナ型。母父ロージズインメイと母母父ブライアンズタイムでパワー型なので距離はもう少しあったほうが流れに乗れる血統構成だと思います。コースの理想は直線急坂があるコースなので札幌の馬場とはイメージが少しズレる配合かなと。
昨年のオークスで勝っているようにスタミナ豊かで長くいい脚を使うタイプ。今年の京都記念のようなスローペースは合わず、出来れば流れて前が止まる展開が欲しいところ。瞬発力はないので外からジリジリと進出をしたいが2000mの距離だと少し忙しいかもしれません。
血統:C 距離:D コース:C
ユニコーンライオン 牡6 坂井瑠星 57㎏
父 No Nay never
母 Muruvka
母父 High Chaparral
父はストームキャット系の種牡馬でゴーンウエストも持つ超スプリンターで1000m〜1200mで活躍。母型はサドラーズウェルズでスタミナを与え理想は1800mの距離といったところでしょうか。父のスピードが強そうで洋芝適正はそこまで無さそうです。
昨年の宝塚記念で2着をした実績もあり、血統以上には長いところで活躍。マイペースでいければしぶとく粘るので自分の形に持ち込めるかが鍵になります。過去に函館と札幌を2回ずつ走っていますが、函館では負けなし、札幌では惨敗と極端な結果なのはコース形態の問題でしょうか。差しが届きやすい札幌、前走は1年以上ぶりで惨敗と課題は多そうです。
血統:D 距離:C コース:E
レッドガラン 牡7 岩田康誠 57㎏
父 ロードカナロア
母 ダンスオンザルーフ
母父 シンボリクリスエス
父ロードカナロアに母父シンボリクリスエスは短距離パワーに寄った構成ですが、牝系がダンシングキイなので菊花賞馬ダンスインザダーク、桜花賞馬ダンスインザムードなどのいるファミリーで2000mまでなら十分こなせる血統です。血統のイメージからは力強さがあるので平坦コース向きかと言われると難しいところです。
血統のイメージ通り戦績からは坂のあるコースが得意で阪神コースで良績が目立ちます。今年に入り中山金杯と新潟大賞典を制し順風満帆。先行して渋とく伸びるタイプ。コーナーでの加速はあまり上手そうではないので直線の長いコースの方が向きそうですが、札幌の緩やかなコーナーなら。切れる脚があるわけではないので外からジワジワと進出したいところか。
血統:D 距離:B コース:C
厳選上位馬 ピックアップ2頭
適正チェックの結果から今回は2頭をピックアップ!
①グローリーヴェイズ
②ジャックドール
冒頭にも書いた通り、適正以外のファクターは抜きでピックアップしていますので馬のイメージ作り等で見ていただけると幸いです!
まとめ
今年の札幌記念はソダシとハヤヤッコの白毛対決にも注目が集まります。
夏競馬一熱いレース札幌記念の予想と買い目は当日にパドック推奨込みでツイートしますのでよろしくお願いいたします!!
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