2023年2月26日(日) 中山競馬場 芝1800m 中山記念 出走馬全頭の適性診断の記事になります。
この記事は中山記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
中山記念 2023 血統適性評価基準
中山開幕週の芝1800mで行われる重賞レース。
過去4年はストームキャット持ちが優勝していて、中でもロードカナロアが強い舞台。ただし、今年の出走馬の中にはロードカナロア産駒はいません。
中山の重賞らしくロベルトやステイゴールドの血には注目しておきたいと思います。
中山記念 2023 出走馬適性チェック✔︎
イルーシヴパンサー
父:ハーツクライ
母:イルーシヴキャット
母父:キングカメハメハ
母のイルーシヴキャットは2勝馬で、芝及びダートの1200mで1勝ずつ。ダイレクトキャッチやステラロッサの甥にあたる血統。ハーツクライの中長距離適性に母系のスプリントのスピードとパワーでマイル〜中距離馬に。ストームキャットを内包していて、血統的には面白いと思いますが、左回りの大箱向きでしょうからそこは課題に。前走の京都金杯では内で上手く脚を溜めてゴール前差し切り。今回も開幕週の中山だから内目の枠からそつなく運びたい。
血統:A 距離:B コース:D ローテ:C
シュネルマイスター
父:Kingman
母:セリエンホルデ
母父:Soldier Hollow
母のセリエンホルデは独オークス勝ち馬。曾祖母からはサロミナが出るのでサリオス、サリエラ、サラキアなどが近親にいる血統。父キングマンはグリーンデザートを経由したダンジグ系種牡馬で現役時代はジャック・ル・マロワ賞など欧州7F〜8FGIで活躍。母父ソルジャーホロウは中距離馬でしたから、マイル寄りの中距離血統と見ます。マイルCSでは前走スプリント戦を使っていたこともあって追走はスムーズでしたが、イマイチ反応が鈍く5着。今は1800mの方が合う馬になって来たのかもしれません。直線は長い方がいいタイプだと思いますが、距離延長で中団あたりに付けられれば中山開幕週でも差し届くと思います。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:B
ショウナンマグマ
父:ザファクター
母:レッドメアラス
母父:ステイゴールド
祖母のセイランクイーンは3勝馬で、母系はステイゴールド×メジロマックイーンのニックス。父はダートとオールウェザーの7FGI勝ち馬のザファクター。スピード×スタミナで中距離志向が強くて、母母母父がマグニテュードのスピードも活きて1800mの前で渋とさを活かす競馬が合います。前走の東京新聞杯は向かないコースで前にも行けずにシンガリ負け。ワンターンよりも周回コースでよどみない流れを作って良さが活きるタイプなので、前々では積極的に。開幕週はプラスでしょう。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:B
スタニングローズ
父:キングカメハメハ
母:ローザブランカ
母父:クロフネ
母のローザブランカはJRA3勝で、祖母のローズバドはフィリーズレビューとマーメイドS勝ち馬で牝馬GIの2着が3回。ローズキングダムの姪にあたる血統で、ロザグラウカの3/4妹にあたる血統。父キングカメハメハ×母父クロフネはハヤヤッコと同じ。母父クロフネで小回り適性が高く、阪神内で行われた秋華賞を制覇。母系の奥がミルリーフのラインですから距離はもう少しあった方が理想でしょうか。機動力が武器なタイプだし中山適性も十分で先行し抜け出しを図れれば勝ち負けに。
血統:B 距離:C コース:A ローテ:B
ソーヴァリアント
父:オルフェーヴル
母:ソーマジック
母父:シンボリクリスエス
母のソーマジックはJRA4勝で、桜花賞3着。ソーグリッタリングやマジックキャッスルの弟で、トーセンデュークやサトノエンペラーの甥にあたります。父はステイゴールド系のオルフェーヴル。母父はロベルト系のシンボリクリスエスだから中山適性は高い血統構成。父系のスタミナに母系のスピードが活きて2000m前後で活躍しています。今回初めての1800mですが追走的には問題ないですし、タフな流れの方が向くタイプでしょうからコース形態的にも圏内。チャレンジC連覇からの挑戦で今年こそ更なる飛躍を。
血統:A 距離:B コース:B ローテ:B
ソロフレーズ
父:ディープスカイ
母:パラフレーズ
母父:Pivotal
ルネイションの半弟で、仏8FGIグランクリテイム勝ち馬のウルトラの甥で、米BCジュベナイルターフやBCマイル、仏2000ギニーなどを勝ったモダンゲームズのイトコ。牝系を遡ると曾祖母からはイブキパーシヴ、4代母からはヘクタープロテクターやシャンハイ、ボスラシャムなどが出る名牝系。父のディープスカイはNHKマイルCとダービーの変則2冠を制した馬。母父ピヴォタルはミッキーロケットの母父でタフ馬場向き。血統構成が全体的にパワーに振れていますから、中山のような急坂コースは歓迎でしょう。昨年は盛岡のいしがきマイラーズを制しています。8歳になりJRA再転入初戦ですからハードルは高いですがどこまでやれるか。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:D
ダノンザキッド
父:ジャスタウェイ
母:エピックラヴ
母父:Dansili
母のエピックラヴは仏9FGIIIのヴァントー賞勝ち馬。ダノンタッチダウンやミッキーブリランテの兄弟。父のジャスタウェイは天皇賞・秋、安田記念、ドバイDF勝ち馬。母父のダンジリはデインヒル経由のダンジグ系でハービンジャーの父。気性の難しいところがあり一時不振気味なところがありましたが、ポテンシャルは高く香港CやマイルCSで2着。折り合い面ではマイルが合いそうでも仕掛けると思ったよりズブく1800mが合う印象ですが、直線の長いコースの方が良さは出そう。昨年は7着と案外な舞台ですが、充実期を迎えた今なら上位でやれてもいいと思います。
血統:C 距離:A コース:C ローテ:B
トーラスジェミニ
父:キングズベスト
母:エリモエトワール
母父:マンハッタンカフェ
ジョイスの叔父で、ジャンプ重賞勝ち馬エリモマキシムやダイオライト記念2着のトウシンイーグルのイトコにあたる血統。父のキングズベストはキングマンボ系で、英2000ギニー勝ち馬。エイシンフラッシュやワークフォースの父として知られます。母父マンハッタンカフェなので掛け合わせはミスニューヨークと同じ。中山や福島で良績が集まりますからコース適性は高いと思いますが、時計的な対応の問題で重くなった方がチャンスはありそうです。昨年の七夕賞以来ですし、出来次第なところはあると思いますが、前々で運んでどこまで粘れるか。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:D
ドーブネ
父:ディープインパクト
母:プレミアステップス
母父:Footstepsinthesand
地方で7勝を挙げたジェドゥラシャンスの半弟で、母のプレミアステップスは仏7FGIIIカルヴァドス賞2着馬。父はディープインパクトに母父が3戦3勝で英2000ギニーを制したフットステップスインザサンド。ディープインパクト×ストームキャット系だから配合的には相性がよくて大箱向き。前走はスローで運んで絶好の形に持ち込んだものの勝ち馬の決め手に屈しました。距離短縮はプラスになると思いますから中山で機動力を活かす競馬が出来れば。
血統:A 距離:A コース:C ローテ:B
ナイママ
父:ダノンバラード
母:ニシノマドカ
母父:ジャングルポケット
母のニシノマドカはJRA1勝、NAR5勝。祖母はJRA5勝馬で、曾祖母は府中牝馬Sで3着になったブランドノーブルという牝系。父ダノンバラードはディープインパクトの初年度産駒でキタウイングの父。母父ジャングルポケットはスタミナが強く、母系にブライアンズタイムを持つので時計が掛かる中山はそれなりにこなせる血統。2走前にこのコースのディセンバーSで6着。勝ち馬と同じポジションで運んでいましたが、内に居た分追い出しが遅れてしまったのが痛かった印象。速い決着だと分が悪いと思うので一雨降ってくれればチャンスは広がりそうです。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
ヒシイグアス
父:ハーツクライ
母:ラリズ
母父:Bernstein
母のラリズは亜5Fスプリント重賞勝ち馬。スミレの半弟で、父のハーツクライはサンデーサイレンスの後継で長距離適性が高い血統で、ドウデュースやリスグラシュー、サリオスなどの父。母父はストームキャット系のバーンスタインで母系のスプリント色からも中距離より短い所に適性が高い血統構成。2年前の中山記念勝ち馬で、中山巧者。昨年の宝塚記念2着後は熱中症で立て直しに専念し復帰が長引きました。香港Cでも2着ですし実績的には劣りませんが、復帰初戦でどこまで。1800mはベストと見ます。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:C
モズベッロ
父:ディープブリランテ
母:ハーランズルビー
母父:Harlan’s Holiday
母のハーランズルビーは米ダ8.5FGIアルシバイアディーズS2着馬で、ヒルノアトラーニの半弟にあたる血統。父ディープブリランテはネヴァーベンドのラインを持つディープ産駒で、ダービー勝ち馬。母父ハーランズホリデーはストームキャットの系譜でアルビアーノの父で、アリーヴォの母父。ヘイローのクロスを持ち、前向きな気性が重馬場の大阪杯、直前に大雨の降った宝塚記念など重い馬場に適性を示しています。1800mの舞台設定は前向きにはなれないものの時計が掛かる力のいる馬場になるのであれば侮れません。久しぶりの実践ですからそこは懸念。
血統:B 距離:D コース:B ローテ:C
ラーグルフ
父:モーリス
母:アバンドーネ
母父:ファルブラヴ
スーパーアキラの甥で、4代母まで遡ると皐月賞馬のノーリーズンやシンザン記念を制したグレイトジャーニーが出る牝系。父モーリスは日本と香港でマイル〜中距離GIを勝ちまくった名馬。母父ファルブラヴは中山で行われたジャパンCを制しています。ロベルトのクロスと、サドラーズウェルズ≒フェアリーキング同血クロスを持つ血統で、モーリス産駒らしく昨秋から本格化し今年の中山金杯を制覇。1800mは問題ないと思いますが、内枠から上手く立ち回った方がいいと思います。重賞連勝の資格はあると思います。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
リューベック
父:ハービンジャー
母:ライツェント
母父:スペシャルウィーク
母のライツェントは繁殖として優秀な牝馬で、全姉ディアドラや半弟フリームファクシなどを輩出。祖ランフォルセやノーザンリバーの甥で、ロジユニヴァースのイトコにあたる血統。父ハービンジャーはキングジョージなどを制したデインヒル経由のダンジグ系。ニュージーランドT後から長期休養し今年に入り復帰。上がりも使えるタイプですが、本質的には上がりが掛かる競馬の方が向くと思います。時計が掛かって来た方がチャンスはあると思います。コース距離ともに問題ないので立ち回り次第で。
血統:C 距離:B コース:B ローテ:C
中山記念 2023 適性チェック✔︎上位馬5頭
✔︎ショウナンマグマ
✔︎ヒシイグアス
✔︎ソーヴァリアント
✔︎ドーブネ
✔︎ラーグルフ
以上の5頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末に行われる適性チェック✔︎記事
阪急杯 適性チェック✔︎🔽
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