11月13日に行われる秋の牝馬最強決定戦エリザベス女王杯。今年は3歳vs古馬の他に海外からも参戦し豪華メンバーが集結!
この記事はエリザベス女王杯への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
同日福島競馬場で行われる福島記念の適性チェックはこちらから見れます🔽
前日土曜日に東京競馬場で行われる武蔵野Sの適性チェックの記事はこちらから見れます🔽
前日土曜日に阪神競馬場で行われるデイリー杯2歳Sの適性チェックの記事はこちらから見れます🔽
エリザベス女王杯 血統適性評価基準
阪神芝2200mで行われる牝馬限定のG1レース。
昨年はキズナ産駒がワンツー決着。サドラーズウェルズを持つタフな血も活躍する舞台。宝塚記念と同じコースで内回りコースという事もあり、スピードよりも重厚感のある血統を重視。
エリザベス女王杯 参考重賞レース
過去に出走した重賞レースの回顧分析の記事をリンクしておりますので参考にどうぞ!
秋華賞🔽
オールカマー🔽
京都大賞典🔽
札幌記念🔽
府中牝馬S🔽
クイーンS🔽(※アイビスSDの回顧と一緒になっています)
エリザベス女王杯 出走馬適性チェック
アカイイト
父 キズナ
母 ウアジェト
母父 シンボリクリスエス
エニシノウタの全姉で、ステキナシャチョウの姪。父キズナに母父シンボリクリスエスは安田記念を勝ったソングラインと同じ配合。母系がロベルトのラインとニジンスキーのラインで欧州的なスタミナを持ち、阪神2200mで成績のいいキズナ産駒。昨年もこの舞台を勝っている様に適性は高く、近走は2000m以下のレースを使っていましたがスピード能力よりもスタミナやタフさが売りな分、今回の条件は当然合います。前が流れて後半バタバタになる昨年のような展開が理想。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:A
アンドヴァラナウト
父 キングカメハメハ
母 グルヴェイグ
母父 ディープインパクト
母グルヴェイグはマーメイドS勝ち馬。ヴァナヘルムやゴルトベルクの全妹に当たる血統で、母母エアグルーヴは言わずと知れた名牝で繁殖としても優秀。キングカメハメハが父でパワー面、母父ディープインパクトにトニービンで長距離的な持続力を持ち合わせて居そうで、この舞台の適性は高い血統だと思います。
前走は休み明けで3着。気性的にも休み明けの方が走るタイプではありますが、初距離でどこまでやれるか。距離的には少し長いと思うので前崩れの展開で。
血統:A 距離:D コース:B ローテ:D
イズジョーノキセキ
父 エピファネイア
母 キングダンサー
母父 キングカメハメハ
アイスブラストの半妹で、浦和記念3着のディアーウィッシュの姪。エピファネイア×キングカメハメハは昨年3着のクラヴェル、このレースに出るデアリングタクトが居ます。父はサドラーズウェルズを持つロベルト系のエピファネイアで母父キングカメハメハにブラッシンググルームのラインが入り、パワーとスタミナの要素は強い血統。
昨年はこの舞台で4角スムーズさを欠いての5着。阪神なら外回りがベストだとは思いますが、昨年のように展開が向けば上位も食えると思います。距離延長による折り合いが鍵。
血統:A 距離:C コース:C ローテ:A
ウインキートス
父 ゴールドシップ
母 イクスキューズ
母父 ボストンハーバー
母のイクスキューズはクイーンC勝ち馬でウインイクシードの半妹。父ゴールドシップはこのコースと同じ宝塚記念を2勝。ステイゴールド系でタフな能力を遺伝させ、ボストンハーバーはクロコスミアと同じ母父で配合的には近い。ということを踏まえると阪神よりも京都向きの血統構成ではないでしょうか。
中山2200mと東京2500mで結果を出していますが、阪神だと輸送の兼ね合いや少しパワー面が不足気味の印象もあり血統のイメージ通り京都開催の方が合いそう。課題は多いですが前走のように内でせこく競馬が出来れば。
血統:C 距離:A コース:D ローテ:C
ウインマイティー
父 ゴールドシップ
母 アオバコリン
母父 カコイーシーズ
母のアオバコリンはTCK女王盃やマリーンCで3着。父ゴールドシップに母父カコイーシーズだとナカヤマナイトにイメージが近く、更にスタミナ寄りにシフトさせたような血統構成で、阪神2200mには合う血統構成。
前走の京都大賞典は3着。外回りの懸念を前回は書きましたが、ペースもスローで瞬発力勝負になってしまいジリジリとしか伸びず。内回りに変わる今回の方がプラスだと思いますし、一度使った上積みで巻き返しは可能だと思います。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:A
ウインマリリン
父 スクリーンヒーロー
母 コスモチェーロ
母父 Fusaichi Pegasus
ラジオNIKKEI賞を勝ったウインマーレライの半妹で、ウインマーティンの叔母にあたる血統。父はロベルト系のスクリーンヒーローで母父はフサイチペガサスはケンタッキーダービー勝ち。日本ではロードレガリスの母父のように母系に入り活躍馬を出します。ダンチヒのクロスがありクラシック向きの血統ですが、スクリーンヒーローの血が強く古馬になっても活躍。米国よりの持続力が母系からあるので少しズレますがそこまで気にすることはないのかなと思います。
小回り向きの血統構成で前走は札幌記念で後の天皇賞上位馬2頭相手に3着と力を示しました。遠征が課題ですが陣営も手の内に入れていて、昨年のようなことにはならないと思います。内回りコースは向きますし、距離も心配ありません。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:C
クリノプレミアム
父 オルフェーヴル
母 ダンシングクイーン
母父 Giant‘s Causeway
トーホウラビアンの半姉で、母系がジャイアンツコーズウェイにゴーンウエストですからダートのスピード血統という印象で、父がステイゴールド系のオルフェーヴルでもスピードが強い印象の血統構成。4つコーナーに対応する持続力はあると思いますが、どうにも距離は長いような気も。立ち回り次第では上位に食い込める可能性があると思いますが果たして。
血統:C 距離:D コース:C ローテ:D
ジェラルディーナ
父 モーリス
母 ジェンティルドンナ
母父 ディープインパクト
母のジェンティルドンナは大舞台を勝ちまくった名牝中の名牝で、モアナアネラの半妹で、ドナウブルーの姪。母系自体がディープ×ダンチヒなのでスピードの持続血統に父がモーリスでロベルト系でサドラーズウェルズ持ちですが、距離的にも2000mくらいがベター。前走のオールカマーは距離延長で好位を取れて内伸び馬場を内枠を活かしたレースで1着。力自体は通用すると思いますが、阪神内回り2200mの舞台向きかと言われるとパワーの要素が足りないのかなという感じはします。前走のように好位を取ると最後止まってしまう可能性も。
血統:C 距離:D コース:D ローテ:C
スタニングローズ
父 キングカメハメハ
母 ローザブランカ
母父 クロフネ
母母ローズバドはフィリーズレビュー勝ちでこのレース含むG1競走で2着を3回。母はJRAで3勝。ローズキングダムやローゼンケーニッヒの姪にあたる血統で、母父クロフネで内回りや小回り向きの適性が強く、父キングカメハメハでパワーも持ちます。全体的にスピードの方が強い血統ですが母系にミルリーフも持つので底力も持ちます。前走の方がベストな条件だった分今回の距離延長、休み明け3戦目など課題は多く見られるかなと思います。立ち回りが器用ですし上位に入る可能性が高い分、何かに負ける可能性も十分ありえます。この舞台でも無難にこなしてくるとは思います。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
テルツェット
父 ディープインパクト
母 ラッドルチェンド
母父 Danehill Dancer
リアルスティールやラブズオンリーユーの姪で、母父デインヒルダンサーにストームキャットを持つのでスピードの持続力に長けた血統で、父ディープインパクトなので現在の主流配合といったところ。距離的な疑問と阪神の内回りは不向きな血統だと思いますが、前走は馬がようやく充実してきて攻めた稽古ができるようになったのが大きいです。スタートも出るようになって収穫のある一戦でした。本質的には2000mまでだと思いますから上手く後方で溜める競馬がいいのかなと思います。流れに乗って一発狙いで。
血統:D 距離:D コース:D ローテ:B
デアリングタクト
父 エピファネイア
母 デアリングバード
母父 キングカメハメハ
母母デアリングハートは重賞3勝した実績馬で、エピファネイア×キングカメハメハは上に書いたイズジョーノキセキや昨年3着のクラヴェルと同じ。こちらはダンチヒが母系に入り、持続力を強化。同じ阪神2200mの宝塚記念で3着ですから適性がないとはいえない血統ですし、馬自体も適性はあると思います。
ただ、前走の負け方は少し疑問が残る内容だったのかなと思います。外差しが効かない展開だったとはいえもう少し頑張って欲しかったのが本音で、今回の方が舞台設定や流れも向くとは思いますから意地を見せてほしいですね。
血統:C 距離:B コース:A ローテ:C
ナミュール
父 ハービンジャー
母 サンブルエミューズ
母父 ダイワメジャー
アルテミスS勝ち馬のラヴェルの半姉で、母のサンブルエミューズはJRA3勝。マルシュロレーヌやバーデンヴァイラーの姪にあたる血統で、ダイワメジャーとフレンチデピュティが母系に入り、スピード色が強く、ハービンジャーが父ですがこちらもスピードの持続力のイメージで、前から書いているように大箱マイルが向く血統。秋華賞はポテンシャルで2着まで来ましたが、4コーナーの膨れ方を見てもワンターン向き。流れさえ向けば差し込める可能性は十分ありますが、使い詰めでどこまでやれるかも課題。
血統:D 距離:C コース:D ローテ:C
ピンハイ
父 ミッキーアイル
母 レイテッド
母父 ジャングルポケット
アトミックフォースやツルマルスピリットの姪で、父ミッキーアイルはメイケイエールやナムラクレアなど牝馬の活躍馬を多く輩出。短距離血統ではありますが、母父がジャングルポケットでトニービンの血を引きくのとヌレイエフのクロスで中距離でも対応。本質は外回り向きですがそう簡単にバテるタイプではない分前が崩れれば一発あっても。馬体の維持は常に課題。力は秋華賞組と大きく差はないと思います。
血統:B 距離:C コース:C ローテ:C
ホウオウエミーズ
父 ロードカナロア
母 エミーズスマイル
母父 アグネスタキオン
エミーズパラダイスの半妹で、クラウンプライドが従弟にいる血統。母系がホワイトマズルとトニービンが入りスタミナが強く、ファミリーがダートで活躍。ただ、本馬に関してはロードカナロアが父で母父もアグネスタキオンなのでスピードもそれなりに持っているので力のいる芝で本領発揮。距離は中距離くらいまでは持つ血統構成だと思いますし、前走この距離はこなしています。馬場が渋った方がチャンスはあると思いますが、得意の内回りコースで流れが向けば。
血統:B 距離:C コース:C ローテ:B
マジカルラグーン
父 Galileo
母 Night Lagoon
母父 Lagunas
ノヴェリストの半妹で母のナイトラグーンは独G3勝ち。父のガリレオはサドラーズウェルズの代表的後継種牡馬でフランケルの父。昨年ジャパンCに来日したジャパンもガリレオ産駒で速い馬場にもそれなりに適性を示します。母父ラグナスはイルドブルボンの後継で近親にロミタスがいる血統。当然ですが全体的に重たさはありますが、日本に全く馴染みのない血統ではないですし、タフさが求められる阪神2200mなら台頭できてもおかしくはありませんが少し忙しい気も。愛オークスの勝ち方を見ていても先行して並ばれても抜かせない競馬が理想型ですから前半で流れに乗れるかが課題になりそうです。レース間隔が少し疑問。
血統:B 距離:C コース:B ローテ:D
ライラック
父 オルフェーヴル
母 ヴィーヴァブーケ
母父 キングカメハメハ
札幌2歳S勝ちのブラックホールの半妹で、母母のブルーリッジリバーが桜花賞2着。オルフェーヴル産駒でタフさを、母父キングカメハメハでパワーを持ち、ノーザンテーストのクロスで勝負根性を強化。血統的には大きく不安になる点も無くといったところ。この馬に関しては展開に左右されてしまうので前走のような後傾ラップだと太刀打ちできないので昨年のような前がバタバタ止まる展開が欲しいところ。2度続けての関西圏なので懸念する点は多いですが、状態と流れ次第では今回の方が向く可能性も。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:D
ルビーカサブランカ
父 キングカメハメハ
母 ムードインディゴ
母父 ダンスインザダーク
ユーキャンスマイルの全妹で、母のムードインディゴは府中牝馬S勝ち馬。チャペルコンサートの姪で、母系はダンスインザダークにシャーペンアップで距離が伸びた方がいい血統にキングカメハメハ産駒でパワーもありますからこの舞台は近走の中では1番向く血統だと思います。兄が阪神内回りの阪神大賞典で連対2回していますからこの馬も当然適性は高いと思います。
愛知杯を勝った後は、距離不足や開幕週の前残り馬場など噛み合わないレースが続いていましたが、ようやくいい条件でレースに出れるのではないでしょうか。外回りの方がいいかもしれませんがこの条件もオリオンSで快勝しているように十分対応できますし、後は相手関係なのかなと思います。クイーンS以来なので状態は注意。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:C
ローザノワール
父 マンハッタンカフェ
母 ダノンスズラン
母父 Awesome Again
ダノンジェットやリンガーが半兄妹にいて、近親に仏重賞勝ち馬のピースバーグがいる血統。マンハッタンカフェが父で母系もサドラーズウェルズが入りスタミナ要素は強いですが、母父がオーサムアゲインで米国的なスピード持続力を持ち、バランスは取れた血統構成。
距離や馬場を考えても2走前のクイーンSがベスト条件だったのかなと思いますが、このような力のいる条件はこの馬には向くと思います。思い切って行ってどこでバテるかのような競馬になると思いますが後ろで何かあれば残る可能性も。距離は長いと思いますが、血統的には面白いと思います。スタートは速くないので近くの枠に先行馬がいないのが理想。
血統:A 距離:E コース:B ローテ:C
エリザベス女王杯 適性チェック 上位4頭
✔︎アカイイト
✔︎ウインマイティー
✔︎ルビーカサブランカ
✔︎イズジョーノキセキ
今回は以上の4頭を推奨させて頂きます!!
このレースは荒れる要素が多い条件ですし、今回は海外からマジカルラグーンも参戦してかなり盛り上がりそうですね!
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想はレース当日にパドックを見た後にTwitterにて買い目と共に公開していますのでよろしくお願いします!!
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