2023年4月1日(土) 中山競馬場 芝1600m ダービー卿チャレンジトロフィー 出走馬全頭の適性診断の記事になります。
この記事はダービー卿チャレンジトロフィーへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
ダービー卿チャレンジトロフィー 2023 血統適性評価基準
中山芝1600mで行われるハンデ重賞。昨年はストームキャットのワンツー決着。パワーのいるレースになりやすくダンジグやノーザンテーストを持つ馬の好走も目立ちますからその血も評価していこうと思います。
ダービー卿チャレンジトロフィー 2023 出走馬適性チェック✔︎
アナザーリリック
父:リオンディーズ
母:アンソロジー
母父:サクラバクシンオー
ビターグラッセの半姉でポップロックやスピードリッパーの姪。父のリオンディーズは朝日杯を制したシーザリオ一族でキングカメハメハの後継。母父サクラバクシンオーに母系の奥のボールドルーラーでパワー型に。前走のターコイズSではジリ脚ながらも伸びては来ていました。マイルよりも福島牝馬を勝っているように1800m向きな印象も。中山はこなせるし重馬場のアネモネSを勝っているので時計が掛かって来て欲しい。
血統:A 距離:C コース:B ローテ:C
インダストリア
父:リオンディーズ
母:インダクティ
母父:ハーツクライ
母はJRA2勝。ケイデンスコールの下にあたる血統で、バランスオブゲームやフェイムゲームの甥にあたります。曾祖母はサッカーボーイの全妹。父リオンディーズはシーザリオ一族で、現役時代に朝日杯FSを制した馬。母父ハーツクライはキングマンボ系種牡馬と相性が良く走る馬が多い。母系がトニービンとテーストを持ち中山マイル向きの血統に父系のパワーが備わり配合としては合います。如何にもパワー型だし中山の急坂は歓迎出来ます。前が止まる展開になれば纏めて差し切れるポテンシャルも。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:B
ウイングレイテスト
父:スクリーンヒーロー
母:グレートキャティ
母父:サクラユタカオー
母のグレートキャティはJRA2勝。東京ハイジャンプを勝ったイコールパートナーや京都新聞杯を勝ったベストメンバーの下にあたる血統。父スクリーンヒーローはロベルト系でジャパンCを制した種牡馬。ゴールドアクターやモーリス、ウインマリリンなどGI馬を輩出。母父サクラユタカオーはプリンスリーギフト系の中距離馬。ロベルトの機動力にブラッシンググルームの粘りで先行して成功。高速決着には向かないし中山は合うと思います。ここもいい枠に入れれば先行して押し切れるポテンシャルはあると思いますが差し傾向が強い馬場になると厳しい面も。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:C
ジャスティンカフェ
父:エピファネイア
母:カジノブギ
母父:ワークフォース
母は1勝馬で、祖母のギミーシェルターは5勝。4代母はオークス馬のアンバーシャダイという牝系。父は菊花賞とジャパンCを制したエピファネイアで、エフフォーリアやデアリングタクトらの父。母父ワークフォースはキングマンボ系種牡馬で凱旋門賞を現役時代に制しています。ロベルトの4×5、サドラーズウェルズの4×4と重厚感ある血統ながらサンデーの4×3も入りスピードも持ちます。前走、前々走と直線スムーズさを欠きながらの敗戦。上がり勝負に強いし、大箱向き感は否めないものの、直線急坂の中山は助けになるタイプ。能力的には十分通用するし不利が無く回ってこれれば当然上位。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:B
スカーフェイス
父:ハーツクライ
母:スプリングサンダー
母父:クロフネ
春の天皇賞を制したスズカマンボの甥で、母は阪急杯やCBC賞で2着になったスプリングダンサー。スズカメジャーの半弟です。父ハーツクライに母父クロフネはチェスナットコートやアドマイヤミヤビと同じ。近走はスタートから後方。脚を使ってはいるもののという競馬が続いていましたが、前走の大阪城Sでは位置を取る競馬と距離短縮もハマり復活V。更に距離を詰めますが血統背景的にも中山マイルは向きそう。元々は重賞を勝っていた実績馬ですし勢いを取り戻してどこまで。
血統:B 距離:C コース:B ローテ:B
ソロフレーズ
父:ディープスカイ
母:パラフレーズ
母父:Pivotal
ルネイションの半弟で、仏8FGIグランクリテイム勝ち馬のウルトラの甥で、米BCジュベナイルターフやBCマイル、仏2000ギニーなどを勝ったモダンゲームズのイトコ。牝系を遡ると曾祖母からはイブキパーシヴ、4代母からはヘクタープロテクターやシャンハイ、ボスラシャムなどが出る名牝系。父のディープスカイはNHKマイルCとダービーの変則2冠を制した馬。母父ピヴォタルはミッキーロケットの母父でタフ馬場向き。血統構成が全体的にパワーに振れていますから、中山のような急坂コースは歓迎ですが8歳再転入2戦は大敗が続きます。舞台は悪くないですが、色々な条件を使ってキッカケを作るべきか。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
ゾンニッヒ
父:ラブリーデイ
母:エンドレスノット
母父:ディープインパクト
母はダービー馬マカヒキの全姉なのでウリウリの甥でもあり、ジャカランダレーンやトゥーテイルズのイトコ。父ラブリーデイは宝塚記念や天皇賞・秋を制したキングマンボ系中距離馬。母系がパワーとスピードを持つので中山適性は高く、このコースはパーフェクト連対。走りもパワフルだし終いの脚も堅実で大崩れはしないタイプ。機動力もあるし極端に外枠にならなければ上位争いでしょう。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
タイムトゥヘヴン
父:ロードカナロア
母:キストゥヘヴン
母父:アドマイヤベガ
桜花賞馬のキストゥヘヴンが母で、ヒュミドールの叔父。曾祖母からはロンググレイスの出る牝系。ロードカナロアのスピードに母父アドマイヤベガはトニービン内包のダービー馬だからマイルあたりが適距離の血統。母系のテーストからパワー型マイラーで、母に似て中山は巧く、昨年のダービー卿チャレンジトロフィー勝ちで連覇を狙います。前走はオーシャンSで出脚が付かず後方から。距離短縮で忙しいなか最後は雪崩込むような競馬でした。今回は得意舞台だし前走キッカケで馬が変わってくればもちろん勝ち負け出来ると思います。昨年のように外差し決着になってほしい。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:A
トーラスジェミニ
父:キングズベスト
母:エリモエトワール
母父:マンハッタンカフェ
ジョイスの叔父で、ジャンプ重賞勝ち馬エリモマキシムやダイオライト記念2着のトウシンイーグルのイトコにあたる血統。父のキングズベストはキングマンボ系で、英2000ギニー勝ち馬。エイシンフラッシュやワークフォースの父として知られます。母父マンハッタンカフェなので掛け合わせは同じく出走するミスニューヨークと同じ。道悪巧者で雨が降ったら面白い存在だと思います。中山マイルの実績はありますから適性自体はあるので前で競馬が出来れば。
血統:C 距離:B コース:B ローテ:D
ファルコニア
父:ディープインパクト
母:カンビーナ
母父:Hawk Wing
母のカンビーナはアメリカンオークス勝ち馬で、トーセンカンビーナの全弟にあたる血統。兄とは違い母父ホークウイングとディープのスピードが重なりマイル志向が強くなった印象。前走東京新聞杯は先行し直線半ばで逃げた勝ち馬に突き放される競馬。元々大箱での真っ向勝負は向くタイプではないですし、京成杯AHを勝っているように中山のような紛れのあるコース向きではあるので度外視で大丈夫でしょう。スローペースで先行出来ればここでも上位に来てもいい1頭です。
血統:C 距離:B コース:B ローテ:B
ベレヌス
父:タートルボウル
母:カフヴァール
母父:デュランダル
母はJRAで3勝。リザーブユアハートの甥にあたる血統。父タートルボウルはタイセイビジョンやヴェントヴォーチェなど時計が掛かる舞台向きのスプリンターを出します。母父のデュランダルは短距離〜マイルの名馬で後方からの切れ味が武器で活躍。チュウワウィザードの母父。小倉での中京記念を勝っていて、その時のように好発からスローに落とし込める展開に持ち込めるかが課題に。ここ最近はスタートもそこまで速くは無いので内枠過ぎると良くないか。もう少し距離があってもいいと思います。
血統:C 距離:D コース:C ローテ:C
マテンロウオリオン
父:ダイワメジャー
母:パルテノン
母父:キングカメハメハ
祖母のレディパステルはオークス勝ち馬で、ロードインファイトが半兄にいる血統。父ダイワメジャーはマイル志向が強く、現役ではセリフォスの父。母父キングカメハメハに母母父がトニービンと如何にも大箱コースで走る血統構成。中山はニュージランドTで2着がありますが、その時は外から長く脚を使って最後止まる競馬に。それ以降直線一気の競馬が続いていてムラが強くなっていっている印象。使える脚は長くないので勝負所でのポジションとそこまでのリズムが重要に。
血統:B 距離:A コース:C ローテ:C
ミスニューヨーク
父:キングズベスト
母:マンハッタンミート
母父:マンハッタンカフェ
母のマンハッタンミートはJRA1勝。メイショウオーパスの半妹で、父のキングズベストはキングマンボ系でエイシンフラッシュの父。母父マンハッタンカフェは有馬記念や菊花賞、天皇賞・春を制したステイヤー。タフなマイラーという感じで中山1600mのターコイズSを連覇。前走は忙しかったし度外視で問題なく、得意舞台で巻き返しを。
血統:C 距離:A コース:A ローテ:B
ミッキーブリランテ
父:ディープブリランテ
母:エピックラヴ
母父:Dansili
ダノンザキッドやダノンタッチダウンの半兄で、母のエピックラヴは仏9FGIIIヴァントー賞勝ち馬。本馬は父がディープブリランテでパワーに振れていて、中山のスローのマイルなら良く走ります。昨秋の京成杯AHは鞍上の好判断もあり途中で動いて2着に粘りこみ。ここ最近は着順は良くなくても内容は悪くないので不気味な存在だと思います。流れ次第では一発あっても。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:B
ルプリュフォール
父:ロードカナロア
母:マイノチカラ
母父:サンデーサイレンス
母のマイノチカラはJRAで2勝。祖母のシャンクシーは仏GIムーラン・ド・ロンシャン賞で2着。オリービンやチョコレートバインの甥で、父のロードカナロアはキングマンボ系の世界的スプリンター。1400mはベストで終いの脚は鋭く、溜めて切れるタイプ。マイルだと少し長いので道中ロスなく運ぶ必要があります。中山はこなせるタイプだと思いますから昨年のような差し決着になってどこまで差し込めるか。
血統:C 距離:D コース:B ローテ:C
レッドモンレーヴ
父:ロードカナロア
母:ラストグルーヴ
母父:ディープインパクト
ランフォザローゼス、レッドルレーヴの半弟で、祖母は女傑エアグルーヴ。アドマイヤグルーヴやルーラーシップなどが甥にいて、ドゥラメンテがイトコにあたります。父ロードカナロアのスピードにトニービンの中長距離的の持続力やノーザンテーストが入り中山もこなせる血統。血統馬だし持っている能力も高く将来性を感じますが、本質は大箱上がり勝負でもう少し距離があっても問題ないタイプかなという印象も。ここを勝てればGI戦線でも面白い存在になるのでは。
血統:A 距離:B コース:B ローテ:C
ダービー卿チャレンジトロフィー 2023 適性チェック✔︎上位馬3頭
✔︎タイムトゥヘヴン
✔︎インダストリア
✔︎ミッキーブリランテ
以上の3頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
コメント