2023年3月4日　オーシャンS 出走馬適性チェック✔︎

2023年3月4日(土) 中山競馬場　芝1200m オーシャンステークス　出走馬全頭の適性診断の記事になります。

この記事はオーシャンステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

オーシャンステークス　2023 血統適性評価基準

中山芝1200mで行われるスプリント重賞。勝ち馬には高松宮記念への有線出走権が付与。

中山急坂コースの短距離戦らしくダンジグのパワーが活きる舞台。またノーザンテーストも中山重賞らしく好走例が多い血統ですからその点を評価していこうと思います。

オーシャンステークス　2023 出走馬適性チェック✔︎

エイシンスポッター

　父：エイシンヒカリ
　母：マーゼリン
母父：Barathea

エイシンムジカの下で、愛ダービー3着のステラーマスの甥。父のエイシンヒカリはディープ×ストームキャットのニックスで、香港Cやイスパーン賞勝ち馬。母系がサドラーにデインヒルだから血統的なバランスは取れていて、タフなコースでもスピードのいる決着でも対応出来ます。ゲート出てから進んで行くタイプでは無いので後方からになりますが、流れにさえ乗れれば重賞でも勝ち負けできる力はあります。中山コースは初ですが、直線急坂のあるのはプラスになると思います。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：A

オパールシャルム

　父：ダイワメジャー
　母：ジルコニア
母父：タイキシャトル

母はJRA3勝。ファルコンSで2着のレオンビスティーの姪。父ダイワメジャーはノーザンテースト内包のサンデー系種牡馬。セリフォスやレシステンシアの父。母父タイキシャトルは短距離マイルで活躍した名馬。父系母系共にスピードが強く短距離血統で、ダイワメジャー産駒らしく前で受ける競馬が合います。中山は問題無いですが、道悪は良くないので良馬場で時計が掛かれば。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：C

カイザーメランジェ

　父：サクラオリオン
　母：サクラジュレップ
母父：サクラプレジデント

京王杯SCなど短距離で活躍したサクラゴスペルの甥にあたる血統で、父のサクラオリオンはエルコンドルパサーの系譜で、ダンジグ内包とパワーやタフさに振れた種牡馬で、母父サクラプレジデントへ札幌記念や中山記念を制した馬。父系が強くて、時計の掛かる北海道の芝で良績が集まります。中山だと4年前に成績を残していますが現状は時計が掛かる展開になった方が良いでしょう。前で受けてどこまで粘り込めるか。

血統：B 距離：B コース：C ローテ：C

キミワクイーン

　父：ロードカナロア
　母：チェリーペトルズ
母父：ダイワメジャー

母のチェリーペトルズはJRA2勝。ショウナンタイガの姪で、母系はダイワメジャーとサクラバクシンオーでスピード色が強い血統に、父がロードカナロアだから短距離血統。ストームキャットのクロスを持っていて大箱に向くタイプだと思いますが、母系のパワー面からも中山は悪くないと思います。1200mに拘る必要もない印象ですが、前走はこのコースで3勝クラスを突破。内からスムーズに立ち回った様に今回もロスなく回ってこれれば。現状は時計が掛かった方が良さそうです。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：C

グラスミヤラビ

　父：サトノアラジン
　母：グラスケリー
母父：ジャングルポケット

近親にハギノリアルキングやアドマイヤモナークのいる血統で、父のサトノアラジンはディープ×ストームキャットの配合で、安田記念を制した馬。母父ジャングルポケットはトニービン内包のスタミナ豊富な血統で、血統構成的には大箱向き。母系の奥がダンジグとロベルトだからパワーも持ち合わせていて、坂にも対応出来ますが、中山よりも東京のような溜めが効くコースがいいタイプだし、1200mだと少し忙しい印象。向正面からの下りを如何に追走できるかが課題に。

血統：B 距離：D コース：C ローテ：D

ジャスパージャック

　父：デクラレーションオブウォー
　母：Crescent Moon
母父：Seeking the Gold

英7F2歳GIのデューハーストS勝ち馬のウォーコマンドの甥で、米芝8Fフランク.EキルローマイルGI勝ち馬のヒットザロードのイトコにあたる血統。父のデクラレーションオブウォーはダンジグ系大種牡馬ウォーフロントの後継で、母父がシーキングザゴールドだからスピードとパワーが活きた血統構成。スピードで押し切る競馬が合っていて、前傾ラップになりやすい中山向き。相手関係云々よりも積極的に行ければ面白い1頭でしょう。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

ジャズエチュード

　父：I Am Invincible
　母：Mumbai Rock
母父：Fastnet Rock

父のアイアムインヴィンシブルはダンジグ系のインヴィンシブルスピリットの後継で、豪州で活躍している種牡馬。母父がデインヒルの後継のファストネットロックは豪州スプリンターで日本だとこのレースを勝ったメラグラーナやフィアーノロマーノの父。ダンジグのクロスで超スプリント血統だから新潟の千直で勝ち鞍があります。平坦コースで実績がありますから中山の坂は疑問ですが、先行力と渋とさ活かせる展開になれば。1200mもこなせると思います。

血統：A 距離：C コース：D ローテ：D

ジュビリーヘッド

　父：ロードカナロア
　母：ローズノーブル
母父：ディープインパクト

母のローズノーブルはJRA4勝。祖母のヴィアンローズは仏10Fノネット賞GIII勝ち馬。ロードカナロア×ディープインパクトはファンタジスト、ボンボヤージ、スピードオブライトなど短距離志向が強い配合。中山1200mは相性が良くて、パーフェクトで複勝圏。前走も先行して押し切ったし、ここでもリズム良く運べれば勝ち負けに。

血統：C 距離：A コース：A ローテ：B

スンリ

　父：キズナ
　母：ホットマンボ
母父：Kingmanbo

コウエイオトメやケイティバローズの半妹。父キズナはディープ産駒のダービー馬。母父キングマンボに母母父エーピーインディだから持続力とパワーが強く、ローカル向きスプリンター。中山1200mは初めてですが、時計が掛かる馬場でという感じでしょう。昇給初戦ですし、展開にも左右されるタイプだと思います。1400m寄りの適性とみますからスピード負けに懸念。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：C

タイムトゥヘヴン

　父：ロードカナロア
　母：キストゥヘヴン
母父：アドマイヤベガ

桜花賞馬のキストゥヘヴンが母で、ヒュミドールの叔父。曾祖母からはロンググレイスの出る牝系。ロードカナロアのスピードに母父アドマイヤベガはトニービン内包のダービー馬だからマイルあたりが適距離の血統。母系のノーザンテーストからパワー型マイラーで、母に似て中山は巧く、ダービー卿チャレンジトロフィー勝ち。大箱マイルの瞬発力勝負だとキレ負けしますし、この距離短縮は面白い挑戦かなと思います。後ろからになると思いますし流れ次第だと思いますが、いいキッカケになれば。

血統：B 距離：C コース：A ローテ：B

ディヴィナシオン

　父：ヴィクトワールピサ
　母：フギン
母父：ストリートセンス

母のフギンはJRA4勝、NAR3勝のスプリンターで、4代母からは安田記念を制したフェアリーキングプローンが出る牝系。父のヴィクトワールピサはドバイWCや有馬記念、皐月賞を制した種牡馬。母父ストリートセンスはBCジュベナイルやケンタッキーダービーを制したアメリカの名馬。母系にデインヒルを持ち小倉の前傾持続力勝負に良績。同じく前傾ラップになる中山は悪くないですし、脚質的にも後方からで坂のあるコースはプラス。ただ、時計が掛かってこないと厳しいところはありそうです。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ナランフレグ

　父：ゴールドアリュール
　母：ケリーズビューティ
母父：ブライアンズタイム

インプレスウィナーの半弟で、祖母のビューティークロスはJRA4勝のスプリンター。父ゴールドアリュールはダービー5着の実績も持つダート馬で、母系のブライアンズタイム、ノーザンテーストとパワーやタフさ武器。中京のように時計が掛かる短距離戦に滅法強いですが、中山も昨年のオーシャンS2着、スプリンターズS3着と悪くない結果が出ています。速すぎると対応出来ないと思いますが、実績的にも上位ですし勝ち負けになる馬でしょう。

血統：A 距離：A コース：B ローテ：C

マリアズハート

　父：シャンハイボビー
　母：Maria’s Dance
母父：Maria’s Mon

イトコにサンタアニタダービー勝ち馬のロードスターがいる血統で、父のシャンハイボビーはストームキャットの系譜で、BCジュベナイル勝ち馬。母系からはカロやロベルトなど中山向きの血統。ここ最近どんなレースでも追い込んで来ている堅実なタイプ。血統通り中山に良績があるし、枠順次第では勝負になると思います。内枠でロスなく回ってきたい。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

レイハリア

　父：ロードカナロア
　母：ライトリーチューン
母父：マンハッタンカフェ

カネトシツヨシオーやバウンシーチューンの姪で、母系はスピードよりも中長距離向きの血が多く、父がロードカナロアなので血統的にはマイルくらいが合いそう。テーストを母系に持ちますし、配合的には上にも書いたタイムトゥヘヴンに近いものがあります。時計が掛からないと現状は厳しいかもしれませんが中山1200mなら流れに乗れればそれなりに走れるかと思います。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：C

ロードマックス

　父：ディープインパクト
　母：パーフェクトトリビュート
母父：Dubawi

母は英7FチャートウェルフィリーズS勝ち馬のパーフェクトトリビュートで、ロードアブソリュートの半弟。父は大種牡馬ディープインパクトに母系がインヴィンシブルスピリットだからスピード色は強い血統構成。力の要する馬場向きで、直線急坂は歓迎。1400m寄りの距離適性と見ますから展開には左右されると思います。時計が掛かってくれれば面白い存在。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：B

ヴェントヴォーチェ

　父：タートルボウル
　母：ランウェイスナップ
母父：Distant View

ボマイェの半弟で、プティプランセスの甥。父のタートルボウルは欧州マイラーで、母父ディスタントビューもサセックスS勝ちの英マイルGI馬。時計が掛かるスプリンターという印象でイメージは1400mでも対応できるのかなと思っています。キーンランドCは鞍上の巧みなコース取りで差し切りましたが、ペースが速いと少し厳しい面も。ただ、昨年の春雷Sの時計は良かったですし、侮れない1頭です。展開次第。

血統：C 距離：C コース：B ローテ：C