秋のG1スプリンターズSに繋がる一戦でもある北九州記念。今年は3歳牝馬VS古馬の勢力図となっていますが果たしてどのような結末が待っているのか楽しみなレースです。
この記事は北九州記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コースを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適正チェックは能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適正については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
同日札幌メインレースの札幌記念の適性チェックも是非よろしくお願いしいます。
- 北九州記念 血統適性評価基準
- 北九州記念 適性チェック
- アネゴハダ 牝3 酒井学 49㎏
- カレンロマンチェコ 牡4 松若風馬 54㎏
- キャプテンドレイク 牡5 藤岡康太 55㎏
- ザイツィンガー 牡6 今村聖奈 53㎏
- シンシティ 牝5 富田暁 53㎏
- ジャンダルム 牡7 荻野極 58㎏
- タイセイビジョン 牡5 川田将雅 57㎏
- チェアリングソング 牡5 団野大成 54㎏
- テイエムスパーダ 牝3 国分恭介 51㎏
- ディヴィナシオン 牡5 横山典弘 54㎏
- ナムラクレア 牝3 浜中俊 53㎏
- ビオグラフィー 牝5 北村友一 54㎏
- ファストフォース 牝5 松山弘平 56㎏
- フレッチア 牡7 C.ホー 54㎏
- ボンボヤージ 牝5 川須栄彦 51㎏
- メイショウチタン 牡5 和田竜二 54㎏
- モントライゼ 牡4 幸英明 55㎏
- レジェーロ 牝5 西村淳也 54㎏
- 厳選上位馬 5頭
- まとめ
北九州記念 血統適性評価基準
舞台は小倉の芝1200mで行われるスプリント戦。前半から降っていくコース形態の為高速決着になりやすい。前半が早く後半が遅くなる所謂前傾ラップ。スピードの持続力が問われるレースです。
血統的には大きな偏りはないもののやはりスプリント適性の高い米国血統を父に持つ馬が有利です。またサクラバクシンオーの血を持つ馬も好走傾向にあります。
北九州記念 適性チェック
アネゴハダ 牝3 酒井学 49㎏
父 キズナ
母 イニシャルダブル
母父 ウォーエンブレム
父がキズナで母父がウォーエンブレムなので超スピード型というよりも短距離でも力がいる馬場向きの血統と言えそうです。切れるというよりもジリジリ伸びる印象の血統で小倉の高速馬場だと少し厳しいイメージがあります。
実績的にも1400mで2勝。新馬戦はダートの1200mで勝っている様に小倉の芝1200mだと少し忙しい印象があります。前走のCBC賞では超ハイペースを3番手で追走。流石に最後は一杯になり苦しい3着でした。今週からコースも変わるので雨降って少し時計が掛かれば。斤量面でどこまで。
血統:C 距離:C コース:D
カレンロマンチェコ 牡4 松若風馬 54㎏
父 マクフィ
母 カレンステイシー
母父 アドマイヤジャパン
父がマクフィで馬力があるタイプで、母型のフォーティーナイナーで短距離のスピードを補填していますが、マクフィ産駒はダート馬や力のいる馬場を得意とする馬が多く、どうしてもダート向きのイメージになってしまいます。持続力の面では良さそうですが、高速馬場の対応は疑問な血統構成です。
今年の1月のすばるSを最後に障害へ転向していましたが、ここで重賞に挑戦。デビュー戦以来の芝のレースでそれ以外はダート戦を主戦場に活躍。ダート戦ですが昨年のながつきSで12着に大敗していますが、最初の3F33.1で入っているのでスピード自体は十分です。意外と小倉のコース形態は合っていそうです。
血統:D 距離:C コース:C
キャプテンドレイク 牡5 藤岡康太 55㎏
父 ロードカナロア
母 ハシッテホシーノ
母父 アグネスタキオン
母のハシッテホシーノはフローラSで3着。近親にマキシマムドパリやキンショーユキヒメのいる血統だから小回りの機動力に優れている母型にロードカナロアのスピードでローカル競馬場は合いそうですが、夏の小倉に向く超高速スプリント血統かと言われるとどうでしょうか。
本馬は小倉の1200m戦で2勝を挙げていますが、冬開催で猛時計の決着ではありませんでした。早いペースの追走は厳しいですがスピードが乗れば最後まで渋とく伸びるタイプで展開さえ向けば一気に差し込める馬です。前走函館SSでもナムラクレアに0.5秒差の5着ですから力はあります。外目の枠が理想かもしれません。
血統:C 距離:B コース:B
ザイツィンガー 牡6 今村聖奈 53㎏
父 ドリームジャーニー
母 ザッハトルテ
母父 クロフネ
父のドリームジャーニーで欧州寄りのスピード、母父クロフネで持続力の配合といったところで、距離はもう少し長いほうが合いそうな血統です。高速決着には不向きで時計のかかる決着の方がベストな配合なだけに小倉の今の馬場は少し合わないイメージです。
この馬自身は1400mで2勝、3年前に夏の小倉の1200mで1勝クラスを勝っています。基本的にはスタートが遅く、テンのスピードで置いていかれますから後方から展開待ちになるので前が止まるような流れになれば一発もありそう。小柄な馬なだけに重すぎる馬場は不向きそうですが稍重くらいの馬場が理想かでしょうか。高速馬場では少し分が悪いイメージです。
血統:D 距離:D コース:C
シンシティ 牝5 富田暁 53㎏
父 サウスヴィグラス
母 ジェネロシティー
母父 フジキセキ
父は言わずと知れたダート短距離馬を輩出する種牡馬サウスヴィグラスで、母父がフジキセキということもあり完全なるスプリント色の強い血統です。基本的にはダートが合う血統で、スピードを持続させるという面ではこの小倉の馬場は合っています。
本馬は3走前まではダートのスプリンターとして勝ち上がってきましたが、2走前の韋駄天Sから芝コースに矛先をシフト。後方馬が有利な展開でしたがしっかりと粘って3着確保。続くアイビスSDも同じように逃げて見応え十分の2着と好走。芝でのスピードも十分で、逃げ候補の一角でしょう。コース変わりの馬場も良さそうで出来れば内枠が欲しいところです。小倉の前傾ラップになるコース形態はいいと思います。
血統:B 距離:B コース:B
ジャンダルム 牡7 荻野極 58㎏
父 Kitten’s Joy
母 ビリーヴ
母父 サンデーサイレンス
母ビリーヴは短距離G12勝の名牝で、父は昨日亡くなった米国の大種牡馬Kitten’s Joyでサドラーズウェルズとロベルトの入る種牡馬ですから馬力も十分な血統です。兄弟にもファリダットやフィドゥーシアと短距離で活躍馬が多数と短距離の名血です。出来れば坂のあるコースの方が能力全開で、小倉のコース形態はどうでしょうか。
根本的には素軽いイメージよりも力強さが上回るので実績通り中山の1200mがベストでしょう。ストライドが大きめの馬なので重すぎる馬場は向きませんが超高速決着も微妙で、出来れば時計の掛かる良馬場が理想のため、昨年のこのレースで1番人気で7着になっているように小倉は向かないかもしれません。しかし当時よりも追走力は上がっているので流れに乗れれば昨年のようなことにはならないと思います。
血統:B 距離:A コース:D
タイセイビジョン 牡5 川田将雅 57㎏
父 タートルボウル
母 ソムニア
母父 スペシャルウィーク
父のタートルボウルは欧州で主にマイルを中心に活躍。母型にスペシャルウィークとエルコンドルパサーだからマイルでも少しジリっぽく、超高速決着には適さない血統構成。出来れば下が緩んで時計がかかった方が能力は発揮できそうな配合です。
元々はマイルを中心に使っていた馬ですが、近走は1200mでも活躍しています。しかし、流石に速いペースを好位で追走となるとなかなか厳しいですが、終いの脚は堅実で能力は高い馬です。前走CBC賞では最後に差し込んできて2着と地力があることを証明。今回もペース的に後方からの競馬になりそうですが前がバテればチャンスは十分です。時計が掛かればなおプラスでしょう。
血統:C 距離:B コース:C
チェアリングソング 牡5 団野大成 54㎏
父 マツリダゴッホ
母 チェアユーアップ
母父 エアジハード
父マツリダゴッホと母父エアジハードだと短距離でも中山や福島に適性がある血統です。超高速決着には根本的に向いていないので力のいる馬場で能力を出せる血統構成だと思います。
実績は血統のイメージ通りで中山と福島の1200m戦で主に勝ち上がってきています。ここ最近はスタートで後手を踏んでしまうので後方からの競馬になってしまうから尚更展開の助けと最後の急坂が欲しいところ。小倉の平坦コースでは果たして。
血統:C 距離:A コース:E
テイエムスパーダ 牝3 国分恭介 51㎏
父 レッドスパーダ
母 トシザコジーン
母父 アドマイヤコジーン
父のレッドスパーダは米国血統でタイキシャトルの後継でストームキャットも内包しパワーとスピードの持続力を伝えています。母のトシザコジーンはJRAで1200mと1400mで3勝を挙げています。スピード色の強い血統構成で短距離適正は納得ですが、本来はパワーも必要な馬場が理想のイメージ。
血統とは逆に超高速決着のCBC賞を制覇。斤量48㎏で恵まれた面もありますが気分良くいければ止まらないタイプでしょうか。本来は逃げなくてもいいタイプなので前走のような無理なレースはしないと思いますが、出来ればスムーズに先行したい馬。スタート自体は速いわけではないので内で揉まれる展開にならなければここでも上位でしょう。小倉で3勝を挙げていますが阪神のようなコース形態の方がベストな気も。
血統:A 距離:A コース:B
ディヴィナシオン 牡5 横山典弘 54㎏
父 ヴィクトワールピサ
母 フギン
母父 ストリートセンス
父はヴィクトワールピサでサンデー系の中でも馬力があるタイプ。母父ストリートセンスにデインヒルが入りスピードが強化。超スピード型ではないがそれなりのスピードを持ち多少馬場が緩んだ方が向いていそうな血統。
前走は佐世保Sで1着。後方から4コーナーで内からロス無く回り差し切りました。どんな条件でも安定感のある走りをするタイプでこのクラスでも上手く流れに乗れれば十分通用できそうで、スタートがまちまちな面があるのでそこが課題か。
血統:C 距離:A コース:C
ナムラクレア 牝3 浜中俊 53㎏
父 ミッキーアイル
母 サンクイーンⅡ
母父 ストームキャット
父ミッキーアイルはディープ産駒ですがデインヒルを持ちスピードに特化した血統で短距離志向。母父にストームキャットでスピードの持続力を強化し先行して渋といイメージの構成です。
桜花賞で3着とマイルでも適性は示していますが、本質はやはり1200mで全開。前走の函館SSではハンデ差関係無く圧勝の結果。不安だったスタートしてからの追走はしっかりとクリア。小倉2歳Sを勝っているようにコース適性はありますが、超高速決着への対応が今回は鍵になりそうです。
血統:A 距離:A コース:B
ビオグラフィー 牝5 北村友一 54㎏
父 ロードカナロア
母 チアズメッセージ
母父 サンデーサイレンス
兄弟に目黒記念勝ちのクリプトグラム(父キングカメハメハ)がいて、父がロードカナロアに変わり短距離にシフト。チアズメッセージは在来牝系で夏に強いイメージ。小倉のスピード馬場よりは時計の掛かる馬場の方が合っていて一雨降れば面白い血統です。
前走京王杯SCでは3番手追走の10着。距離は1200mの方が理想ですが速い時計への対応が厳しく小倉の馬場は微妙なところ。血統のイメージ通り雨が降って時計がかかる馬場を希望。
血統:C 距離:A コース:E
ファストフォース 牝5 松山弘平 56㎏
父 ロードカナロア
母 ラッシュライフ
母父 サクラバクシンオー
父ロードカナロアに母父サクラバクシンオーで短距離に特化した血統で母母父にデインヒルでスピードの塊といった血統構成。小倉の1200mの超高速決着は相性が良くコース適性は血統からはいいと言えます。
前走のCBC賞ではテンの速さに着いていけず外枠も相まって12着大敗。理想は内枠で先行してのレース。昨年のCBC賞と北九州記念の結果からも平坦小回りの小倉のコース形態は確実に合うのであとは状態次第。スムーズに先行ができるかが鍵になります。
血統:A 距離:A コース:A
フレッチア 牡7 C.ホー 54㎏
父 Dansili
母 ヴィアメディチ
母父 Medicean
父のDansiliはデインヒル系統、母母父にシングスピールを持つので日本の芝の適性は高いですが、短距離の適性となると少しズレる印象。兄弟にはアドマイヤマーズがいてマイルがベターなタイプの血統だと思います。
勝ち鞍が1400mと1600mであるので1200mの今回は厳しいイメージで小倉の高速馬場も流石に厳しいので雨が降って欲しいところ。速いペースへの対応はできないので後方からになると思いますが波に乗るホー騎手鞍上で一発を。
血統:D 距離:E コース:E
ボンボヤージ 牝5 川須栄彦 51㎏
父 ロードカナロア
母 ディープインアスク
母父 ディープインパクト
全兄弟にファンタジストがいる血統で母父がディープインパクトでも短距離に適性を持つ血統ですが、溜めが活きる血統でもあるので距離は1400mがベター。
小倉の1200mで2勝の実績を持ち、コースの適性は合っています。当時は先行していましたが、今は後方からの競馬が多く、テンの流れに対応できるかが課題になりそう。溜めが活きる展開になれば斤量的にも十分魅力。
血統:C 距離:B コース:A
メイショウチタン 牡5 和田竜二 54㎏
父 ロードカナロア
母 ラルティスタ
母父 マイネルラヴ
近親に新潟2歳S勝ち馬のザラストロやファミリーにはファインルージュもいる血統で、本質はマイル以上に適性を持つ血統ですが、父がロードカナロアでスピードが強く出て短距離よりにシフト。イメージ的には平坦コースは向かず小倉コースはどうか。
実績を見ても阪神や中京で勝ち鞍があるように猛時計のスピード勝負よりも多少時計の掛かる馬場を希望したいタイプですが、前走のCBC賞のようにジリジリ伸びて前が止まる展開になればひょっとするか。雨が降れば面白い存在。
血統:C 距離:C コース:D
モントライゼ 牡4 幸英明 55㎏
父 ダイワメジャー
母 ムーングロウ
母父 Nayef
父ダイワメジャーで母型にガルチとストームバードですからスピードに特化している配合。近親にMediceanがいるので溜めの効く欧州的なスピードが強いイメージです。ダイワメジャー産駒な分1400mがベストか。
戦績はダイワメジャー産駒の牡馬らしく早熟気味。京王杯2歳Sを勝っているように大箱コースの1400mが理想でしょう。CBC賞では超高速決着についていけずバテてしまったので今回は控えて競馬をしそうですが、現状だとどこまで戦えるか。
血統:C 距離:E コース:C
レジェーロ 牝5 西村淳也 54㎏
父 キズナ
母 ロックフェアレディ
母父 ロックオブジブラルタル
母型にデインヒルが入る血統ですが、メジロマックイーンも入り父はキズナで決して短距離向きの血統ではないですが時計のかかるコースでの対応なら可能で小倉の高速馬場は少し疑問。
前走はアイビスSDで大外枠からのバイアスを活かして4着に好走。近走はムラが激しくいつ走るかわかりませんが、阪神や中山のような直線坂のあるコースで激走。小倉の勝ち鞍もありますが時計は掛かっています。夏の小倉でコース変わりはイマイチですが先行して気分良く走れれば。
血統:D 距離:B コース:D
厳選上位馬 5頭
今回の適性チェックで上位だった5頭を紹介します。
①ファストフォース
②テイエムスパーダ
③ナムラクレア
④ボンボヤージ
⑤シンシティ
以上の5頭になります。
まとめ
冒頭でも書きましたが、適性チェックは能力や調教、枠順、天候、馬場などは全て度外視していますので馬の個性を知るためのツールとして予想の参考にする程度でお願いします。
北九州記念の予想と買い目はパドック推奨と共にTwitterにてツイートしますので是非よろしくお願いします!!
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