2023年12月10日(日) 阪神競馬場 芝1600m 阪神ジュベナイルフィリーズ 出走馬全頭の適性診断記事になります。
この記事は阪神ジュベナイルフィリーズへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
阪神ジュベナイルフィリーズ 2023 血統適性評価基準
2歳女王決定戦にあたるG1レース。阪神外回り1600mで行われます。
春のクラシックにも直結しやすいレースでディープインパクトやキングカメハメハなどは当然強く、他ならデインヒルやノーザンテースト等の若駒戦向きの血も評価したいところ。
阪神ジュベナイルフィリーズ 2023 出走馬適性チェック✔︎
アスコリピチェーノ
父:ダイワメジャー
母:アスコルティ
母父:Danehill Dancer
アスコルターレの半妹で、母のアスコルティはJRA2勝。祖母のリッスンはフィリーズマイル(英・GI)勝ち馬。タッチングスピーチやサトノルークスの姪にあたり、キングズレインのイトコにあたる血統。父のダイワメジャーはサンデー×テーストの種牡馬で、マイル適性の高さを遺伝させます。母父はデインヒルの後継のデインヒルダンサーだから仕上がり早の牝馬というイメージでしょう。このレースを制したレシステンシアにも血統構成は似ています。馬自体も距離はマイル位がベターで、大箱向き。右回りが初めてでその点どうかも、阪神自体は問題なくこなしてくるでしょう。後は速い流れに対応出来るかが鍵でしょう。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:B
カルチャーデイ
父:ファインニードル
母:ラルティスタ
母父:マイネルラヴ
ザラストロの姪で、ファインルージュのイトコにあたります。ファインニードル産駒で母父がマイネルラヴなので血統構成的には1400mが合うイメージです。スピードで押し切るタイプの先行馬でしょうし、マイルの流れはイマイチかもしれませんが、ポテンシャルは高くスピード勝負になるのであれば粘り込みの可能性もある1頭でしょう。ゆくゆくはスプリンターになるのかなと思います。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:C
キャットファイト
父:ディスクリートキャット
母:フラマブル
母父:パイロ
インフェルノやロケットの姪にあたります。父のディスクリートキャットはストームキャット系で、オオバンブルマイが産駒として世界で活躍。母父パイロの点でもダートに向くパワー型配合といったところでしょうか。脚長に映る体型で如何にも大箱向きですが、先行力と競馬のセンスが武器で、アスター賞は圧勝。マイルは合いますが、相手強化で自分の立ち回りが出来るかが課題でしょう。前目で流れに乗れれば1発も十分。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:C
クイックバイオ
父:ブリックスアンドモルタル
母:アニメイトバイオ
母父:ゼンノロブロイ
天皇賞・春勝ち馬のレインボーラインの姪で、母のアニメイトバイオはローズS勝ち馬。父のブリックスアンドモルタルはゴンバデカーブースがサウジアラビアRCを制し勢いのある新種牡馬。母系の構成が阪神向きのパワー血統で、前走のファンタジーSよりもこちら向きだとは思います。前走の雰囲気からもマイルの方が反応は良くなりそうで、巻き返しは十分可能。気の若さはあるので、その点の成長は課題。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:B
コスモディナー
父:ダノンバラード
母:コスモミール
母父:ヘクタープロテクター
母のコスモミールは新潟2歳Sで3着。アースシンボルやミュゼゴーストの姪。ダノンバラードはディープインパクト初年度産駒のヘイローのクロス持ち。母系がロベルトを持つのも込みで内回り適性の高さからも阪神外回りは課題になりそう。前肢の使い方からも前走の稍重の洋芝は合っていたのでしょう。マイルのスピード決着になるとここでは劣るので、一雨ほしい。
血統:D 距離:C コース:D ローテ:D
コラソンビート
父;スワーヴリチャード
母:ルシェルドール
母父:オルフェーヴル
近親に香港ヴァーズ勝ち馬のウインマリリンのいる血統。父のスワーヴリチャードは初年度から順調に勝ち星を積み重ねているハーツクライの後継。母父はステイゴールド系のオルフェーヴルで、血統的には中距離まではこなせそう。馬個体を見ると脚長のマイラーというタイプで、距離はなんとか持つかなといったところ。跳びが大きいし、広いコースは前走同様合うのは確か。右回りは未知ですが、こなせれば一気に差し込める有力候補筆頭でしょう。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
サフィラ
父:ハーツクライ
母:サロミナ
母父:Lomitas
サリオスの全妹で、サラキア、サリエラの半妹。イトコにフェイトがいて、曾祖母からはセリエンホルデも出るので、シュネルマイスターも同牝系にあたります。全兄サリオスとは違いこちらは小柄で無駄肉少なめの牝馬という印象。ハーツ産駒らしくやはり中距離に向く見た目ではあります。アルテミスSでは2着と勝ち馬には離されたものの健闘。阪神外回りは経験済みで、舞台設定は悪くないと思います。多頭数でこのレース独特のペースになった時の追走力は疑問ですが、素質の高さは上位。ここも走れるなら先々楽しみに。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
シカゴスティング
父:ロゴタイプ
母:マルチスクリーン
母父:スクリーンヒーロー
祖母がマルバイユなので、桜花賞馬のマルセリーナの姪で、ラストドラフトやヒートオンビートのイトコにあたります。父のロゴタイプは朝日杯や皐月賞、安田記念を制したローエングリンの後継で、活躍馬はミトノオーやオメガギネスなどダート志向が少し強め。血統的にはマイルは全く問題ないですし、前走の速いペースの経験は糧になりそう。気性的に若さがあるので、スローのペースよりは少々流れた方が折り合いは付くでしょう。自分のペースで進めれば結果は付いてきそうです。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:A
スウィープフィート
父:スワーヴリチャード
母:ビジュートウショウ
母父:ディープスカイ
祖母は宝塚記念や秋華賞、エリザベス女王杯を制した名牝のスイープトウショウ。スイーズドリームズやスイープセレリタス、スイープアワーズなどの姪にあたる血統になります。父スワーヴリチャードはハーツクライの後継で、上にも書いたコラソンビートが京王杯2歳Sを制覇。母父は変則2冠馬のディープスカイ。スワーヴリチャード産駒らしい跳びで、大箱マイルは歓迎。脚力はなかなかのものがありますし、瞬発力勝負になれば面白い存在になりそうです。中1週のローテがどうなるかでしょう。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:C
ステレンボッシュ
父:エピファネイア
母:ブルークランズ
母父:ルーラーシップ
ディープインパクトやブラックタイドなどを出すウインドインハーヘアの名牝系で、ヴァルコスやロカの姪にあたります。父エピファネイアにルーラーシップ×ダンスインザダークの長距離志向強めの配合で、肉の少ないスレンダーな身体の作りからもマイルは忙しい印象に受けます。赤松賞を制してますが、まだまだ成長途上で、阪神外マイルなら時計が掛かった方がいいだろうとは思います。素質だけでどこまでやれるかでしょう。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:C
スプリングノヴァ
父:カルフォルニアクローム
母:ブランカ
母父:ディープインパクト
祖母のスプリングチケットはJRAの芝1800m~2200mで6勝。スプリンターズS、高松宮記念勝ち馬のカレンチャンの姪にあたり、テリオスベルのいとこにあたります。父のカルフォルニアクロームはエーピーインディ系でドバイWCやケンタッキーダービーなどを制した米国の名馬。母系がディープインパクトにトニービンと全体的に中距離志向の構成。400kgを切りますが、力強いフットワークでサフラン賞を勝っています。広いコースが合わないわけではないですが、小回りの方がこの馬の良さは出せそうな気はします。競馬の上手さでせこく立ち回ってどこまでやれるかでしょう。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:B
テリオスルル
父:アルアイン
母:ギエム
母父:Medaglia d’Oro
ショウナンバシットの半妹で、祖母のオーサムフェザーは米国ダート2歳女王で、スーパーフェザーが叔父に居る血統になります。父のアルアインは皐月賞と大阪杯を制したシャフリヤールの全兄。血統的にも持続力が武器の牝馬で、斬れるタイプではない分大箱向きかと言われると微妙。前走の東スポ杯は行くだけ行って直線半ばで失速。マイルの方が合うのは確かだし、ここもマイペースで運んでどこまで粘れるかでしょう。
血統:B 距離:B コース:D ローテ:C
ドナベティ
父:リアルスティール
母:ドナルチア
母父:Malibu Moon
米ダ6FGIヴァンダービルドH勝ち馬のヴォラタイルのイトコにあたる血統。父のリアルスティールはディープの後継のストームキャット内包種牡馬。母父マリブムーンはエーピーインディ系のスピード馬。前走からも1400mはギリギリかなという感じで更に1ハロン伸びる今回は流石にどうか。ここも距離ロス無く回ってどこまでやれるかだと思います。
血統:C 距離:D コース:D ローテ:D
ナナオ
父:ロードカナロア
母:バイザディンブル
母父:オルフェーヴル
母のバイザディンプルはJRA(ダート1800m)2勝で、クリームソーダの姪。父は世界で活躍したスプリンターのロードカナロアでキングカメハメハの後継。母父オルフェーヴルはステイゴールド系3冠馬。母系の前向きさのある構成に、父のスピードも相まってスプリント適性は高く函館2歳Sは2着で、前走の1ハロン延長も難なく逃げ切り。マイル向きかと言われると微妙ですが、ゆったり入れる操縦性の高さでどこまでやれるか注目。戦績からも道悪は歓迎。
血統:C 距離:C コース:C ローテ:C
ニュージェネラル
父:ニューイヤーズデイ
母:エルメスグリーン
母父:アグネスタキオン
皐月賞馬ディーマジェスティの姪で、曾祖母シンコウエルメスからはスノーパインが出るのでタワーオブロンドンも近親にあたります。母系のスタミナに父ニューイヤーズデイのパワーとスピードの配合によって重厚感たっぷりでタフな流れに向く先行馬に。前走は不良馬場の新潟内回り1400mで新馬勝ち。外回りに向くタイプとは言い難いし、マイルの速い決着になると厳しいかもしれません。ペースを落とさず走ってしぶとさを活かしたいところ。
血統:C 距離:C コース:D ローテ:D
プシプシーナ
父:エピファネイア
母:パープルセイル
母父:フジキセキ
祖母のガゼルロワイヤルは英オークスで2着。エルデュクラージュのいとこにあたる血統。父のエピファネイアに母系のスタミナからもマイルよりも長いところに向くタイプ。見た目も小柄で線の細い牝馬といった感じですし、白菊賞もかなりゆったりした流れで逃げ切り勝ち。時計勝負になると現状では劣る印象ですし、ここも時計が掛かる展開がベターでしょう。阪神外自体は特に問題は無いと思います。
血統:C 距離:C コース:B ローテ:C
ミライテーラー
父:オルフェーヴル
母:ドバウィディエティ
母父:Dubawi
4代母ハイトオブファッションはナシュワンやネイエフを輩出した名繁殖という牝系。父のオルフェーヴルの欧州スタミナ志向に母系の重厚血統を重ねた構成で、芝向きの斬れよりもダート向きの持続力に富むタイプで、ここまでダート戦を使ってきています。前走のオキザリス賞は先行ししぶとく伸びた3着。距離延長はプラスになると思いますが、芝では流石に劣るか。
血統:D 距離:B コース:E ローテ:D
ルシフェル
父:ハーツクライ
母:アルアリングスター
母父:Exchange Rate
母のアルアリングスターは1勝(6.5F)馬ですが、米BCジュウェナイルフィリーズやシャンデリアSのGIで2着の実績馬。ハーツクライ産駒で母系にジャンプスタートを持つ構成はハーパーと近く、馬体の作りも中距離に向くタイプに映ります。実績面も萩Sで1着。ゆったりとした流れでも軽く促しながらの追走で、マイル戦の流れでは合わないかもしれません。阪神外回りのコース形態は歓迎で、直線だけでどこまで追い込めるか。来春ならオークス向きでしょう。
血統:C 距離:C コース:A ローテ:C
阪神ジュベナイルフィリーズ 2023 適性チェック✔︎上位馬5頭
✔︎シカゴスティング
✔︎アスコリピチェーノ
✔︎クイックバイオ
✔︎サフィラ
✔︎スウィープフィート
以上の5頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末行われる重賞レース適性チェック✔︎
12月9日(土)中京11R 中日新聞杯
12月10日(日)中山11R カペラS
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