2023年11月26日　ジャパンC 出走馬適性チェック✔︎

2023年11月26日（日）　東京競馬場　芝2400m ジャパンカップ　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事はジャパンカップへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

ジャパンカップ 2023 血統適性評価基準

東京芝2400mで行われる国際GⅠ競走のジャパンC。

ディープインパクトはもちろん、ハーツクライなどのトニービン持ち、ストームキャットが強い舞台。

ジャパンカップ 2023 出走馬適性チェック✔︎

イクイノックス

　父：キタサンブラック
　母：シャトーブランシュ
母父：キングヘイロー

ヴァイスメテオールの半弟で、母のシャトーブランシュはマーメイドS勝ち馬。父キタサンブラックの代表産駒で、母父はBMSとして優秀なキングヘイロー。その奥にトニービンと血統的にバランスも取れてます。4歳秋になりいよいよ大成した印象で、前走の天皇賞・秋はハイペースを難なく追走し、レコードで後続をぶっ千切り。2400mの方が向くのは間違いないし、後は中3週や反動などだと思いますが、そんなのは関係なく走ってくるでしょう。

血統：A 距離：A コース：A ローテ：B

イレジン

　父：Manduro
　母：Inanga
母父：Oasis Dream

ガネー賞やロワイヤルオーク賞勝ち馬で、4代母からはローザネイが出るので、薔薇一族と同牝系にあたります。父のマンデュロはモンズンの後継で、ジャック・ル・マロワ賞やプリンスオブウェールズS、イスパーン賞などを制した名馬。母父のオアシスドリームはグリーンデザートのラインの欧州スプリンター。母系でリファールのクロスを持ちますし、そこそこ日本の馬場にも適性は持ちそうですが、走り自体は頭が高く、馬柱通り力の要する馬場でこそでしょう。距離は当然問題ないですが、時計勝負になると流石に…

血統：C 距離：B コース：D ローテ：C

インプレス

　父：キズナ
　母：ベアトリスⅡ
母父：Dr Fong

キズナ産駒4歳牡馬で、前走新潟記念3着から。キズナ×クリスエス(ロベルト)の牡馬だしパワー型のイメージで、馬格もしっかりした持続力が武器の馬でしょう。大箱向きなのは間違いなく、前走は道悪に苦戦。お終いに賭けられる東京2400mも条件的には合いますからあとは相手関係次第で。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ウインエアフォルク

　父：ゴールドシップ
　母：サクセスストレイン
母父：ティッカネン

母はクイーンC勝ち馬のサクセスストレイン。近親にはオーシャンSを制したネイティヴハートのいる血統。父のゴールドシップはステイゴールド系のスタミナ志向強めの種牡馬。母父ティッカネンはコジーンの後継で米BCターフなどを制した中長距離馬。全体的なスタミナ構成からも戦績通りに長いとこに合うタイプ。2400m自体も圏内ではありますが、決め手比べになると流石に劣るので、長く脚を使う展開に持ち込んでどこまでやれるかでしょう。

血統：C 距離：B コース：D ローテ：C

ヴェラアズール

　父：エイシンフラッシュ
　母：ヴェラブランカ
母父：クロフネ

フサイチホウオーやトールポピー、アヴェンチュラの甥。父のエイシンフラッシュはキングズベストの後継で日本ダービーと天皇賞・秋を制した名馬。エイシンフラッシュの瞬発力を引き継いだ本馬は昨年のジャパンCを馬群を割って優勝。距離コース共にベスト舞台で、スローの団子の隊列になれば持ち味は最大限に引き出せるはず。展開には左右されると思いますが巻き返すならここでしょう。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

クリノメガミエース

　父：エスポワールシチー
　母：クリノバンダイサン
母父：フレンチデピュティ

メイショウカズサの姪にあたる血統。父エスポワールシチーに母父がフレンチデピュティ、その奥がフォーティナイナー系のコロナドズクエストと字面からもダートに向く血統。園田からの参戦で、芝レースは一昨日の札幌2歳Sで経験して以来になります。距離はそこまで問題ないですが、芝の斬れを求められる東京だと流石にというところはあると思います。自分の競馬に徹してどこまでやれるか。

血統：E 距離：B コース：D ローテ：D

ショウナンバシット

　父：シルバーステート
　母：ギエム
母父：Medaglia d’Oro

スーパーフェザーの甥にあたる血統で、父はディープ×シルヴァーホークのシルバーステート。母父はメダグリアドーロ。母系全体的に米国スピード志向の強い血統構成ですが、脚長に映る見た目で距離は問題なくこなしてくると思います。とはいえ、大箱よりも小回り向きの機動力やパワーを持っていますから東京の真っ向勝負だと劣るかもしれません。上がりが掛かる展開になって浮上するタイプでしょう。

血統：C 距離：B コース：C ローテ：C

スタッドリー

　父：ハービンジャー
　母：ウインフロレゾン
母父：フジキセキ

母のウインフロレゾンはJRA2勝。叔母にシャトーブランシュがいるので、イクイノックスやヴァイスメテオールがイトコにいる血統。父のハービンジャーはデインヒル経由のダンジグ系種牡馬でキングジョージなどを現役時代に制覇。母系にトニービンを持ちますが、母父がフジキセキですから中距離馬に。510kg程の大型馬で、馬力に富んだ身体付き。阪神の内回りに合うタイプなだけに東京2400mの伸び比べだと流石に劣るか。速い流れになってどこまでやれるかでしょう。

血統：B 距離：B コース：D ローテ：C

スターズオンアース

　父：ドゥラメンテ
　母：サザンステート
母父：Smart Strike

ソウルスターリングの姪で、昨年の牝馬2冠馬。今年の大阪杯2着、ヴィクトリアマイルで3着。父ドゥラメンテに母父がスマートストライクで北米のスピードと上手くマッチしたバランスの良い血統構成。今年は阪神内回りの大阪杯で2着やヴィクトリアマイルで3着と不向きの舞台でも好走するなど能力の高さはかなりのもの。順調さに欠ける面が懸念材料ですが、東京の長いところで巻き返しを。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

タイトルホルダー

　父：ドゥラメンテ
　母：メーヴェ
母父：Motivator

メロディーレーンの半弟で、母のメーヴェはJRA5勝。父のドゥラメンテは皐月賞、ダービーの2冠馬。母父モティベーターはソールオリエンスやステラリアの母父。母系がサドラーズウェルズのラインにミルリーフのラインと重厚感がありステイヤーに。阪神や中山に良績があるように、逃げて粘り強い走りが武器。東京のような大箱コースはあまり良くない印象でも、自分の形に持ち込んで消耗戦になれば浮上可能。1度叩いた上積みも込みで楽しみな1頭です。

血統：B 距離：B コース：C ローテ：B

ダノンベルーガ

　父：ハーツクライ
　母：コーステッド
母父：Tizway

ボンドガールの半兄にあたる血統。デビュー時から高い素質で期待されていましたが、2戦目の共同通信杯勝ち以降勝ち星から見放されています。ハーツクライ産駒で母系に北米のスピードを持つ構成で、大箱の2000m以下に適性を持つ印象。前走の天皇賞・秋も4着と大崩れはしませんが歯がゆいレースが続きます。昨年のジャパンCの内容からも2400mは長いのかなという感じはしますが、直線勝負に徹すればここでも大崩れはせずに走ってこれると思います。後は中3週で上積みがあるかが課題。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：C

チェスナットコート

　父：ハーツクライ
　母：ホワイトヴェール
母父：クロフネ

ミスターホワイトの全兄で、ダッシャーゴーゴーの甥にあたる血統。父ハーツクライはサンデー直仔で、現役時代は有馬記念でディープインパクトに土をつけた馬。種牡馬になってもスワーヴリチャードやシュヴァルグラン、ジャスタウェイ、リスグラシューなど名馬を多数輩出。母父クロフネらしいスピードの持続力に父の長距離志向を受け継ぎ、かつては天皇賞・春で5着、日経賞2着等の活躍。東京2400mも悪くない条件ではありますが、相手関係や年齢的なことを踏まえると厳しい闘いにはなりそう。ラストランの予定でもありますし、無事に。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：D

ディープボンド

　父：キズナ
　母：ゼフィランサス
母父：キングヘイロー

ローレルゲレイロのイトコで、近親にノースブリッジやタッチウッドなど。キズナ産駒の牡馬はパワー志向強めで、牝系の短距離志向とバランスの取れた配合。天皇賞・春は3年連続2着と勝ち切れないタイプではありますが、とにかくしぶとく粘り強い走りが武器で中長距離に自信。東京コース向きでは無いのは確かですが、前走の京都大賞典では後方から差し込んだ3着と今後を見据えた競馬が出来たのは好印象。時計勝負だと流石になので、多少馬場が渋ってくれば面白いのではないでしょうか。

血統：B 距離：B コース：D ローテ：C

ドウデュース

　父：ハーツクライ
　母：ダストアンドダイヤモンズ
母父：Vindication

フラーレンやロンズデーライトの半弟で、母のダストアンドダイヤモンズは米国ダート6.5FのGII勝ち馬。父ハーツクライに母系がシアトルスルーにゴーンウエストと米国スピードとの配合でかなり肉付きの良い馬体に。見た目や走法からも距離はもっと短いところが合うのかなとは思いますが、ポテンシャルと操縦性で中距離まで熟します。前走は久々の影響などもあって、道中ハイペースを力みっぱなしで追走し伸びあぐねた7着。距離自体は伸びていい印象はないですが、折り合い重視の直線勝負になれば末脚炸裂も十分。叩いた上積みもありますし、巻き返しに期待。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

トラストケンシン

　父：ハーツクライ
　母：アフェランドラ
母父：エルコンドルパサー

ベストメンバーやウイングレイテストの甥。父ハーツクライの中長距離志向に母父エルコンドルパサーの欧州志向で重厚感のある配合ですが、母系にプリンスリーギフトを持つ分距離は案外2000m前後が合うのかなと思います。ダイヤモンドS以来になりますし、相手関係を考えても厳しいとは思いますが、東京コース自体は悪くないので自分のリズムで運んでひとつでも上位へ。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：D

パンサラッサ

　父：ロードカナロア
　母：ミスペンバリー
母父：モンジュー

ディメンシオンの半弟で、父ロードカナロアのスプリント性能と、母系の重厚血統で中距離向きの適性に。母がサドラーズウェルズ×シャーリーハイツで大逃げで粘り込む走りを武器に世界を相手にも勝ち鞍多数。あくまで自分の競馬に徹して結果を出すタイプなので大箱でも問題はないと思いますが、流石に2400mは少し長い印象も。復帰初戦など不安要素もありますが、ここも自分の力を信じて逃げるのみ。

血統：C 距離：C コース：C ローテ：C

フォワードアゲン

　父：ローズキングダム
　母：エーシンシャイナー
母父：グラスワンダー

祖母のエイシンサンサンは小倉3歳S勝ち馬。エーシンリターンズの甥にあたる血統で、父のローズキングダムはキングマンボ系種牡馬でジャパンCと朝日杯FS勝ち馬。母父グラスワンダーはロベルト系でグランプリを3連覇した名馬。力のいる馬場が合うので東京だと一雨欲しいのかなと思います。距離ももう少し短い方が良さは出そうです。

血統：C 距離：D コース：D ローテ：C

リバティアイランド

　父：ドゥラメンテ
　母：ヤンキーローズ
母父：All American

母のヤンキーローズは豪州2歳女王で、父のドゥラメンテはキングカメハメハ×サンデーサイレンス×トニービンの血統構成の種牡馬で、タイトルホルダーや昨年の牝馬2冠馬のスターズオンアース、菊花賞馬のドゥレッツァなどの父。母系の影響もあって筋肉質で、距離は2000m、ゆくゆくはマイルベストになるのかなという印象はあります。とはいえ東京2400mも圏内ですし、ここも能力を出せれば当然上位。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B