2023年4月30日(日) 京都競馬場 芝3200m 天皇賞・春 出走馬全頭の適性診断記事になります。
この記事は天皇賞・春への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
天皇賞・春 2023 血統適性評価基準
3年ぶりに京都開催の伝統の長距離GIレース。3200mの距離で争われます。
近年連覇をしたキタサンブラックとフィエールマンは母系にプリンスリーギフトの血を持っている共通点。今年プリンスリーギフトを持つのはステイゴールド系になります。長距離持続力のトニービンも善戦しますが勝ち切れていないのは気掛かり。その点を含めた評価をしたいと思います。
天皇賞・春 2023 出走馬適性チェック✔︎
アイアンバローズ
父:オルフェーヴル
母:パレスルーマー
母父:Royal Anthem
ジャスティンパレスの半兄で、更に米ベルモントS勝ちのパレスマリスが兄にいる血統。父のオルフェーヴルはステイゴールド系で、スタミナ豊富な種牡馬。母系もヌレイエフのラインにロベルトを持ち、重厚感のある血統構成。血統からもスピード面が足らず京都向きかと言われると微妙ですが長距離は間違いなく合います。前走の阪神大賞典はスローペースで展開も向かず8着に。ある程度流れた消耗戦になれば相対的に上がってくるタイプでは無いでしょうか。
血統:B 距離:A コース:D ローテ:C
アスクビクターモア
父:ディープインパクト
母:カルティカ
母父:Rainbow Quest
英8FコロネーションS(GI)などを勝った名牝ケマーの半弟で、フィリーズマイルを制したプリティゴージャスのイトコにあたる血統。父のディープインパクトに母父のレインボウクエストでタフさが強く、瞬発力よりも持久力型に。前走はスタートで後手と不良馬場にも泣いた印象ですが、京都で先行出来れば粘り込みも可能では。菊花賞馬でも本質ステイヤーとは思いませんが、本来の走りを出来れば上位で争える1頭です。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
アフリカンゴールド
父:ステイゴールド
母:ブリクセン
母父:Gone West
ドバイWC勝ちのアフリカンストーリーの半弟で、タガノプルミエールのイトコにあたる血統。父はステイゴールドでサンデー系の中でもスタミナ向きの欧州色が強い種牡馬で、母系はゴーンウエストやダンジグとパワーとスピードを持ちます。京都向きだとは思いますが、上手くスローに持ち込めるかが課題に。同型次第になりますが、マイペースに運べれば面白い1頭ではないでしょうか。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:C
エンドロール
父:ガルボ
母:トゥファーアウェイ
母父:チチカステナンゴ
ファストライフの半弟で、父のガルボほマイルを中心に重賞戦線で活躍したマンハッタンカフェ産駒の種牡馬。母系がチチカステナンゴやロベルトで機動力に優れた血統で、字面的には小回りに向くのかなと思います。馬自体は東京2400mで2勝を挙げるなど広いコースでも結果は出ていますが、上がり勝負になると分が悪い印象でペースは流れた方が味は出そうです。スタミナ面は問題ないですが、格上挑戦でどこまでやれるか。時計が掛かって欲しい。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:C
サンレイポケット
父:ジャングルポケット
母:アドマイヤパンチ
母父:ワイルドラッシュ
アドマイヤデウスやアドマイヤドバイの甥にあたる血統で、ワンダフルラッシュの半弟。父ジャングルポケットはトニービンの後継でダービーとジャパンCを制した中長距離馬で、豊かなスタミナを遺伝。母父がワイルドラッシュでスピードを補っている構成で、ベストは東京のような大箱のようにも。阪神大賞典は小回りの機動力が求められる舞台で、ジリジリ伸びた6着。京都の外の方が舞台設定は合いますし、年齢的にも時計が掛かってくればもう少し変わってきてもいいと思います。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
シルヴァーソニック
父:オルフェーヴル
母:エアトゥーレ
母父:トニービン
母のエアトゥーレは阪神牝馬S勝ち馬でモーリスドゲスト賞2着。キャプテントゥーレやアルティマトゥーレ、クランモンタナ、アムナミダブツなどの兄弟で、祖母はムーランドロンシャン勝ち馬のスキーパラダイスという血統。父オルフェーヴルはステイゴールド系のスタミナ血統で、母父トニービンなのでこのレースへの適性は高い構成。スタミナと牝系のスピードも持ち京都の下りは合うと思います。長距離では安定しててステイヤーズS、サウジのレッドシーターフHと連勝。昨年は無念の落馬も今年の方が充実しチャンスは十分でしょう。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:C
ジャスティンパレス
父:ディープインパクト
母:パレスルーマー
母父:Royal Anthem
アイアンバローズの半弟で、米ベルモントS勝ちのパレスマリスが兄にいる血統。父がディープインパクトなので、兄弟よりもスピード志向が強く本質的には中距離が合う血統で、ハイパフォーマンスは昨年9月の神戸新聞杯。ディープ産駒は近年走るし、阪神よりも京都の方がプラスになりそう。前走の阪神大賞典はスローの流れを内から上手く立ち回り優勝。この距離での斬れ味勝負になったら上位ですし、同じような競馬が出来るのであれば勝ち負けに。
血統:B 距離:B コース:A ローテ:B
タイトルホルダー
父:ドゥラメンテ
母:メーヴェ
母父:Motivator
メロディーレーンの半弟で、母のメーヴェはJRA5勝。父のドゥラメンテは皐月賞、ダービーの2冠馬。母父モティベーターはソールオリエンスやステラリアの母父。母系がサドラーズウェルズのラインにミルリーフのラインと重厚感がありステイヤーに。距離は当然問題なく、京都だけが課題になると思います。時計が速い消耗戦に持ち込んだ方が勝率は上がると思いますし、道中後続を動かさせないペースで運びたい。
血統:B 距離:A コース:C ローテ:A
ディープボンド
父:キズナ
母:ゼフィランサス
母父:キングヘイロー
母のゼフィランサスはJRAで3勝。ビッグテンビーの甥にあたるので、ローレルゲレイロや、リキサンマックスなどのイトコにあたる血統。父キズナはパワー型を出す種牡馬で、母父のキングヘイローはイクイノックスやウォーターナビレラ、ピクシーナイトの母父。天皇賞・春は2年連続で2着。キズナ産駒ですし阪神内回りの方が向くタイプで京都外回りはどうでしょうか。前走阪神大賞典はスローで斬れ負け。ペースが流れて上がりが掛かればチャンスは出てくると思います。
血統:C 距離:B コース:D ローテ:C
ディープモンスター
父:ディープインパクト
母:シスタリーラヴ
母父:Bellamy Road
母のシスタリーラヴは北米オールウェザー8.5FGIII勝ち馬で、ダノンアレーの全弟にあたる血統で、米国重賞4勝のパランダがイトコにいる血統。母父のベラミーロードは米ダ9FウッドメモリアルS勝ち馬。ディープ産駒でも瞬発力型ではなくしぶとい走りをするタイプ。勝負どころはいつもズブい感じですから上がりが掛かった方がいいと思います。距離は伸びても問題ないと思いますから勝負どころで上手く捌ければジリジリ伸びて上位に来れてもいい存在ではないでしょうか。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
ディアスティマ
父:ディープインパクト
母:スウィートリーズン
母父:ストリートセンス
母のスウィートリーズンは米ダート8F9FGI勝ち馬で、ドバイゴールデンシャヒーン勝ち馬のゼンデンのイトコにあたる血統。ディープ×米国血統の成功例の多い配合で、母系のブラッシンググルームも効いて中長距離向きに。斬れずバテずなディープ産駒で、距離の問題よりもペースの方が大事になりそう。前走のようにある程度流れるペースを追走した方が良いタイプ。勝負どころで流れに乗れれば粘り込めるポテンシャルはありますからとにかくリズム良く。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
トーセンカンビーナ
父:ディープインパクト
母:カンビーナ
母父:Hawk Wing
母のカンビーナはアメリカンオークス勝ち馬で、京成杯AH勝ち馬のファルコニアの全兄にあたる血統。父ディープインパクトは言わずと知れた日本屈指の大種牡馬で、母父ホークウイングはエクリプスSなど英8Fと10FでGI2勝を挙げた種牡馬。母系のパントレセレブルが影響し、弟とは違いステイヤーに。行き脚がつかないのはネックですが、しぶとい差し脚は京都外回りに合います。展開次第にはなりますが前崩れでどこまで差し込めるか。
血統:B 距離:A コース:A ローテ:C
ヒュミドール
父:オルフェーヴル
母:アヴェクトワ
母父:チチカステナンゴ
祖母のキストゥヘヴンは桜花賞馬で、タイムトゥヘヴンの甥にあたる血統。父オルフェーヴルはステイゴールド産駒の3冠馬で、母父チチカステナンゴだから小回り適性が高い血統構成。行き脚つかなくなっていて距離を一気に伸ばした前走は内を救ってあわやの激走。長距離で活路を見出しました。後方過ぎると難しさはあると思いますが京都でも同じような競馬が出来れば案外やれるかも。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:C
ブレークアップ
父:ノヴェリスト
母:リトルジュン
母父:クロフネ
ストロンゲストの半兄で、ユニバーサルライトのイトコ。4代母まで遡るとロックオブジブラルタルが出るファミリー。父のノヴェリストはドイツ血統でタフな舞台に強く、母父クロフネはスピード持続力に長ける血統。血統的には小回り向きでも、結果は東京などの広いコースでも出ているので問題ないと思います。長距離向きでも少し長いイメージはありますが、前走は遅いペースも相俟って3着に差し込みました。阪神内よりは京都外向きだと思いますし、ロスのない競馬が出来れば上位に食い込める存在でしょう。
血統:B 距離:C コース:B ローテ:B
ボルドグフーシュ
父:スクリーンヒーロー
母:ボルドグザグ
母父:Layman
コンボルドの半弟で、母父のレイマンはサンデーサイレンス直仔のヌレイエフ内包種牡馬で、仏マイル以下のレースで活躍。父のスクリーンヒーローはロベルト系のジャパンC勝ち馬でモーリス、ウインマリリンやゴールドアクター、ウインカーネリアンなどの父。菊花賞2着、有馬記念2着、阪神大賞典2着と勝ち切れない反面脚質以上にどの条件でも安定感はあります。京都向きとは言い難いですが、ロングスパートをしたら中々止まらないのは魅力。前走はスローペースで勝ち馬に上手く乗られたし、展開次第で逆転の目があっても。
血統:B 距離:B コース:C ローテ:B
マテンロウレオ
父:ハーツクライ
母:サラトガヴィーナス
母父:ブライアンズタイム
サウスビクトルやインスピレーションの下で、マイスタイルのイトコにあたる血統。母のJRA3勝はダート1000m、1200mで、それに父が長距離志向のハーツクライだから中距離馬に出るのは順当で、母系がブライアンズタイムとダンジグで機動力パワーを備えています。距離的には少し長いですが、前走のような機動力を活かす競馬をしてどこまでやれるかでしょう。力は付けてきましたし関西圏は大崩れしないのは魅力。
血統:B 距離:C コース:C ローテ:C
メロディーレーン
父:オルフェーヴル
母:メーヴェ
母父:Motivator
タイトルホルダーの半姉で、母のメーヴェはJRA5勝。父オルフェーヴルはスタミナ型のステイゴールド系種牡馬で、ラッキーライラックやショウナンナデシコ、ギルデッドミラーなど牝馬もよく走ります。母系がモンジューのラインに、シャーリーハイツとかなり重厚だから長距離血統と言えます。小柄な牝馬でガッツのあるタイプだからスローになるよりはある程度流れた方がいいでしょう。後方から展開次第というイメージもありますが、ステイヤーズSの時のように位置をとっても競馬をできる器用さも。時計勝負よりも雨が降ってくれた方がいいでしょう。
血統:A 距離:A コース:B ローテ:D
天皇賞・春 2023 適性チェック✔︎上位馬6頭
✔︎シルヴァーソニック
✔︎アフリカンゴールド
✔︎ジャスティンパレス
✔︎タイトルホルダー
✔︎トーセンカンビーナ
✔︎ヒュミドール
以上の6頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末行われる重賞レース適性チェック✔︎
4月29日(土)東京11R 青葉賞
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