2023年9月10日(日) 阪神競馬場 芝1200m セントウルステークス 出走馬全頭の適性診断記事になります。
この記事はセントウルステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階(A・B・C・D・E)で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。
セントウルステークス 2023 血統適性評価基準
4年振りに阪神開催のスプリンターズS前哨戦。阪神芝1200mで行われます。
開幕週ということもありストームキャット、プリンスリーギフトのスピードが活きる舞台。その点を踏まえた評価をしていこうと思います。
セントウルステークス 2023 出走馬適性チェック✔︎
アグリ
父:カラヴァッシオ
母:オールドタイムワルツ
母父:War Front
米9FGIのQE2世チャレンジC勝ち馬のトゥギャザーが祖母で、4代母まで遡るとアベイドロンシャン勝ち馬のインペリアルビューティがいる血統。父カラヴァッジオはストームキャット系のスキャットダディの後継で、欧州スプリンターとして活躍。母父のウォーフロントはダンジグの後継で、様々な分野で活躍馬を出すオールマイティな種牡馬。スピードとパワーを兼ね備えた血統構成で、急坂は問題なくこなせると思います。高松宮記念は直線入り口先頭も早めに捕まり7着。1400mでもう一溜めした方が味は出ると思いますが、1200mでも順応するし、阪神も悪くないので力でどこまでやれるかでしょう。
血統:A 距離:B コース:A ローテ:B
ヴァトレニ
父:グラスワンダー
母:チアフルスマイル
母父:サンデーサイレンス
母のチアフルスマイルはキーンランドC勝ちで祖母のゴールデンカラーズはクイーンCで2着。グラスワンダー×サンデーサイレンスはスクリーンヒーローやサクラメガワンダーと同じ。ダンジグを持つ父ですからパワーは持ち合わせていますがスプリント向きの適性は果たしてという印象はあります。その分時計が掛かる競馬に向きますから阪神の開幕週だとどうでしょうか。中1週のローテもあるので、状態は見極めたい。
血統:C 距離:B コース:C ローテ:D
エイシンスポッター
父:エイシンヒカリ
母:マーゼリン
母父:Baratheon
エイシンムジカの下で、愛ダービー3着のステラーマスの甥。父のエイシンヒカリはディープ×ストームキャットのニックスで、香港Cやイスパーン賞勝ち馬。母系がサドラーにデインヒルだから血統的なバランスは取れていて、タフなコースでもスピードのいる決着でも対応出来ます。道悪も苦にしないし弱点の少ないスプリンターですが、スタートしてからの出足が一息で後方からの競馬は懸念材料に。ただ末脚は確かで前が崩れればまとめて差し切れる1頭です。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:B
ジャングロ
父:More Than Ready
母:Goodbye Stranger
母父:Broad Brush
米ダ7FGIIのウッディースティーヴンS勝ち馬のトムスレディの全弟にあたる血統。父のモアザンレディはヘイロー系種牡馬で、カフェファラオやナックビーナスの母父として日本ではお馴染み。母父のブロードブラッシュはターントゥのクロスを持つ種牡馬で、本馬はターントゥの5×5×5と重厚なクロスを持ちます。スピードのある血統ですし、マイルで好走歴も本質はスプリンターでしょう。前走は久々の分6着に甘んじましたが、今回は1度使った上積みがあると思いますし、1200mベターでしょう。良馬場で良さが出ると思います。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:B
スマートクラージュ
父:ディープインパクト
母:レジェトウショウ
母父:キングヘイロー
母のレジェトウショウはJRA3勝で、スマートルシーダの全兄。ファルコンSを勝ったトウショウドラフタの甥にあたり、近親にスイープトウショウのいる血統です。ディープ×キングヘイローでヘイローの3×4、リファールの4×4と高速決着向きのように感じる構成ですが、走りそのものはタフな競馬も十分こなす思います。前走は直線で何度か切り返す場面もありましたが渋とく伸びて3着は力のある証拠でしょう。阪神開幕週も悪くないですから警戒は必要。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:B
ディヴィナシオン
父:ヴィクトワールピサ
母:フギン
母父:ストリートセンス
母のフギンはJRA4勝、NAR3勝のスプリンターで、4代母からは安田記念を制したフェアリーキングプローンが出る牝系。父のヴィクトワールピサはドバイWCや有馬記念、皐月賞を制した種牡馬。母父ストリートセンスはBCジュベナイルやケンタッキーダービーを制したアメリカの名馬。マキャヴェッリアンのクロスでスピードが強く、デインヒルのパワーと持続力で中山や小倉の様なコースに良績。展開の助けが必要なタイプなだけに前走のCBC賞は辛かったのかなと思います。今回も開幕週ですから道中の位置取りが鍵になるのでは無いでしょうか。
血統:C 距離:A コース:C ローテ:C
テイエムスパーダ
父:レッドスパーダ
母:トシザコジーン
母父:アドマイヤコジーン
母のトシザコジーンはJRA3勝。ナーゲルリングの全妹で、トシザグレイトの姪。父レッドスパーダはタイキシャトルの系譜で、ストームキャット内包。母父アドマイヤコジーンだからテンから流れる競馬が合う血統。前傾ラップに強いので開幕週自体はプラスに働きますし、阪神自体も悪くは無いでしょう。同型次第で道中楽に行ければ粘れる目があってもいいのかもしれません。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
ドルチェモア
父:ルーラーシップ
母:アユサン
母父:ディープインパクト
母のアユサンは桜花賞馬で、アップストリームやエンギダルマの下にあたり、マウレアの甥にあたる血統。父はルーラーシップで中距離志向が強いキングカメハメハ系種牡馬ですが、母系のスピードからマイラーに。ルーラーシップ×ディープはキセキやエヒトなどと同じでコーナーでの持続力を活かす競馬が合うのかなと思います。ここ最近はもう一息の競馬が続いています。初のスプリント路線で復調の兆しが見られるか。阪神内回りは悪くないでしょう。
血統:B 距離:C コース:A ローテ:C
ピクシーナイト
父:モーリス
母:ピクシーホロウ
母父:キングヘイロー
フェーングロッテンの半兄で、母のピクシーホロウはJRA3勝。曾祖母からはダノンカモンやクィーンズバーン、ウキヨノカゼなどもこの牝系から出ています。父のモーリスは日本と香港のマイル〜中距離GIで勝ちまくった名馬でジェラルディーナやジャックドールの父。母父キングヘイローはイクイノックスやディープボンドなど活躍馬が多いです。母系にサクラバクシンオーを持ち、モーリスのスピードでスプリンターに。春に復帰し着順はピリッとしませんが、前走京王杯はジリジリ伸びた8着。2年前のスプリント王ですし、距離を戻して再度期待。本来の力を出せれば上位筆頭でしょう。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
ビッグシーザー
父:ビッグアーサー
母:アンナペレンナ
母父:Tale of Ekati
母のアンナペレンナはJRA3勝。ビッグドリームの全兄で、曾祖母のバイユーストームからはメテオロロジストやムシャウィッシュなども出る血統。父のビッグアーサーはサクラバクシンオーの後継の高松宮記念勝ち馬。トウシンマカオの父。母系がストームキャットのクロスを持ちますからスピード適性がかなり高いスプリンターといったところで良馬場でのスピード決着に自信。葵Sは逃げ馬にいいペースで逃げ切られたのを見るとハイラップになった方がいいのかも。ある程度流れるペースになれば十分通用してもいいのではないでしょうか。コースも問題ありません。
血統:A 距離:A コース:A ローテ:C
ブトンドール
父:ビッグアーサー
母:プリンセスロック
母父:スウィフトカレント
母のプリンセスロックはJRA3勝(ダート1150m〜1200m)。父は高松宮記念を制したビッグアーサーで母父スウィフトカレントはヴィクトワールピサの半兄で小回りコースに強い機動力を持ちます。前走の函館SSは速いペースの中、外々を回る展開でジリ脚に。思い切って下げる競馬の方が合っているのかもしれません。開幕週ですし、展開の助けが必要にはなりそうですが、阪神内回りも悪くないですし立ち回りひとつで上位まで来れるのではないでしょうか。道悪は歓迎。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:B
ボンボヤージ
父:ロードカナロア
母:ディープインアスク
母父:ディープインパクト
小倉2歳Sや京王杯2歳S勝ち馬のファンタジストの全妹で、小倉2歳Sの勝ち馬のアスクワンタイムの全姉。父ロードカナロアはストームキャット持ちのキングマンボ系スプリンター。母父ディープインパクトにさらに奥がデインヒルやロベルトだからパワー型のスプリンターで、時計の掛かる馬場が合います。この血統だし戦績通り小倉が良いのは事実。好走するならロスのない立ち回りが求められると思います。時計が掛かって欲しい。
血統:B 距離:A コース:C ローテ:D
モリノドリーム
父:モーリス
母:グロリエッテ
母父:アドマイヤムーン
モリノカワセミやショウナンバービーの半妹で、マジカルポケットの姪で、ショウナンアンセムのイトコにあたる血統。父モーリスはロベルト系中距離〜マイラーで、日本と香港で大活躍した名馬。母父アドマイヤムーンはジャパンC、宝塚記念、ドバイDFを制したフォーティナイナー系種牡馬。モーリス×アドマイヤムーンはノースブリッジと同じ。勝ち上がりには8戦を要しましたが、そこから一気にOPクラスへ。モーリスの成長力で緩さが解消され本格化したように感じます。関西圏は初ですが、そこまでコースを問うタイプではないと思うので、後は力関係でしょう。時計は掛かった方がいいのは確かか。
血統:C 距離:A コース:B ローテ:C
レジェーロ
父:キズナ
母:ロックフェアレディ
母父:ロックオブジブラルタル
祖母のタイムフェアレディはフラワーC勝ち馬で、ウインガナドルの姪にあたります。父キズナはディープ産駒のダービー馬で牝馬の活躍が目立ちます。母父ロックオブジブラルタルはデインヒル経由のダンジグ系。母系はマックイーンが入りますが、その奥がプリンスリーギフトのラインを持ちますから短距離寄りの血統でしょう。前走は久々に速い流れでも前付け出来ました。単純に速すぎる流れが良くないのかもしれません。ここ最近は具合自体は良さそうですし、自分の競馬に徹してどこまでやれるかでしょう。
血統:B 距離:B コース:B ローテ:C
ロンドンプラン
父:グレーターロンドン
母:パッションローズ
母父:アフリート
母のパッションローズはJRA4勝。アルバリズムの半弟で、父のグレーターロンドンは中京記念を制したディープ産駒。母系のスピードが強く、昨年の小倉2歳Sは出遅れ後方から豪快な差し切り。展開的にも向いた印象はありますが、かなりインパクトのある勝ち方でした。前走は長期休養明けで出遅れ気味のスタート。後方から直線だけで8着までは来ましたが、この競馬だと展開にかなり左右されると思います。前傾ラップになりやすいコース形態向きだと思いますし、内回り自体は悪くないと思います。1度使って競馬勘が戻ってくればそこそこやれてもいいと思います。
血統:B 距離:A コース:B ローテ:C
セントウルステークス 2023 適性チェック✔︎上位馬5頭
✔︎エイシンスポッター
✔︎アグリ
✔︎ビッグシーザー
✔︎ジャングロ
✔︎ブトンドール
以上の5頭をピックアップさせて頂きます。
ブログの冒頭にも書きましたが、
適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。
最終的な予想(本命馬)はレース当日の朝までに予想記事を投稿しますのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
今週末行われる重賞レース適性チェック✔︎
9月9日(土)中山11R 紫苑S
9月10日(日)中山11R 京成杯AH
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