2024年3月24日　高松宮記念　適性チェック✔︎

2024年3月24日（日）　中京競馬場　芝1200m 高松宮記念　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事は高松宮記念への出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

高松宮記念 2024 血統適性評価基準

中京競馬場で行われる春のスプリントGⅠ。

ロードカナロアなどのストームキャット持ちが優秀で、ノーザンテーストやダンジグのスピードパワーが活きる1200m戦。中京らしくロベルトも注目しておきたい。

高松宮記念 2024 出走馬適性チェック✔︎

ウインカーネリアン

　父：スクリーンヒーロー
　母：コスモクリスタル
母父：マイネルラヴ

母のコスモクリスタルはJRA4勝で、ウインルチルやウインシリトンの半弟にあたります。4代母からはオペラハウスも出る血統で、父のスクリーンヒーローはロベルト系種牡馬で現役時代はジャパンCを制しました。母父マイネルラヴは1400m志向が強い血統で、本馬はバランス的にもマイル適性が強い印象。1200mは初ですし、一線級のスプリンターを相手にどう立ち回るかは課題でしょう。流石に時計が掛かって欲しいか。

血統：C 距離：C コース：B ローテ：C

ウインマーベル

　父：アイルハヴアナザー
　母：コスモマーベラス
母父：フジキセキ

母のコスモマーベラスはJRA7勝で、愛知杯2着。函館2歳Sで2着のウインジェルベーラの全弟で、父のアイルハヴアナザーはロベルトとダンジグを内包したパワーの強い種牡馬で、アナザートゥルースなどダート向きの馬を良く出す血統。阪神Cと阪急杯を連勝で制し、勢いは十分。1400mベターだとは思いますが中京の1200mは守備範囲。前走は道悪で接戦をモノにしましたが、良馬場でやりたいところ。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

シャンパンカラー

　父：ドゥラメンテ
　母：メモリアルライフ
母父：Reckless Abandon

シャンパンマークの半兄で、曾祖母のバルドウィナは仏芝10.5FのGIIIペネロープ賞勝ち馬。ワンカラットやサンシャインが近親にいる血統。父ドゥラメンテで、母系にダンジグとストームキャットを持つパワー型のマイラーという印象で、昨年の雨馬場の中で行われたNHKマイルCウイナー。芝戻りは歓迎もスプリンターとは言い難いですし、ここも雨が降ってどこまでやれるかといった感じでしょう。1度使った上積みはあると思います。

血統：B 距離：D コース：B ローテ：C

シュバルツカイザー

　父：Dark Angel
　母：Fashionable
母父：Nashwan

近親にメイトリアークS(米GI･芝10F)など米国芝GIで3勝を挙げたワンデスタ。そこからドライヴンスノーが出るので日本の活躍馬だとルージュスティリアが同牝系になります。父のダークエンジェルは欧州スプリンター。母父ナシュワンは英国クラシック2冠馬で、バゴやスウェインなどの父。さらに母系がシャーリーハイツやニジンスキーと欧州の名血ラインが入り、タフな馬場に強いイメージで中京自体は悪くない印象。一時よりは良化はしていると思いますが、一線級のスプリンター相手だと展開など後押しがあってどこまでやれるかといった感じはします。この血統が活きるタフな展開になって欲しい。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ソーダズリング

　父：ハーツクライ
　母：ソーマジック
母父：シンボリクリスエス

母は桜花賞3着のソーマジック。ソーグリッタリングやマジックキャッスル、ソーヴァリアントの半妹という良血馬。父ハーツクライはトニービン内包のサンデー直仔で、母父のシンボリクリスエスはロベルト系で馬力が強い血統。血統以上に行きっぷりが良くて距離短縮した京都牝馬Sはナムラクレアとの接戦を制し重賞初制覇。あの反応ならスプリント戦も対応は可能だと思いますが、流石にペースは落ち着いて欲しいか。自分のリズムを貫いてどこまで食らい付けるかでしょう。平坦向きな気もしますが、中京でもそこそこは。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

ディヴィーナ

　父：モーリス
　母：ヴィルシーナ
母父：ディープインパクト

母のヴィルシーナはヴィクトリアマイルを連覇した名牝。シュヴァルグランやヴィブロスの姪にあたる血統です。モーリス×ディープインパクトはジェラルディーナと同じ血統ですが、母系からもこちらはマイル寄りに適性の高い構成でしょう。気性面的にはスプリント戦の方が競馬はしやすいとは思いますが、流石に中距離からマイルあたりが守備範囲だとは思うので、この距離で脚が溜まるかは疑問。ただ、中京コースはいいですし、道悪も問題はないでしょう。

血統：C 距離：D コース：A ローテ：D

テイエムスパーダ

　父：レッドスパーダ
　母：トシザコジーン
母父：アドマイヤコジーン

母のトシザコジーンはJRA3勝。ナーゲルリングの全妹で、トシザグレイトの姪。父レッドスパーダはタイキシャトルの系譜で、ストームキャット内包。母父アドマイヤコジーンだからテンから流れる競馬が合う血統。小倉でのCBC賞のレコードや、開幕週でスピードが活きたセントウルSなど勝っているように、高速決着に自信。前駆体型ですしここも先手を取って押し切りたいところですが、1歩目が速いわけでも無いので、GIクラスで持ち味が活きるかどうかでしょう。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：C

トウシンマカオ

　父：ビッグアーサー
　母：ユキノマーメイド
母父：スペシャルウィーク

ベステンダンクの半弟で、昨年の京阪杯勝ち馬のビッグアーサー産駒。母父スペシャルウィークにさらに母系の奥がニジンスキーを持つ構成で、差し脚鋭いスプリンターに完成。ストライドも伸びるし中京の長い直線は魅力ではありますが、その分揉まれ弱さはあるので外から流れに乗せた方がいいでしょう。内前有利になりやすい舞台ですし、ここだと展開や馬場に左右はされてしまいそうではあります。道悪は良くないので良馬場で。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：B

ナムラクレア

　父：ミッキーアイル
　母：サンクイーンⅡ
母父：Storm Cat

母のサンクイーンⅡはストームキャットの肌。ナムラムツゴローの半妹にあたる血統。曾祖母からはバゴやデネボラ、4代目まで遡るとマキャベリアンが出るファミリーで、父ミッキーアイルはディープ産駒のダンジグ内包種牡馬。母系がロベルトを持ちパワー型の印象で、ヘイローのクロスも入り前向きさが強化されたスプリンターに。弱点が少なくコースや馬場も不問。その分大舞台ではワンパンチ欠ける結果が多いですが、ここでも安定して走れるでしょう。前走の京都牝馬Sでは2着に甘んじましたが、ベストディスタンスで悲願なるか。

血統：A 距離：A コース：B ローテ：B

ビクターザウィナー

　父：Toronado
　母：Noetic
母父：Cape Cross

牝祖のビッグドリームズは日本で活躍したミッドナイトベットの父であるハウスバスターを輩出した牝系で、父はサドラーズウェルズ系のハイシャパラルの後継種牡馬のトロナードで現役時代はサセックスSやクイーンアンSを制した欧州マイラー。母父はグリーンデザートを経由するダンジグ系種牡馬のケープクロス。牝系のスピードを受け継いだ香港のスプリンターで、前走のセンテナリースプリントCでGIを初制覇。現地ではゲートも二の脚も速いですし、スピードは十分通用すると思いますが、日本の馬場なら時計は掛かった方がいいかもしれません。環境も違いますし、左回りも初になると思いますから一概には言えませんが、アッサリがあっても驚かない存在ではあります。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：C

ビッグシーザー

　父：ビッグアーサー
　母：アンナペレンナ
母父：Tale of Ekati

母のアンナペレンナはJRA3勝。ビッグドリームの全兄で、曾祖母のバイユーストームからはメテオロロジストやムシャウィッシュなども出る血統。父のビッグアーサーはサクラバクシンオーの後継の高松宮記念勝ち馬。母系がストームキャットのクロスを持ちますからスピード適性がかなり高いスプリンターといったところでスピード決着に自信。前走のオーシャンSは道中も割と追い通しでしたが、直線ジリジリ脚を伸ばし2着。あの感じなら実績もある中京変わりは魅力に感じます。あとは相手関係で。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

マッドクール

　父：Dark Angel
　母：Mad About You
母父：Indian Ridge

母のマッドアバウトユーは愛7FGIII勝ち馬で、愛セントレジャー勝ちのロイヤルダイヤモンドの甥にあたる血統。父のダークエンジェルは欧州スプリンターで母父インディアンリッジも欧州で活躍したスプリンターという短距離の名血。母系はダンジグを持ち、急坂には強いタイプ。血統構成的にも重厚感のあるスプリンターで、中京コースや道悪実績も十分。昨秋のスプリンターズSはハナ差2着に敗れましたが、ポテンシャルは十分通用すると思います。海外帰り初戦になりますが、状態次第で勝ち負けにはなるのでは。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

マテンロウオリオン

　父：ダイワメジャー
　母：パルテノン
母父：キングカメハメハ

祖母のレディパステルはオークス勝ち馬で、ロードインファイトが半兄にいる血統。父ダイワメジャーはマイル志向が強く、現役ではセリフォスの父。母父キングカメハメハに母母父がトニービンと如何にも大箱コースで走る血統構成。気性的な難しさからもスプリント戦は問題はないですし、オーシャンSを使ったスピード慣れは見込めそう。中京で行われたシンザン記念を制しているようにコースも特に問題はありません。流石に速すぎる決着だと遅れは取りそうですが、時計が掛かってくればそこそこやれるのでは。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

ママコチャ

　父：クロフネ
　母：ブチコ
母父：キングカメハメハ

祖母シラユキヒメでお馴染みの白毛一族で、ソダシの全妹にあたり、シロニイやホワイトベッセル、ユキチャンなどの姪にあたる血統です。ソダシと同じ血統ですからクロフネ×キングカメハメハでパワー型マイラーといったイメージですが、昨年のスプリンターズSを制しGI馬に。行きっぷりがかなり良く、1400mだと今は少し長い感じはしますし、1200mは丁度いいでしょう。中京は勝ったことのある舞台ですが、勢いの乗りやすい京都や中山向き感は否めません。

血統：B 距離：A コース：C ローテ：B

メイケイエール

　父：ミッキーアイル
　母：シロインジャー
母父：ハービンジャー

祖母のユキチャンは交流重賞3勝の白毛馬で、曾祖母がシラユキヒメなのでソダシやハヤヤッコなどが出る白毛一族。父のミッキーアイルはマイル志向の強いディープ産駒で、ロックオブジブラルタル内包のパワー型マイラー。母父はハービンジャーなのでデインヒルのクロスを持ち、母系はクロフネも持つのでスピード持続力の高い血統といえます。本質はスプリンターではないとは思いますが、激しい気性で1200mがやはり良いでしょう。中京コースでも実績は多く、舞台設定は合いますし、上手く噛み合えば力は上位。いよいよラストランで有終の美を飾りたい。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：C

モズメイメイ

　父：リアルインパクト
　母：インラグジュアリー
母父：Frankel

祖母のインランジェリーは米国AW9FGI勝ち馬で、近親にレッドベルオーブやレッドベルジュールのいる血統。父のリアルインパクトは3歳で安田記念を制した馬で、マイラーとして活躍。母父フランケルも欧州マイルを中心に勝ちまくった名馬。血統背景やレースっぷりからもゴリゴリのスプリンターという感じではないものの、葵Sはロケットスタートを決めて逃げ切り勝ち。前走を見る感じやはり1400mの方が立ち回りやすいでしょう。ここも距離がひとつ課題に。緩いペースで前に付けたい。

血統：C 距離：B コース：C ローテ：D

ルガル

　父：ドゥラメンテ
　母：アタブ
母父：New Approach

曾祖母イーストオブザムーンはキングマンボの半妹で仏オークスなど仏GI3勝の名牝。ドゥラメンテ産駒で母父ニューアプローチだと少し重たい印象はありますが、本馬は母系にストームキャットを持ち締まりもある血統構成。この産駒らしく成長曲線が軌道に乗り前走シルクロードSで重賞初制覇しいよいよ本格化。力を要する馬場の方が本質は合うでしょうし中京も道悪も歓迎で、一気にトップまで駆け上がっても驚かない存在です。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：A

ロータスランド

　父：Point of Entry
　母：Little Miss Muffet
母父：Scat Daddy

近親にアメリカンオークス勝ち馬のゴシップガールがいる血統で、父のポイントオブエントリーはロベルト系で米芝中距離GIを5勝。母父がストームキャット系のスキャットダディでスピードの持続と、ロベルトを母系に持つのでクロスが効くパワー型マイラーという血統。1400m～1200mが現状良さそうで、高松宮記念は2着の実績もある舞台。近走も毎度一脚は使うし、イン付きハマれば今年も好走の目は十分でしょう。道悪も歓迎で、ラストランの舞台は整いそう。

血統：A 距離：A コース：A ローテ：B