2023年11月4日　ファンタジーS 出走馬適性チェック✔︎

2023年11月4日（土）　京都競馬場　芝1400m ファンタジーステークス　出走馬全頭の適性診断記事になります。

この記事はファンタジーステークスへの出走予定馬の適性を血統・距離・コース・ローテを細かく分析し、5段階（A・B・C・D・E）で評価。最後に厳選上位馬を挙げたいと思います。

適性チェック✔︎は能力や調子、調教、枠順、馬場、天気などのファクターは完全に度外視した競走馬の個性を取り上げるものとなりますので参考にする程度で見てもらえたら幸いです。

血統の適性については下の血統適性評価基準をご覧下さい。

ファンタジーステークス 2023 血統適性評価基準

今年から京都開催に戻るファンタジーS。2歳牝馬限定重賞です。

京都開催ならリファールの血がかなりの確率で絡む舞台。ディープインパクトの血は評価した方がいいでしょう。

ファンタジーステークス 2023 出走馬適性チェック✔︎

イツモニコニコ

　父：ビッグアーサー
　母：オルトリンデ
母父：ダンスインザダーク

母は芝1400-1600で3勝を挙げたオルトリンデ。父のビッグアーサーは高松宮記念勝ち馬。血統通りスプリンターらしい見た目で、前走は出遅れてからの二の脚の速さで先手を奪い速いラップを押し切り勝ち。距離は1400mまでならなんとか持つし、京都に変わるのもそう悪くない印象。控えてでも問題ないのは強みに。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：A

カルチャーデイ

　父：ファインニードル
　母：ラルティスタ
母父：マイネルラヴ

ザラストロの姪で、ファインルージュのイトコにあたります。ファインニードル産駒で母父がマイネルラヴと1400mはイメージに合いますし、母系にダンスインザダークと京都もピッタリの構成でしょう。線の細い牝馬という感じで新馬戦は見ていましたが、レースっぷりは物凄い内容で勝利。気で走るタイプの分距離延長に対する折り合いは不安ですが、能力はかなりのものを秘めていそうですし楽しみな存在です。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：C

キャプテンネキ

　父：ダイワメジャー
　母：キャプテンガール
母父：キャプテンスティーヴ

オジョーノキセキやスイートクラウンの半妹で、曾祖母モガミポイントからはモガミヒメ〜ゼフィランサスやビッグテンビーと繋がるのでディープボンドやローレルゲレイロもこの牝系にあたります。ダイワメジャー産駒の牝馬といえばレシステンシアがこのレースを制しています。1400mの新馬〜りんどう賞と連勝し、距離の不安やコースの適性は心配ないですし、先行力の高さは武器になるでしょう。速い決着はどうかも、ここても有力候補に。

血統：B 距離：A コース：A ローテ：B

キャンシーエンゼル

　父：バゴ
　母：ヴォルドニュイ
母父：Sky Mesa

デルタバローズやラッキーカーリンのイトコで、父のバゴはブラッシンググルーム系の種牡馬で現役時代は凱旋門賞などを制した名馬。母父のスカイメサはエーピーインディ系。シアトルスルーのクロスとヘイローのクロスで持続力と機動力兼備。小倉2歳Sは速いペースを粘り込んだ3着は評価していい内容でしょう。仕上がり面からも問題なさそうですが、距離は1200mの方がいいのは否めない印象。ポテンシャルの高さでどこまでこなせるか。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C

クイックバイオ

　父：ブリックスアンドモルタル
　母：アニメイトバイオ
母父：ゼンノロブロイ

天皇賞・春勝ち馬のレインボーラインの姪で、母のアニメイトバイオはローズS勝ち馬。父のブリックスアンドモルタルはゴンバデカーブースがサウジアラビアRCを制し勢いのある新種牡馬。母系の構成が阪神向きのパワー血統ではあるので、京都よりは本馬も阪神向きなのかなという印象。距離は問題ないのは分かっていますが、道中頭上げたりする場面も多いのが少し気になります。馬込みに入れないで競馬した方がいい可能性もあるので揉まれない位置で進めるのが理想かもしれません。

血統：C 距離：A コース：C ローテ：B

クリノハレルヤ

　父：ドレフォン
　母：シーサイドロマンス
母父：ショウナンカンプ

シーズララバイの姪。父のドレフォンはストームキャット系で芝ダートで活躍馬を出す種牡馬に母父ショウナンカンプの影響もあって新馬戦は1200mを楽々逃げ切り勝ち。重馬場というのもよかったのかもしれませんが素質はかなり高そう。久々も問題ないタイプだと思いますが、この間でどこまで馬が成長しているかでしょう。京都1400mも守備範囲だと思いますが、キャリアの浅さがあるので、その点が不安材料になるかもしれません。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：C

シカゴスティング

　父：ロゴタイプ
　母：マルチスクリーン
母父：スクリーンヒーロー

祖母がマルバイユなので、桜花賞馬のマルセリーナの姪で、ラストドラフトやヒートオンビートのイトコにあたります。父のロゴタイプは朝日杯や皐月賞、安田記念を制したローエングリンの後継で、活躍馬はミトノオーやオメガギネスなどダート志向が少し強め。1400mという距離は大丈夫そうですし、直線平坦コースの方が現状は良い印象。流石に前走は相手関係が楽だったのもあると思いますから相手強化でどこまでやれるか試金石になると思います。

血統：C 距離：B コース：B ローテ：B

シュークリーム

　父：ファインニードル
　母：スポークスウーマン
母父：Invincible Spirit

イトコに欧州名マイラーのスペースブルースのいる血統で、父のファインニードルは高松宮記念とスプリンターズSを制した種牡馬。母父インビンシブルスピリットも欧州スプリンターという短距離血統。シャーリーハイツのクロスを持つように道悪の鬼ではあると思いますが、それにしても随分と強かったなと思わせる新馬戦の快勝。1400mも問題ないですし、ここも勝てばかなり大物では。

血統：B 距離：B コース：A ローテ：B

セイウンデセオ

　父：ヴィクトワールピサ
　母：ラソ
母父：パイロ

セイウンダマシイの半妹。4代母はスカーレットブーケの全姉のスカーレットリボンになります。ヴィクトワールピサ産駒で母父パイロという血統で、母系にバブルガムフェローが入るリファール持ちですが、どちらかというと馬力に寄った構成。小倉2歳は伸びない内を通らされ7着。スピード自体はいいもの持ってますが距離をこなせるかが課題に。京都自体は悪くないと思います。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C

セントメモリーズ

　父：エピファネイア
　母：ネオフレグランス
母父：ネオユニヴァース

宝塚記念勝ち馬のアーネストリーの近親で、母のネオフレグランスはJRA短距離戦で3勝。その肌にエピファネイアを付けた配合ですが、本馬は短距離志向が強く出た印象。前半リズムを整えて後半末脚に賭けるスタイルが合うので、展開には左右されますが、前走ききょうSの内容は際どかったし、ポテンシャルの高さは十分。直線が伸びる今回の方が条件は合うかもしれません。

血統：C 距離：A コース：B ローテ：B

テラメリタ

　父：ブリックスアンドモルタル
　母：テラノヴァ
母父：ヴィクトワールピサ

スキーパラダイスの牝系で、キャプテントゥーレやアルティマトゥーレ、シルヴァーソニックの姪。ストームバードのクロスを持つブリックスアンドモルタル産駒ですが、身体付きはかなり幼く映りますし、前走のタフな札幌の馬場は度外視で良いでしょう。京都の良馬場なら巻き返しは十分で、牝系にリファールを持つのも魅力。巻き返しは十分。

血統：A 距離：B コース：B ローテ：B

ドナベティ

　父：リアルスティール
　母：ドナルチア
母父：Malibu Moon

米ダ6FGIヴァンダービルドH勝ち馬のヴォラタイルのイトコにあたる血統。父のリアルスティールはディープの後継のストームキャット内包種牡馬。母父マリブムーンはエーピーインディ系のスピード馬。ベストは1200mだと思いますが、1400mもギリギリ守備範囲か。レース内容もまだ子供っぽい面がある中でのすずらん賞は強かったですし、リズムを大事に運べればここでも差し届き可能でしょう。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

バロン

　父：ロードカナロア
　母：マイミスリリー
母父：Tapit

母のマイミスリリーは北米ダ9FGIIのガゼルS勝ち馬で、父は世界で活躍した名スプリンターのロードカナロア。母父はタピットで、その奥はストームキャットの系譜のハーランズホリデーや、ゴーンウエストという米国色の強い構成。コロンとした体型でこのくらいの距離は合うのかなと思います。未勝利勝ちの内容も競馬は上手い方だと思いますし、京都ならもっと楽に差せるのではないでしょうか。

血統：B 距離：A コース：B ローテ：C

ヒヒーン

　父：ジャスタウェイ
　母：イイナヅケ
母父：ワークフォース

曾祖母ブロードアピールなので、近親にワグネリアンやカントルなどがいる血統。父がジャスタウェイで母系にアドマイヤベガを持つのでトニービンの4×5、サンデーサイレンスの3×4の血統構成。前走の新潟2歳Sは悪くは無い運びでも伸びあぐね。左回りが良くないのか理由が定かではないですが、右回りの京都で再度見直しは出来るか。ただ、1400m向きかと言われると血統背景からもマイルあたりの方が合うのでは。

血統：C 距離：C コース：B ローテ：B

ピューロマジック

　父：アジアエクスプレス
　母：メジェルダ
母父：ディープインパクト

メディーヴァルの全妹で、バグラダスの半妹。母のメジェルダはこのレースで2着の実績を持ちます。父アジアエクスプレスはストームキャット系。母父ディープインパクトはリファールを持つ血統で、構成的にはこの舞台は悪くないでしょう。ただ、馬自体がかなり前向きなので、距離延長は課題になるかもしれません。タフな条件の方が合う印象で、京都なら多少馬場が渋ってほしい。

血統：A 距離：C コース：C ローテ：C

レディーエンジェル

　父：リオンディーズ
　母：ルーシーブライト
母父：ブライアンズタイム

シャーンゴッセの半妹で、イトコにスプリンターズSやヴィクトリアマイルを制したストレイトガールのいる血統。リオンディーズ産駒で、母系がブライアンズタイム×デインヒルのパワー血統。新馬は逃げて並ばれてからも粘り強い走りで勝利。ききょうSも果敢に逃げましたが失速。やはり1200mがいい印象で、コースよりもここでも距離は課題になりそう。自分の競馬に徹してどこまでやれるかでしょう。

血統：C 距離：D コース：B ローテ：C

ロータスワンド

　父：ロードカナロア
　母：ルシュクル
母父：サクラバクシンオー

ブランボヌール、エントシャイデン、ビアンフェの半妹で、甥にオオバンブルマイ、叔父にダコール、近親にアンブライドルドソングのいる名血。ロードカナロア産駒に母父サクラバクシンオーはファストフォースやキルロードと同じで字面通りのスプリントに適性の出る構成。前走の函館2歳Sは馬場や展開で若さが露骨に出てしまった印象。450キロ程でも跳びは大きく良馬場でこそでしょう。距離は1400mまでなら圏内で、京都で巻き返しも可。

血統：B 距離：B コース：B ローテ：B

ワイドラトゥール

　父：カルフォルニアクローム
　母：ワイドサファイア
母父：アグネスタキオン

かしわ記念やNZTなど芝ダートで活躍したワイドファラオの半妹妹。父はヘニーヒューズからカルフォルニアクロームに変わりますが、結構軽い走りをするので兄同様芝でも十分通用すると思います。新馬の内容も悪くないですし、奥はまだありそう。距離はもっとあっていいイメージですが、ポテンシャルで上位に食い込める可能性は高いと思います。

血統：B 距離：C コース：B ローテ：C